この間TwitterでApple iTunesのクラウド化についてコメントしていたら、関心が高かったのと、Appleのクラウド化の狙いを理解することはとても大事なことだと思うので自分なりの考えをまとめてみたいと思う。WWDCの前に。
今回のWWDCではいくつか大きな発表が控えている。
・iPhone HDとも4Gとも言われている新型iPhone
→写真も流出してしまっているのでだいたいの予測がついてしまっているけどiPadの性能がそのままiPhoneになり、カメラが両面に付く、というのがポイントだろうか。画面解像度が劇的に上がるのでアプリもウェブも写真も動画もとてもきれいに見えるはず。やばいくらいクールなプロダクトに仕上がっているよね。
今回のWWDCではいくつか大きな発表が控えている。
・iPhone HDとも4Gとも言われている新型iPhone
→写真も流出してしまっているのでだいたいの予測がついてしまっているけどiPadの性能がそのままiPhoneになり、カメラが両面に付く、というのがポイントだろうか。画面解像度が劇的に上がるのでアプリもウェブも写真も動画もとてもきれいに見えるはず。やばいくらいクールなプロダクトに仕上がっているよね。
・iTunesのクラウド化
→今日の本題はどっちかというとこっちの方。iTunesがクラウド化することとFacebookと連携することは、理想の相手同士が結婚するのと似ているような気がする。なんにしたって、これでiTunesのコンテンツはFacebookのソーシャルグラフを通じてレコメンドされていくことなんだ。音楽も映画もアプリも。これはiTunesがクラウド化しても持っていなかった機能だから本当に理想的な組み合わせだよ。FacebookにしてもiPhone、iPadでFacebookアプリ(ゲームなど)が動くようになればメリットははてしなく大きいよね。
さて、この動きの中で注意深く見ていきたい点は次の通り。
・iTunesのクラウド化でMac / PCなど母艦なしでアクティベートできる?
iTunesがクラウド化される最大のメリットはMac / PCが必要なくなることかもしれない。もうほとんどのユーザがどうやらMacにつないで同期していないようだ。だからアプリのアップデートをしなかったり、バックアップを取ってなくて痛い目を見た人も多いだろう。そしてこの機能は多くの人が要望していたからだ。
AppleがiTunesのクラウド化に合わせて、もしクラウドでアクティベートを許すとしたらそれは次の理由からだろう。
・Mac / PCの時代は終焉を迎えつつある
・新規ユーザはMacを買う前にiPadとiPhoneを買うようになる
・母艦Macビジネスから徐々にクラウドビジネスに移行する
・Macは動画など重たいデータを処理するクリエティブユーザを惹き付け、ビジネスでもまだまだ使われる
・コンシューマはMacではなく、iPhoneとiPadに移行する
・Appleの主戦場はエンターテイメントであり、iPhone, iPad, AppleTVで完結する
・MacはPCにチェンジできるが、iTunesクラウドと結びつけてしまえば、他に変更することはほぼ不可能になる
・iPadで失うMacの市場をiTunesクラウドでカバーする。新しい市場を作る。
・Androidはすでにクラウドでアクティベートできるため対抗する必要がある
以下のTweetの流れを参考にしてほしい。
--------------------------------
#
夏にiTunesがクラウド化されるとMacなしでアクティベート、 OSアップデートなどiPhone、iPad単体で利用できるようになるとの噂。遅かれ早かれ時期そうなる。RT @yyanagisawa: PCには繋がない。iPadのOSはアップデートされないまま放置されるだろう。 32分前 Tweetingsから
#
iTunesのクラウド化について、ブログを書こうかと思うけど、企画者、企業戦略担当は仮説検証の訓練に。iPhone、iPadユーザはMac/PCにつながない→恐らく7、8割くらい。Appleもばかじゃないので手を打つ。iPadの発売でネットブックは大打撃だが、 つづく 25分前 HootSuiteから
#
つづき。iPadの発売でMacBookも打撃を受ける。しかし iPadは複数台売れるのでトータルでは売上げ増。先日Android2.2では完全にクラウド化されたアプリ、コンテンツマーケット、OS管理が発表された。PC - スマートフォンという関係から完全にPCがなくなり、クラウド化 22分前 HootSuiteから
#
スマートフォンが真価を発揮するのはクラウドとシームレスにつながったとき。GoogleクラウドすなわちChromeはそのためにあり、Androidはクラウドにつながる口みたいなもの。(わかりにくいかも) 21分前 HootSuiteから
#
で、Appleは数年前からiTunesのクラウド化の準備をしており、それが夏(今度のWWDC)で発表されるとの噂。そのときこれまでの問題を解決する仕掛けにするのは当たり前の発想。ユーザニーズもそうだし、競合の Androidがそうだから。 20分前 HootSuiteから
#
でApple戦略担当者としてはiPhone/iPadにMacが必要なくなるとその分の収益をどこで稼ぐか、という命題が生まれる。iTunes クラウド(Mobile Meが真価して、Mobile iTunes)がどこまで無料提供されるかわからないけど今までどおり9800年/年とする 18分前 HootSuiteから
#
Mobile Meの有料加入者(9800円/年)がどれだけ増えるか。例えばそれで書籍、写真、音楽、動画、エンターテイメントすべてがクラウド化され、OSのバージョンアップも自動的に行われるようになると。9800円/年×10年でMacBook1台分に相当。 16分前 HootSuiteから
#
まあ、iPadなどは家族みんなで持ちたいよね。平均3人だとしても 3万円/年。一旦思い出の写真をiTunesクラウド化してしまうともう一生涯離れられない!!!3万円×50年=150万円。実にMacBook15台分。それをMacBookの部品、流通コスト0で提供。これがクラウド革命! 14分前 HootSuiteから
#
Appleが時価総額でマイクロソフトを抜いて米企業2位になるのはそういうこと。MSは手を打ててないでしょ。そういうのは折り込み済み。まだまだ上がるだろうよ、きっと。クラウドコンピューティングというのは単にサーバを仮想化したり、無限のストレージとかとは次元の違う話なんだよ。 12分前 HootSuiteから
#
日本のメーカーもデータセンターやってるとことかま〜〜〜〜たくクラウドの本質を理解してないから、AppleとGoogle先生にクラウドは全部やられます。企業はAmazon Web Service、SalesForce、Microsoft、HP、IBM、Dellなどのクラウドで終わり 10分前 HootSuiteから
#
まあ、多少ニッチクラウド市場でいろいろ出るだろうけど規模の経済でほとんど太刀打ちできない可能性もある。30代以後のわれわれビジネスマンはもうITとクラウド事業で戦おうなんて思わず、それを駆使したソリューションで戦うべきだね。道具は作る側よりも使う側の方が強い。徹底して使う訓練しろ 8分前 HootSuiteから
#
みんなが思っていることをニーズというので、必ずそうなるでしょう。問題はいつか、だけですね。RT @yyanagisawa: そうなって欲しいですね。 7分前 HootSuiteから
#
ということでクラウドとAppleについてはどこかでブログにまとめますよ。大事なことなので。 6分前 HootSuiteから
#
Apple やGoogleはこれを3年くらい前から準備しているのです。ほんと日本はどうしたらいいのだろうか。RT @uetats7: 痺れました。Blog楽しみです! 2分前 HootSuiteから
--------------------------------
読者のみなさんはどう思うだろうか。他にもいろんな意見があるかもしれないし、この予想通りにならないかもしれない。まあ想像して楽しむのは勝手だから頭の体操だと思ってほしい。
もうひとつの仮説としておもしろのはiPhoneとAndroidの戦いだ。この戦いを多くの人は1990年代のMacとWindowsに当てはめて、あの時と同じようなことがAppleとGoogleに起きるだろうと予測している。逆に、僕は昔のようなことが起きるかどうかはまだ疑わしいと思っている。
Apple、スティーブ・ジョブズ氏のiPhone戦略は完全支配型で垂直統合的なやり方だと非難されるが、はたして完全なオープンなものが本当にいいのだろうか。AndroidはたしかにオープンでさまざまなスマートフォンのOSとして利用されているが、僕の身の回りでAndroidで夢を語っている人はまだいない。使っている人は増えてきたがiPhoneに追いつくことはまだまだできそうにない。
MacとWindows時代を振り返ってみよう。当時、MacからWindowsに切り替えるための移行コストはそれほど大きくなかった。PCの単価、OSレベルでWindows95はMac OSとそれほど見劣りせず、ビジネスアプリケーションも豊富で、周辺機器のエコシステムを出来上がっていた。移行しない方がおかしいとさえ言えるだろう。
もしiTunesがクラウド化せず、MacとPCの母艦を許したままだと、そのうちAndroid移行ソフトが出て来て、iPhoneからAndroidに移行しやすくしただろう。
ところが今のまだiPhoneが優位な立場にいる間にiTunesをクラウド化して、写真、音楽、映像などあらゆるコンテンツデータをiTusesクラウドで管理するようになると、ユーザはiPhoneから離れられたとしてもiTunesからは離れられないだろう。人生の思い出をiTunesに預けてしまって、どうやってAndroidに移行できるだろうか。そうした理由から現在iPhone / iPadを使っているユーザがiTunesのクラウドを使うようになると、どんなに優れたAndroidが出てきてもそう簡単には移行できないと思っている。むしろiTunesクラウドがAndroidのアクセスを許す代わりに倍のクラウド料金を取る、と考える方が自然かもしれない。だがそれはあまりあり得る未来ではなさそうだ。
ユーザが最も忠実になるのは、端末ではない、アプリでもない、自分の預けたデータ(コンテンツ)である。
世界の通信キャリアはここでも失敗している。どうしようもない失敗だ。かれらは携帯電話からクラウドでつなぐサービスを真剣に提供しなかった。結果、Googleがあらゆる情報をクラウド化してしまい、Androidと繋いでしまった。端末メーカーはAppleに対抗するため仕方なくAndroidを採用するが、基本設計でGoogleクラウドにつながるのでユーザメリットが大きく、端末メーカーはそれを拒否することがほとんどできない。
すなわち昔のMacとWindowsの戦いでいうとMacの位置にいるのは携帯電話メーカーと通信キャリアなのではないか。
Windowsの立場にいるのはAppleとGoogleだ。この2社がいつのまにか携帯電話メーカーと世界の通信キャリアを支配していないか。
AppleとGoogleは双方戦っているように見えるし、実際戦っているのだが、手を結ぶところはしっかり結んでいる。この2社が狙っている市場はとてつもなく大きく、十分に分ち合えるだろう。しかしこのパワーバランスが保たれるのはAppleがiTunesのクラウド化に成功したらだ。これまでAppleのウェブサービスやMobile Meは評判がよくない。ここがiPhoneやiPadのように魔法のような使い方ができればMacとWindowsの時のようにはならないと思う。
そう考えるとiTunesのクラウド化が担っている役割はとてつもなく大きいことがわかるだろう。
WWDCではiTunesのクラウド化について、注意深くその狙いを見極めたいと思う。ここに書いたことは断片的な情報を元に推測したに過ぎない。あしからず。
起業家 渡部薫
http://twitter.com/sorahikaru
RainbowApps - iPhoneアプリ共有サイト
→今日の本題はどっちかというとこっちの方。iTunesがクラウド化することとFacebookと連携することは、理想の相手同士が結婚するのと似ているような気がする。なんにしたって、これでiTunesのコンテンツはFacebookのソーシャルグラフを通じてレコメンドされていくことなんだ。音楽も映画もアプリも。これはiTunesがクラウド化しても持っていなかった機能だから本当に理想的な組み合わせだよ。FacebookにしてもiPhone、iPadでFacebookアプリ(ゲームなど)が動くようになればメリットははてしなく大きいよね。
さて、この動きの中で注意深く見ていきたい点は次の通り。
・iTunesのクラウド化でMac / PCなど母艦なしでアクティベートできる?
iTunesがクラウド化される最大のメリットはMac / PCが必要なくなることかもしれない。もうほとんどのユーザがどうやらMacにつないで同期していないようだ。だからアプリのアップデートをしなかったり、バックアップを取ってなくて痛い目を見た人も多いだろう。そしてこの機能は多くの人が要望していたからだ。
AppleがiTunesのクラウド化に合わせて、もしクラウドでアクティベートを許すとしたらそれは次の理由からだろう。
・Mac / PCの時代は終焉を迎えつつある
・新規ユーザはMacを買う前にiPadとiPhoneを買うようになる
・母艦Macビジネスから徐々にクラウドビジネスに移行する
・Macは動画など重たいデータを処理するクリエティブユーザを惹き付け、ビジネスでもまだまだ使われる
・コンシューマはMacではなく、iPhoneとiPadに移行する
・Appleの主戦場はエンターテイメントであり、iPhone, iPad, AppleTVで完結する
・MacはPCにチェンジできるが、iTunesクラウドと結びつけてしまえば、他に変更することはほぼ不可能になる
・iPadで失うMacの市場をiTunesクラウドでカバーする。新しい市場を作る。
・Androidはすでにクラウドでアクティベートできるため対抗する必要がある
以下のTweetの流れを参考にしてほしい。
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夏にiTunesがクラウド化されるとMacなしでアクティベート、 OSアップデートなどiPhone、iPad単体で利用できるようになるとの噂。遅かれ早かれ時期そうなる。RT @yyanagisawa: PCには繋がない。iPadのOSはアップデートされないまま放置されるだろう。 32分前 Tweetingsから
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iTunesのクラウド化について、ブログを書こうかと思うけど、企画者、企業戦略担当は仮説検証の訓練に。iPhone、iPadユーザはMac/PCにつながない→恐らく7、8割くらい。Appleもばかじゃないので手を打つ。iPadの発売でネットブックは大打撃だが、 つづく 25分前 HootSuiteから
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つづき。iPadの発売でMacBookも打撃を受ける。しかし iPadは複数台売れるのでトータルでは売上げ増。先日Android2.2では完全にクラウド化されたアプリ、コンテンツマーケット、OS管理が発表された。PC - スマートフォンという関係から完全にPCがなくなり、クラウド化 22分前 HootSuiteから
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スマートフォンが真価を発揮するのはクラウドとシームレスにつながったとき。GoogleクラウドすなわちChromeはそのためにあり、Androidはクラウドにつながる口みたいなもの。(わかりにくいかも) 21分前 HootSuiteから
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で、Appleは数年前からiTunesのクラウド化の準備をしており、それが夏(今度のWWDC)で発表されるとの噂。そのときこれまでの問題を解決する仕掛けにするのは当たり前の発想。ユーザニーズもそうだし、競合の Androidがそうだから。 20分前 HootSuiteから
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でApple戦略担当者としてはiPhone/iPadにMacが必要なくなるとその分の収益をどこで稼ぐか、という命題が生まれる。iTunes クラウド(Mobile Meが真価して、Mobile iTunes)がどこまで無料提供されるかわからないけど今までどおり9800年/年とする 18分前 HootSuiteから
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Mobile Meの有料加入者(9800円/年)がどれだけ増えるか。例えばそれで書籍、写真、音楽、動画、エンターテイメントすべてがクラウド化され、OSのバージョンアップも自動的に行われるようになると。9800円/年×10年でMacBook1台分に相当。 16分前 HootSuiteから
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まあ、iPadなどは家族みんなで持ちたいよね。平均3人だとしても 3万円/年。一旦思い出の写真をiTunesクラウド化してしまうともう一生涯離れられない!!!3万円×50年=150万円。実にMacBook15台分。それをMacBookの部品、流通コスト0で提供。これがクラウド革命! 14分前 HootSuiteから
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Appleが時価総額でマイクロソフトを抜いて米企業2位になるのはそういうこと。MSは手を打ててないでしょ。そういうのは折り込み済み。まだまだ上がるだろうよ、きっと。クラウドコンピューティングというのは単にサーバを仮想化したり、無限のストレージとかとは次元の違う話なんだよ。 12分前 HootSuiteから
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日本のメーカーもデータセンターやってるとことかま〜〜〜〜たくクラウドの本質を理解してないから、AppleとGoogle先生にクラウドは全部やられます。企業はAmazon Web Service、SalesForce、Microsoft、HP、IBM、Dellなどのクラウドで終わり 10分前 HootSuiteから
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まあ、多少ニッチクラウド市場でいろいろ出るだろうけど規模の経済でほとんど太刀打ちできない可能性もある。30代以後のわれわれビジネスマンはもうITとクラウド事業で戦おうなんて思わず、それを駆使したソリューションで戦うべきだね。道具は作る側よりも使う側の方が強い。徹底して使う訓練しろ 8分前 HootSuiteから
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みんなが思っていることをニーズというので、必ずそうなるでしょう。問題はいつか、だけですね。RT @yyanagisawa: そうなって欲しいですね。 7分前 HootSuiteから
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ということでクラウドとAppleについてはどこかでブログにまとめますよ。大事なことなので。 6分前 HootSuiteから
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Apple やGoogleはこれを3年くらい前から準備しているのです。ほんと日本はどうしたらいいのだろうか。RT @uetats7: 痺れました。Blog楽しみです! 2分前 HootSuiteから
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読者のみなさんはどう思うだろうか。他にもいろんな意見があるかもしれないし、この予想通りにならないかもしれない。まあ想像して楽しむのは勝手だから頭の体操だと思ってほしい。
もうひとつの仮説としておもしろのはiPhoneとAndroidの戦いだ。この戦いを多くの人は1990年代のMacとWindowsに当てはめて、あの時と同じようなことがAppleとGoogleに起きるだろうと予測している。逆に、僕は昔のようなことが起きるかどうかはまだ疑わしいと思っている。
Apple、スティーブ・ジョブズ氏のiPhone戦略は完全支配型で垂直統合的なやり方だと非難されるが、はたして完全なオープンなものが本当にいいのだろうか。AndroidはたしかにオープンでさまざまなスマートフォンのOSとして利用されているが、僕の身の回りでAndroidで夢を語っている人はまだいない。使っている人は増えてきたがiPhoneに追いつくことはまだまだできそうにない。
MacとWindows時代を振り返ってみよう。当時、MacからWindowsに切り替えるための移行コストはそれほど大きくなかった。PCの単価、OSレベルでWindows95はMac OSとそれほど見劣りせず、ビジネスアプリケーションも豊富で、周辺機器のエコシステムを出来上がっていた。移行しない方がおかしいとさえ言えるだろう。
もしiTunesがクラウド化せず、MacとPCの母艦を許したままだと、そのうちAndroid移行ソフトが出て来て、iPhoneからAndroidに移行しやすくしただろう。
ところが今のまだiPhoneが優位な立場にいる間にiTunesをクラウド化して、写真、音楽、映像などあらゆるコンテンツデータをiTusesクラウドで管理するようになると、ユーザはiPhoneから離れられたとしてもiTunesからは離れられないだろう。人生の思い出をiTunesに預けてしまって、どうやってAndroidに移行できるだろうか。そうした理由から現在iPhone / iPadを使っているユーザがiTunesのクラウドを使うようになると、どんなに優れたAndroidが出てきてもそう簡単には移行できないと思っている。むしろiTunesクラウドがAndroidのアクセスを許す代わりに倍のクラウド料金を取る、と考える方が自然かもしれない。だがそれはあまりあり得る未来ではなさそうだ。
ユーザが最も忠実になるのは、端末ではない、アプリでもない、自分の預けたデータ(コンテンツ)である。
世界の通信キャリアはここでも失敗している。どうしようもない失敗だ。かれらは携帯電話からクラウドでつなぐサービスを真剣に提供しなかった。結果、Googleがあらゆる情報をクラウド化してしまい、Androidと繋いでしまった。端末メーカーはAppleに対抗するため仕方なくAndroidを採用するが、基本設計でGoogleクラウドにつながるのでユーザメリットが大きく、端末メーカーはそれを拒否することがほとんどできない。
すなわち昔のMacとWindowsの戦いでいうとMacの位置にいるのは携帯電話メーカーと通信キャリアなのではないか。
Windowsの立場にいるのはAppleとGoogleだ。この2社がいつのまにか携帯電話メーカーと世界の通信キャリアを支配していないか。
AppleとGoogleは双方戦っているように見えるし、実際戦っているのだが、手を結ぶところはしっかり結んでいる。この2社が狙っている市場はとてつもなく大きく、十分に分ち合えるだろう。しかしこのパワーバランスが保たれるのはAppleがiTunesのクラウド化に成功したらだ。これまでAppleのウェブサービスやMobile Meは評判がよくない。ここがiPhoneやiPadのように魔法のような使い方ができればMacとWindowsの時のようにはならないと思う。
そう考えるとiTunesのクラウド化が担っている役割はとてつもなく大きいことがわかるだろう。
WWDCではiTunesのクラウド化について、注意深くその狙いを見極めたいと思う。ここに書いたことは断片的な情報を元に推測したに過ぎない。あしからず。
起業家 渡部薫
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