Facebookは日本でも成功するか?

2010年10月07日 17:02

米国映画「ソーシャル・ネットワーク」が先月公開され話題を呼んでいます。日本公開は2011年1月15日の予定です。

この映画は、世界最大のSNSであるFacebookと、その創業者のマーク・ザッカーバーグをとりあげたもので、IT業界、少なくともインターネット事業に従事する人間にとっては見逃せないものです。デビッド・フィンチャーという才能あふれる監督(しかも「セブン」「ファイトクラブ」「ゾディアック」のような、ダークトーンかつヒネリが大きい作品を作ってきた人)の手によるものであると同時に、原作は"The Accidental Billionaires"(つまり、不慮の or 偶然の億万長者、という皮肉なタイトル)であることからも、単なる人気企業の成功談ではないということが分かります。つまり、ザッカーバーグを必ずしも童顔の天才プログラマーとして表現しているわけではなく、むしろ、隠された暗い素顔の存在を白日の下にさらけ出すようなやり方をしているのです。


実は僕たち(オガワカズヒロ)は、Facebookを中心とした新しいソーシャルメディアに関する評論を書きました。10月23日に発売予定です。この中ではザッカーバーグの行状にはいっさい触れていませんが、Facebookの驚異的な成長自体は”偶然”に支えられているとは書いています。
しかし、ザッカーバーグなら「それがなにか?」と言うでしょう。ちょうど映画の中で、アイデアやコードを盗んだと非難されても全く悪びれる様子がないように。
実のところ、僕も彼のスタンスに賛成です。

世界には、どんな素晴らしいアイデアであっても、少なくとも数千人は同時に同じことを考えているものです。そして、その中の数百人が同時にそのアイデアを実現するべく動きだし、そしてそのうちの数十人が同じビジネスのスタートにこぎ着ける。
さらにそのうちの何人かだけが、その”偶然”を手に入れることができると思うのです。
例えば、2002年のノーベル賞受賞者である小柴昌俊博士が、太陽系外のニュートリノ(素粒子の一つ)を捕まえることができたのも、それが存在すると確信していたこと、そしてそれを自分が発見できると信じて疑わなかったからです。つまり、おおよその方向性と、そこに向かうための術が分かっていさえすれば、あとはその道に蛮勇を奮って(狂気といってもいい)突っ込んでいくことだけが必要です。そのあとは自分に偶然が味方することを祈って待つしかない。
逆に言えば、一つの道を信じ、自分を信じ、しゃにむに行動に移すこと。周囲には無謀と言われても実行する、そういう無鉄砲な人間でなければならない。ホームランは狙ってうたなければならないのです。

映画「ソーシャル・ネットワーク」で描かれるのは、ザッカーバーグの そういう狂気や確信や野心です。やり方が汚い、人を裏切ったなどの誹謗中傷が事実であるかどうかは分かりませんし、そんな狡猾さを僕は好みませんが、それでも、それだけ自分の目的に対して狂ったように邁進することでしか、大成功につながる”偶然”を手にすることはできない。それだけは間違いありません。

僕は、Facebookは日本でも成功すると思っています。2012-14年にはmixiを抜くと考えています。
国家規模のユーザーベッドを持つFacebookがどのようにして生まれたのか知るためにも、やり方の是非はどうあれ、野心に忠実な若者のストーリーを、これから起業を目指す人であるなら全員が観るべきだと思います。

この映画、僕も必ず観るつもりでいます。
mixiの笠原さんやGREEの田中さんなどを映画館でお見かけするようなことがあれば、愉しいハプニングであり、それこそAccidental Witness になれるのですが(笑)。

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