独りよがりの子供議員は要らない!

2011年03月04日 13:11

民主党会派からの離脱を表明した小沢派の衆院比例代表議員16人が、予算案採決を欠席し、河村減税派の佐藤議員が離党を表明した。討議と採決決定が職業の議員が、議会に出席して棄権票を投ずるなら兎も角、国民生活に最も大きな影響を与える予算の採決を欠席するなど、職場放棄であり厳罰に値する。


この様なエゴ的な行動は、多数の利害関係者による混乱と衆愚政治を防ぎ、個々のエゴを抑えて共同体全体の立場で政治を行う事を目的とした代議制度の目的に真っ向からぶつかる行動で、看過してはならない。

主義主張の自由は最大に認められなければならないが、自由は民主主義が求めるフェアなプロセスと説得、納得の原理を守ってこそ維持できるものであり、この独善的行動は、議会制度に対する重大な挑戦であり、選良の国民に対する裏切り行為でもある。

どの国の代議制度にも欠点はあるが、日本の現行制度の大きな欠陥は、比例代表で選出された議員に、民意を反映する義務を課していない事である。選挙ルールが、選出議員の資質や民意反映特性を大きく左右する以上、比例代表で選ばれた議員が、任期中に所属政党の決定に背いたり,離党した時には、議員資格を失うなどの民意反映義務を明確に規定し早急に施行する事が、欠陥議員を選出し続けた国民の責任でもある

現行の制度を放置して置けば、議員の質は益々低下し、直接民主制に似た衆愚政治や小党乱立による混乱は防げない。

理念を語る時に原点が大切である事は当然だが、マニフェストは具体的目標に過ぎず原点ではない。大きな政府や、成長を妨げる規制策などに妨げられ、借金以外に原資の調達が困難な現実に直面しても、子供手当て、高速道路無料化、農業所得補償政策などの政策を修正又は一時遅延することまで原点の無視だと主張するとすれば、其れは「マニフェスト教」の創始者である小沢氏の言葉や経典に対する忠誠に過ぎず、原点への回帰と言うより「原典教徒」の誕生と考えるべきであろう。

国民生活の向上の実現を使命とする責任政治が必要な時、諸政策の実施時期や原資とその負担についての論議を尽くすのは当然である。

政権交替直後の数ヶ月を除き、民主党は野党との政策論議をそっちのけにして、党内の勢力争いに大半のエネルギーを費やしてきた。日本を窮地に追いやった鳩山失政や菅首相の指導力不足に国民がうんざりした事は否定出来ないが、国民を出汁にした小沢派の政局中心主義も、国民の民主党に対する信頼を傷つけた大きな原因である。

小沢氏は、一派を率いるボスだけあって、その発言には傾聴に値する物も多い。問題は、これ等の発言の動機が国民の利益ではなく、権力争いと言う不純な動機に根ざすことである。党内の主導権争いに敗れると、自党の内閣を支持するどころか後ろから鉄砲を撃ちまくるていたらくはその証拠の一つである。これでは、指導者としての資格はない。

松木農林水産政務官は政務官辞任の理由として「仲間が仲間を追いやる事は本当に絶えられない」と記者会見で賜ったが、これは暴言である。選挙に際して国民が認識する「仲間」は「政党」であり、個人的な利害で繋がった議員仲間など関係無い。

国民が期待しているのは、党内で活発に論議した政策を、党内プロセスを踏襲して決定し、その結果を訴える姿であり、仲間を重視する様なやくざ的な団結を期待しているのではない。松木氏が個人的な仲間を優先するのであれば、政務官ではなく議員を辞職するべきであった。

民主党の内紛で、小沢チルドレンと言われる議員が文字通り「可愛くない子供」である事が明白になったが、これ等の「子供議員」は、小沢政治塾に通う前に「平成の大合併」に反対して、独自で職員と人件費を削減し 、保育所・幼稚園の一元化、議員報酬を月額制から日当制に変更 するなど創意工夫を繰り返して「独立自尊」を守っている福島県矢祭町に留学して、早く大人になる事を強く勧めたい。

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