議論されない日本の安全保障

2011年03月06日 14:52

リビア動乱に対するBBCCNNの論調の変化に注目している。

カダフィ大佐批判は共通しているが、BBCが淡々と状況の変化を伝える事に徹しているのに対し、CNNは問題解決の為に軍事力の行使も止むを得ないとの如き、やや過激なものに思える。

一方、当初、明確にカダフィ大佐を非難していたオバマ大統領やクリントン国務長官も、具体的にどうやって問題を解決するつもりなのか具体的なイメージを出すに至っていない。最も効果的と思われる飛行禁止区域の設定も腰砕けになったようだ。

嘗て世界の警察であったアメリカに、一体何が起こっているのだろうか?

野口雅彦氏はブログで下記の様に説明されている。

かっての米国であればそのような外交的な発言と合わせて、国際会議の開催や、調査団の派遣から始まって、最終的には米軍または第3国軍の派遣、はては軍事力の行使等、米国の眼から見てあるべき姿にするには何をすればよいかを検討し、同盟国と協議し、そう言ったニュースを背景に圧力をかけつつ、米国の考える方向に誘導して行ったと思います。

飽く迄推測であるが、アメリカはアフガニスタン、イラクと続く軍事進攻、サブプライムローン焦げ付きに端を発した経済危機により、これ以上世界の警察として働き続ける経済基盤を喪失したのではないだろうか?

安全保障の基軸を日米同盟に置く日本も今後の安全保障の再設計を考える時期に来ているのではないだろうか。

北方4島に就いては、ロシアの大統領訪問が昨年成され、今後近代兵器の装備が予定されていると聞いている。

尖閣列島に就いても、中国は主権を強行に主張しており今後軍事的圧力を強める事確実だ

軍事的に好ましくない、北のロシアと南の中国と言う両大国に挟撃された形ではないのか?

この様な厳しい状況下、日本はどうやって国を守って行けば良いのだろうか。

どうも最近の日本は、こういった中々正解を見つける事の難しい問題を考え続けるのを止め、身近でちっちゃな京都大学のカンニング問題とか、前原外務大臣のたった20万円の政治献金といった些細な話に、政治、マスコミそして国民が注意を払い過ぎてる様に思う。同時に、大事な問題に対する思考停止を危惧する。

日本の残された道は少ないと言うよりも、当面は規定路線をしっかり継続するしか、現実的にはないのではないか?

アメリカ海兵隊のガム移転もアメリカの財政状態からして無期延期の様な気がするが。

規定路線を継続していく上で、沖縄、普天間基地移転問題はのど元に刺さったトゲである。

内輪揉めを繰り返す菅政権に具体的な問題解決の青写真があるとはとても思えない。アメリカも呆れ果てると共に深く失望しているに違いない。日本国民が理解せねばならない事は、この問題は対米問題と言うよりも日本の安全保障の問題であると言う事である。

来年3月で沖縄振興特別措置法が期限切れを迎える。これは1972年の本土復帰以来10年ごとに延長を繰り返し今に至っている。

これからの沖縄の10年の為に、そして、現実的な施策としては超大型の沖縄経済振興政策と引き換えに沖縄県民に普天間基地移転を受け入れてもらうのが、結果日本の安全保障と沖縄県民の将来の為のベストな選択ではないだろうか。

小出しにプランを出しては、鬱積した沖縄県民の恨み辛みの火に油を注ぐ事になるのは確実だ。第一回目の提案で驚く様な大型提案をする事が肝心と思う。

山口 巌

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