再生可能エネルギーの実態とは?

2011年04月24日 11:19

ソフトバンクの孫正義社長が「自然エネルギー財団」を創設すると発表して以来、再生可能エネルギーに就いての議論がネットを賑わしている。

孫正義社長の如く影響力のある方の発言であり、提灯記事も数多く書かれ、無視出来ない数の読者支持を得ている様である。

危惧するのは、今回の原発事故の科学的、工学的検証の終わっていない段階で、再生可能エネルギーの実態を何ら理解する事なく、孫正義社長にエールを送るが如き安易な姿勢である。

池田信夫先生は、昨日これに関し下記の如く呟いている。

原発=悪で自然エネルギー=善という勧善懲悪の図式でしか考えられない自称ジャーナリスト RT @ld_blogos: ■自然エネルギーの普及阻む勢力と戦う孫正義氏/田中龍作 http://bit.ly/i8Qb0C

今後、再生可能エネルギーの実態を殆ど理解していないマスコミが、同様の安易な態度で国民をミスリードするのではないかと深く危惧する。

こう言う時こそ、国益を弁え、何が正しく、何が間違っているのかの規範を国民に垂れるのが、政治家本来の仕事である。しかしながら、早速、玄葉国家戦略担当大臣が妄言を吐いている

再生可能エネルギーの実態をしっかりと踏まえての発言であろうか?とてもそうは思えない。

福島第一原発事故に関連して「現在の国のエネルギー基本計画に盛り込まれている『2030年までに、新しい原子炉を14基つくる』という計画はありえないもので、これから大きく見直しを迫られる」と述べ、今ある原発の建設計画は抜本的に見直す必要があるという考えを示しました。そのうえで、玄葉大臣は、みずからの地元の福島県の復興について、「今後、太陽光、風力といった再生可能エネルギーの割合が飛躍的に高まるのは間違いない。日本の再生可能エネルギーの基地にするくらいの意気込みが必要だ」と述べました。

玄葉氏はNEDOと言う独立行政法人をご存じないのであろうか?1980年に設立され、年間2,000億円以上の予算を使い、理事長は歴代経済産業省次官の指定席である。

問題なのは、殆どの再生可能エネルギーを30年以上も手掛けながら、何一つ物に出来ていないという惨憺たる事実である。

こういう現実を少しでも知っておれば、今回の如き軽率な発言は出来ないと思うのだが。余りに不勉強である。

再び、池田信夫先生の昨日の呟きである。

はっきりいって、経産省の官僚は「自然エネルギー財団」なんか相手にしてない。彼らの主戦場は東電解体と発送電分離。孫さんは、また「光の道」のときのように戦場を間違えている。

経産省はNEDOの監督官庁であり、年間2,000億円超の予算を30年以上使いながら、再生可能エネルギー活用の道筋を付ける事に失敗している。その経験から判断して、孫氏ポケットマネー10億円で再生可能エネルギー活用を実現出来る筈がないと判断するのは当然である。

再生可能エネルギーの活用に就いては、決して一時の浮足立ったムードに流される事なく、少なくとも過去30年間のR&Dの成果(NEDOに成果報告書として保管)を精査し、何が採用可能かを吟味の後議論すべきと思う。

山口 巌

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