搾取されうる若い世代へ

2011年08月06日 18:06

世間でも「搾取される若者」などというフレーズを最近よく耳にするようになってきたが、(筆者も今年28歳、ご多分に漏れずその世代である)現在のこの少子高齢化社会を生きる私達若い世代は、受難の時代にあることを今一度強く自覚すべきである。

日本は少子高齢化が世界で最も進んでいる国の1つである。65歳以上の高齢人口割合は世界最高水準、15歳未満の年少人口割合は世界最低水準となっている。
言うまでもなく日本は民主主義国家であり、多数決の原理で国の政策や予算が決定することを考えれば、数の論理で、人口が多い世代が優遇されることは明らかであり、少数派である私達若い世代が優遇されるような施策は今後期待しない方がいい。


社会保障はあてにできない。

団塊の世代等、世界最高水準の割合を占める世代の年金を負担するのは、私達若い世代である。そして、年金システムはもはや破綻寸前である。私達が受給する年代になったとき、現状のシステムが機能していることは考えにくい。
医療保険についても基本的には同じことがいえる。

雇用もあてにできない。

私は公務員だが、年功序列による終身雇用制度はこれまでの成長社会を前提としているので、人口も減少し、国力が低下の一途をたどる今の時代において、その制度の維持が不可能であることは明らかだ。現在、将来の好待遇を期待し薄給で真面目に働く若い世代は、将来バカを見る可能性が極めて高い。
民間企業についても、従来の古い体質の企業(いわゆる歴史ある有名な大企業等)についても同じことがいえるだろう。ブランド力のある企業に就職したこと自体に満足し、思考停止してはいないだろうか?既存の仕組みのなかで思考停止状態に陥ることは、搾取してくださいと言っているようなものだ。
組織の中でも発言力があるのは上の世代であり、彼らにとって得にならない情報は隠されている。

このような受難の時代において、私達若い世代が賢く生きるためには、既存の価値観にとらわれない主体性や行動力が必須である。

自らがおかれた状況を正しく把握し、自らにとって最も合理的な判断を主体的に下していかなければならない。

この際の前提として、「良質な情報」は不可欠である。新聞やテレビ等、従来のメディアによる情報はフィルタリングされており、必ずしも私達にとって有益な情報とはいえない。私達が生きる高度情報化社会においては、たとえ携帯電話からでも良質な情報を得ることが可能だ。何でも検索してみよう、多くの人の意見を聞こう、情報に対して敏感になろう。自らの手で掴んだ「良質の情報」こそが、自ら判断し、進むべき道を選択する際の原資となる。

自分の周囲に不都合な仕組みしかなければ、そこから脱却しなければならない。そしてときには新しい仕組みを創ることも必要だ。

離職や転職について二の足を踏む必要はない。これらに対する抵抗感は、終身雇用制度を前提とした社会の古い価値観にすぎない。そんな価値観に縛られるのはダサいと思わないか?
インターネットの普及、発達により、元手がなくても事業を興すことが可能になった。従来は若い世代にとってハードルの高かった起業も、現在は選び得る選択肢の1つに過ぎない。環境は整ってきている。必要なのは行動力と少しの勇気だ。

現状においては失望感を隠せない「政治」についても積極的に考え、参加しよう。若者の政治離れが叫ばれて久しいが、私達が持つ「選挙権」「被選挙権」は行使してこそ権利である。
数では勝てないにしても、抵抗はするべきだ。

小杉 隆大 (@kosubee)

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