科学者の嘘

村上 たいき

いまさら、10mSv、100mSv、200mSvが人体にどうのという話はしなくても、本当に気にしているのであれば、関連の書籍を読んで十分な知識を得ていると思います。ただ、本というものは誰でも読めるものではありません。何時間もテレビを見るのが苦痛にならなくても、一冊本を読むことが苦痛にな人もいらっしゃいます。そんな方のために、やさしい言葉で、やさしく説明するのが、専門家の義務だと思います。


特に今回のような放射線が関わる事故では「放射線の人体への影響は、放射線が直接及ぼす影響ではなく、精神的な障害(sub-clinical)が最大の影響であり、至急対策が必要」(2006IAEA,WHO合同会議より)ということが、わかっていました。一般の方々に、必要以上の不安を与えることを防ぐことが専門家の責務と言ってよかったと思います。

しかし「○○mSvぐらいまでなら全然平気だよ」というようなことを言っても、その言葉は上の方々の耳には届きませんでした。逆に専門家の方々は「御用学者」「Mr. ○○Sv」などと呼ばれ、みんなにいじめられてしまいました。これとは反対に「○○Svなんてとても危ない」と不安(精神的な障害)を煽る方は人気がでたようです。ただ、こういうことをする研究者はごくわずかで、ほとんどの研究者は口を閉ざしました。

研究者というのは基本的には自分の考えに対して嘘はつきません。研究者の書く論文とは、基本的に閉じられた世界です。そこで公表するデータ当も、本人が嘘をつこうと思えばいくらでも嘘をつくことができます。言ってみれば法律の無い世界のようなものです。しかし、ほとんどの研究者はデータの改ざんは決して行いません(もちろん例外はあります)。これは、科学というものが変わらない真理を持っており”嘘はいずればれる”からです(例はたくさんありますね)。

今回の件で、ほとんどの研究者が口を閉ざしてしまったのは「批判もされたくないし、自分の考えに嘘を言って信用を失いたくない」という気持ちがあったからでしょう。それが普通だと思います。また勇敢に自分の意見を発信し続けた研究者は、今は批判されても歴史が評価するかと思います。

(村上たいき モンテカルロBlog)