アゴラオリジナル新刊本日発売「311以前から漂流する日本型システム」

アゴラ編集部

311以前から漂流する日本型システムが本日アゴラブックスから発売されました。日本では311の震災と原子力事故以降、違う社会に一変したと言われています。ところが震災以前に戦後から発展してきた社会システムは、世界情勢・経済環境が大きく変わりグローバル化・情報化が進む中で、すでに揺らいでいたことを歴史的経緯や時代と共に変容して変容してきた点を紹介する一冊です。

日本社会で力を持っている、電力会社を含めた広義の官僚機構・民間企業・マスメディアは、今まで社会的機能を果たし、相互協力と牽制が働く中でバランスが取れ、それぞれ権力独走を抑制してきましたが、いまや日本のコアが揺らいでいる中で、どの分野においても相次ぐ不祥事や制度疲労によって、信頼が失われています。権力構造の信頼が揺らぐと、就職や家庭生活にも大きく影響し、学生はすでに限界を迎えている新卒一括採用に直面するはるか以前から、将来の進路や人生設計に頭を痛め、家庭でも生活防衛から消費を引き締める・子供を設けなくなるなど、人口減少や社会混乱にも直結しています。

震災後は敗戦直後になぞらえた論評が相次ぎましたが、遅々とした復興・増える自殺者・国内の産業空洞化・厳しい財政と増税など、相次ぐ不安要因の中で”第二の8月15日”を懸念する今こそ、新しい方向性を見出すための必読の一著です。