ジョブズは"アーティスト"として成功したのか

2011年10月11日 12:06

スティーブ・ジョブズが製品を開発する上で最もこだわっていたことは「美しいものを作ること」すなわち「芸術性」であり、「Real Artists Ship」という本人の名言にもある通り、彼は自他ともに認めるアーティストだったと思います。しかし彼がアーティストとして芸術性の高い製品を作ってきたことが、Appleが時価総額世界一になれた最大の理由であるとは私には思えません。


私はiPod touchやiPadのヘビーユーザーですが、それは「便利で(操作が簡単、持ち運びしやすいなど)、安いから」に他なりません。製品のフォルムやソフトウェアのデザインが美しいということは全くと言っていいほど気にしたことはありません。おそらくiPhoneやiPadのユーザーはそういう人が多いと思います。(ユーザーにアンケートとか取ったわけではないので、私の推測です。)

Appleが時価総額世界一になることに最も貢献したであろうiPhoneやiPadが芸術性で売れたわけではなく、便利で安かったから売れた(と私は思っている)ので、ジョブズが”アーティスト”として成功したとは言えないのではないかと思います。確かに初代iMacや初代iPodはデザインが斬新ですが、それらも結局「シンプルで使い易くて安いから」というのが売れた最大の理由だと思います。

私は「シンプルで便利という概念」と「アート」は全く違うものだと思います。「シンプルで便利という概念」は全ての人にとって普遍的なことですが、「アート」は何が美しいかは人によって千差万別だと思います。

私はスティーブ・ジョブズは稀代の天才であることは間違いないと思っています。しかしそれは「経営者」としてAppleの組織をシンプルにしたり、便利な製品を作り出す能力がすごいと思うのであって、「アーティスト」としては何がすごいのかさっぱりわかりません。(これは私が芸術音痴であるからなのかもしれませんが)

「いやAppleユーザーは知らず知らずのうちにApple製品の美しさの虜になっている」とか「シンプルでユーザーが使いやすい製品を作り出すことも広い意味でアートのうち」とか言われれば反論は出来ませんが。

ちなみに私がブログを書く時に一番重要だと思っていることは、少しでも多くの人に読んで理解してもらうため、できるだけシンプルな言葉や表現で書くようにしていることです。

平成の龍馬(多田光宏)
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