「麻薬解禁」「金融規制強化」「マスコミ封じ込め」で世直しを!

2011年12月16日 11:28

平穏で効率的な世界の実現を目指した「麻薬厳禁」「金融自由化」「報道機関の大規模化」政策はことごとく失敗であった。今や、「麻薬」「金融」「マスコミ」が引き起こす欲得の争いが、住みにくい世の中を作る元凶となっている。

「押して駄目なら、引いてみろ」と言う言葉もある。世直しの為には、この辺で「麻薬解禁」「金融規制強化」「マスコミ封じ込めを真剣に検討すべきである。


麻薬解禁

殆どの国が、麻薬の製造、運搬、販売、使用を犯罪と定め、その国で許された最高刑で罰する厳罰主義を採用しているが、麻薬問題は解決するどころか、益々深刻になるばかりである。この経験に学んだのか、ポルトガルは世界に先駆けて「麻薬の解禁」に踏み込み、イタリア、スペインもこの例に続く方向だと聞く。

社会構造や文化的な側面もあり、日本の麻薬政策は一定の成果を収め、世界でも優等生の部類に入るため、日本人の麻薬問題に対する関心は薄い。然し、世界の実情はあの北朝鮮までも、入隊前の若者に薬物使用が広がり「旧ソ連や東欧諸国で体制崩壊が起きた原因が麻薬犯罪がまん延し、社会の安定と秩序を破壊した」として警戒を始めた程深刻である。

麻薬問題を統計的に把握する事は難しいが、米国では麻薬の統制を強化すればするほど、窃盗、暴力犯罪、腐敗は増し、麻薬価格が上昇する事が確認されている。

一方、貧困国では貧困から逃れる手段として貧困層が麻薬の製造、販売、運搬に巻き込まれる例が後を絶たない。南米の貧農は、食糧の生産より経済的に有利なコカの葉の栽培に熱中するようになり、肝心の食糧の自給が困難に直面している。世界のヘロインの大半を供給するアフガンでは、けしの栽培がタリバンの財政を支えているのが現状だ。

それだけではない、ある試算に依るとメキシコや米国では、年間それぞれ1万人以上の人が麻薬犯罪で命を失っており、その中には多数の一般市民の犠牲も含まれている。

メキシコやコロンビアの麻薬犯罪集団が挙げる利益は巨大で、米国からの武器の大量密輸入に加え、自前の高速船、飛行機は勿論、ジャングルで特殊潜水艦を建設して麻薬輸送に当たっている場面が放映される事態までになった。

米国での麻薬取り締まり費用は年間5兆円規模を超え、それに加え、麻薬関連犯罪者が半分を占める二百五十万人近くの受刑者に、一人当たり年間4万ドル以上をかける米国で、財政が圧迫されるのも当然である。

一方、ハーバード大学の某教授は、大麻を解禁しただけで1兆円以上の公的費用の節約ができ、タバコ並の税率を課した場合の税収は5兆円を越えると試算している。

勿論、麻薬解禁反対論にも正論が多く、これ等の異論を無視してはならない。

解禁された麻薬の販売には、現在の医薬品並の規制、広告の禁止、購買に当たっての年齢制限などの規制が必要な事は言うまでもない。又、麻薬の全面解禁に踏み切ったポルトガルの実績を精査して参考にする事も重要であろう。

厳禁主義による麻薬価格の上昇が社会にもたらした最大の問題は、家庭と近隣社会の破壊であった。又、成功した麻薬売人が、近隣の青少年のロールモデルになる傾向が強い事は深刻な事実である。

従い、麻薬解禁で得られる公的費用の低減や、税収増で得られる財源の多くを、家庭の再建、教員の再教育と増員、職業訓練の強化等に向け、青少年の非行防止と麻薬患者の社会復帰に回す必要がある。

これ等の支出は、厳罰主義に費やす公的費用と異なり社会に役立つ用途である。麻薬の解禁は、青少年から麻薬の魅力を弱め、正業に付かせる大きなメリットを持つだけでなく、汚染した注射器を繰り返し使用する事で蔓延するAIDSを防ぐなど社会の健全化に役立つなど、経済効果より遥かに重要な意義をもつ。

尤も、麻薬の進入を効果的に防いできた日本にとっては、麻薬の解禁は密輸入を容易にするなど、マイナス面が多い可能性はあるが、その日本でもこのままでは麻薬犯罪の増大を防ぐ道はない以上、やむを得ないのではなかろうか。

北村 隆司

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