2012年は日本のV字回復元年

2011年12月26日 07:23

2012年は日本のV字回復元年になる、といえば、きっと眉を吊り上げ、「いい加減な事言うな」、と不快を露わにされる読者の方もさぞ多い事と思う。何分、日本の抱える課題は深刻で、そしてそれを解決すべき政治は余りに脆弱である。

しかしながら、こうこういう時こそ国民総悲観を脱し、前向きに気分をシフトチェンジする事が必要だと思う。大胆で、理に叶った海外戦略こそが、これを可能にすると考えている。


先ず、2012年の世界を鳥瞰してみる。

アメリカは勿論大統領選挙の年となり、日程は下記と聞いている。

2012年
1月 3日:アイオワ州党員集会
1月10日:ニューハンプシャー州予備選
1月21日:サウスカロライナ州予備選
1月31日:フロリダ州党員集会
3月 6日:スーパーチューズデー(テキサス、ジョージア、テネシーなど10州)
4月24日:ニューヨーク州、ペンシルバニア州予備選
6月5日:カリフォルニア州、ニュージャージー州予備選
6月12日:オハイオ州予備選
7月27日~8月12日:ロンドン五輪
8月27日~30日、共和党大会(フロリダ州タンパ)
9月 3日~6日、民主党大会(ノースカロライナ州シャーロット)
11月6日:米大統領選&上下院選挙投開票

2013年
1月20日:大統領就任式

年初から選挙一色。従って日米関係の変化に大きな期待は出来ない。

次いで、欧州である。

流石に破綻はないと思うが、来年も結構危ない場面は何度も出て来るのではないか?そして、EU新基本条約に対する英国離反がボディーブローの様に効いて来ると思う。英国がEUから離脱し、独自の通貨を所持し、独立した財政運営でV字回復を達成すればEUROの存在を疑問視する加盟国も出てくる筈である。

最後に日本が原油の90%を依存する中東である。

チュニジアに端を発した、ジャスミン革命から一年が経過した。アラブの春が当初の理念を達成するか否かは、偏にエジプトの今後にかかっているが、視界不良と言う所ではないか?矢張り、長きに渡り宗教が生活の規範となった国に於いては、政治と宗教を分離し、政治と経済の近代化を図るのは並大抵の事ではない。

何処も先行き不透明であり、結果、日本はアジアの成長エネルギーを取り込むべしとの結論になる。

しかしながら、これは決してアジア外交重視と言った薄っぺらなものであってはならないと考える。日本の場合、外交と言うとワイン談義の如き文化交流に重点が置かれている気がするが、通商、金融そして安全保障も含めての、骨太の戦略立案と思い切った実行が必要である。

昨日発表された、.中国国債購入で合意=円・人民元の貿易決済も促進―日中首脳会談は,2012年に大きな可能性を期待させてくれる朗報である。

中国は以前から日本国債を保有しており、中国による売買が国債価格を左右する一因とも言われてきた。日本側は、中国国債を持つことで、経済分野での意見交換をより活発にし、関係を深めることを目指す。両首脳は、円・人民元の貿易決済拡大や、両通貨を直接取引する為替市場の育成を支援することも決めた。日本にとって中国は世界最大、中国にとっても日本は上位の貿易相手国。しかし、日中貿易のほとんどは米ドルで決済している。円・人民元で直接決済すれば、ドルとの両替が不要になるため取引コストを低減できる。

 
中国は輸出入とも日本の最大取引相手国であり、寧ろ遅すぎた位である。

私は、日本は今後中国、台湾と提携し、ミャンマー、カンボジアと言った、中国に雁行し、これからの経済発展が期待される国々と提携していくべきと考えている。

さて、問題は今後どうやって対中関係を深化させて行くかである。

台湾が鍵になるのではないか?

台湾は来年1月14日に、5回目となる総統選挙を迎える。5回目ともなれば、押しも押されもしない、実に立派な民主主義国家である。しかも経済の足腰が強く、IT分野は世界屈指の競争力を保持している。

一方、中国も来年指導者が入れ替わると言われているが、共産党の一党独裁であり、これに国民が関与する事はない。豊かになった中間層が、こういう現実に不満を持つのは当然の成り行きである。

台湾の人口は2,300万人に過ぎないが、民主主義国家の先輩として中国を飲み込む可能性があるのではと思う。

習近平副主席が、来年国家主席に就任するのは既定路線である。嘗て、近代中国中興の祖、鄧小平が1978年に訪日し、改革開放路線に大きく舵を切った。

1978年10月、日中平和友好条約の批准書交換のため、中国首脳として初めて訪日し、昭和天皇や日本政府首脳と会談したほか、千葉県君津市の新日鉄君津製鉄所、東海道新幹線やトヨタ自動車などの先進技術、施設の視察に精力的に行い、京都や奈良にも訪れた。この訪日で鄧小平が目の当たりにした日本の躍進振りは、後の改革開放政策の動機になったとされる。また、新日鉄との提携で、上海に宝山製鉄所を建設することが決定された。

習近平氏も鄧小平同様、今度は政治の民主化に舵を切らざるを得ない状況に、中国は来ていると思う。そして、それを支援するのは民主化の先輩である台湾、というのが私の予測である。

台湾は3.11に際し、最も多額の義捐金を送ってくれた世界で最も親日的な国である。2012年を迎えるに際し、これは間違いなく天佑である。日本は台湾との絆を更に深化させ、中国の民主化に惜しみない協力をすべきと思う。

台湾を仲介さす事で、対中貿易の拡大や中国に雁行する新興産業国への進出が加速するのは言うまでもない。更に、中国との軍事的緊張が緩和されれば、日本政府の沖縄基地問題の負荷も軽減される。

同時に、韓国の主張する従軍慰安婦問題朝鮮半島情勢にも余裕を持って対応が出来る様になる。

台湾、中国との連携強化により、経済発展を先ず成し遂げ、国内の債務問題解決に道筋をつける。更に沖縄の基地問題、韓国の従軍慰安婦問題、拉致問題を含む北朝鮮問題を解決に向け方向づける。

2012年は、正にその年になると言うのが、私の主張である。

山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役


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