見限られるのは誰?

2012年01月15日 08:47

ちきりん氏の今年のキーワードは「見限る」を拝読。興味を覚えたのは、一体誰が見限られるのかという点である。


先ず第一は、ちきりん氏のこの記事を呑気に読んでいる大学生ではないか?

そう思うには理由がある。私事で恐縮であるが、勉強会という名の飲み会を月例で開催している。そこには、ベンチャー企業、中小企業経営者、大企業の中堅幹部、大学教授それから与党の国会議員とか、多士済々が面白半分、怖い物見たさで参加されている。

前回(昨年11月)、幹事として面白い光景を目撃した。

総合電機メーカーの経営企画部長が東大教授に自社の採用に就いて説明している。但し、酒席が2時間以上経った状況であるので、この辺りはある程度想像して戴きたい。

掻い摘んで状況を描写すれば、大体下記の様な事を喋っていたと思う。

いやあ~、今時東大生でもないですよ!並みか、並み以下の東大生を採用する位なら、北京大学の上のレベルを採った方が余程戦力になる。第一、今後の当社の主力マーケットは中国ですよ!

これを聞いていた東大教授の、実に「しょっぱそうな」顔が今でも目に浮かんでは、笑ってしまう。

東大はいうまでもなく、日本に於ける大学の最高峰である。その東大をしても本音で語れば、企業の評価は実にシビア、それ以下の大学は推して知るべしというのが、私の今の所の結論である。

二番目は、大学生が卒業していく大学である

大学の問題に就いては、以前の記事、現行の大学システムはリセットが必要で説明したので繰り返さない。

ここに来て、流石に高校生もお気楽な文化系に進学しては就職等、夢又夢と悟ったのか、就職に有利な理系が入試で人気化と日経が報じている。しかしながら、お手軽なスニーカーから堅苦しい革靴に履き替える様に、そんな簡単に乗り換え出来るのであろうか?

一般の大学とは様相が異なるが、法科大学院も随分酷い事になっている様である。そして、看過出来ないのは下記3点である。

先ず、司法試験に合格して裁判官、弁護士等の法曹界を目指す若者を集めながら、司法試験合格率が極めて低調で、不合格者は年を食って潰しが効かずフリーターにしかなれない。

実質、法科大学院という名のフリーター養成所になっている。

二番目は、前途有望な若者が多大な時間と金を浪費してしまう事である。

最後は、かかる愚行に多額の税が投入されている事である。税の無駄遣いの典型である。

法科大学院の制度は、法曹界を志す若者の為にあるシステムではなく、法科大学院に勤務する教師の失業対策にしかなっていないと思うが、如何なものであろう?

さて、見限られるものの最後として日本を挙げる

野田首相や取り巻きのマスコミは、ここに来て、「日本は大変だ!」の大合唱である。

欧州の国債が格下げされれば、ちゃっかり便乗して、首相「対岸の火事ではない」 欧州国債格下げに危機感とか、テレビ東京でアピールして、それに朝日新聞が提灯付けるとか、兎に角猿芝居の連続でうんざりである。

確かに、日本の状況が悪化すれば困る人間は出てくる。しかしながら、困らない人間も多い。私の回りの人間は大体困らない!

例えば、中小の製造業でそれなりの技術を持っていて、既にタイやインドネシアに進出し成功している企業は多い。今後の躍進が期待出来るベトナムへの進出を加速させ、併せて日本の本社を引き払い、シンガポールなり、バンコックに移転すれば良い。

最近財閥系総合商社勤務の人間と話をしたが、ベトナムは若者が多く(平均年齢27才)、大卒の給与も100ドル程度との事である。

一方、私が市場開拓を担当した1991~1997年とは様相が一変、工業団地とかが整備され、日本の製造業の進出も随分容易になった様である。

余談となるが、この分野で良く名前が出て来る、会川社長は、私の以前の勤め先の先輩で5年程一緒に仕事をしたが、エネルギッシュで面倒見の良い方である。

一方、個人ベースだとどうだろうか?

これまた、私事で恐縮であるが、以前から先輩諸氏よりマレーシアへの移住を紹介されている。マレーシアは何度も出張で訪れたが、物価が安く(日本の三分の一程度?)、風光明媚、人が良く、食事が旨いので東南アジアではお気に入りの国である。

持ち株とか金融資産を一定額処分して、マレーシア通貨(リンギット)に両替し、現地で定期預金すれば、金利でそこそこの暮らしは出来るのだそうだ。勿論、日本に残したマンションの家賃収入や、年金制度が崩壊しなければ年金収入もある訳で、年数度の海外旅行も可能みたいである。

若い人は、ちきりん氏がいうように日本の企業などに拘泥する事無く、海外の大学に進学し、そっちで職を見つければ良い。

ちなみに、私の長女は近所の国立大学理系の4年生で、4月に大学院に進学予定だが時機見て海外へ一度出るよう言っている。長男、高1はアメリカの大学に進学し日本に等帰国せず海外で職を見つけるよう奨めている。

従って、日本にどうしても居なければならない人種とは、「政治家」、「公務員」、「農協職員」、「農家」、「生活保護の受給者」、「高齢者」そしてマスコミ位で、要は基本「税を食い物にする」人種とその寄生虫である。

幾ら増税しても、結局はこの辺りに食い物にされるだけで、問題は解決しないと思っている。

山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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