収縮を加速する民間企業、何も変わらない官僚機構

2012年02月01日 05:29

余りに単純過ぎるとのお叱りを戴くかも知れないが、「民間企業」は「富」と「雇用」を創造する「プロフィットセンター」であり、一方、「官僚機構」は只管「税」を消費する「コストセンター」であると認識している。

そして、ここに来ての問題は民間企業が収縮を加速している事である。


先ず、金融機関を観察してみる。

みずほFG、銀行統合に先がけ3000人大リストラ!
関西4証券リストラ加速

リストラの理由を見れば、多分他の銀行や証券会社も、軒並みこれから雇用調整に走るなと直感する。

次いで、製造業を観察してみる。

NEC、国内外で1万人リストラ…業績悪化で
希望退職者1600人枠に2340人 リコー
.家電業界を襲う“リストラ地獄”!NEC、東芝、ソニー

参照した製造業は何れも業績の悪化に伴い、リストラを余儀なくされた企業ばかりである。

しかしながら、今後雇用調整が一般的となれば、既に中国や中国に雁行する新興産業国にサプライチェーンを構築する事に成功した多くの製造業が、廉価な人件費とより高い利益率を求め、移転を加速する事は確実である。

結果として、雇用は消失するだろうし、「法人税」、「所得税」、「住民税」も随分減る事になる筈である

これに対し、野田首相は「行政改革に不退転の覚悟で臨みたい」と何処かで聞いたようなアドバルーンを上げておられる。

しかしながら、「消費税」同様ちっとも成功するとは思えない

問題はここである。

実行本部では、民主党が平成21年衆院選マニフェスト(政権公約)で掲げた「国家公務員総人件費の2割削減」に向け、給与カットや新規採用抑制のほか、独立行政法人や特別会計の統廃合、国有地の売却などを省庁横断的に実行していく方針だ。

揚足を取る訳ではないが、総人件の一律2割削減と聞いた瞬間、「やる気ゼロで国民向けポーズ」と感じてしまう。

若手で、毎晩遅くまで仕事に追われている公務員に取っては割の合わぬ話である。

一方、年収2200万で高級公務員住宅に家賃8万円で住んでいる人間に取っては蚊に刺された程度の影響もない。

40代、50代で大した仕事もせずに高給を貪る公務員が多いと聞く。そもそも、仕事をしていないのであるから、多少減額されても丸儲けである。

一律2割削減というのは、早い話、「国民が五月蠅いので、暫く給与をカットさせて戴きますよ。しかし、ほとぼりが冷めたら、又元に戻しますから!」という事に所詮過ぎない。

民間企業や国民は、肥大化した官僚機構の負荷に最早耐えられない所迄来ているのにである。

こういう、下品極りの無い小手先の誤魔化しを止め、飽く迄正攻法で対応すべきである。

民間で出来る事は全て民間に委譲する
地方で出来る事は全て地方に委譲する
これにより、二重行政が解消される。
同一職種、同一賃金を徹底させ、年齢、正規・非正規職員の差別を撤廃する
話を聞く限りであるが、若手職員と非正規職員が、大した仕事もせずに高給を貪る中高年職員の食い物にされていると感じる。

余談となるが、今朝のBBCが悪化一方の欧州失業問題を報じている。

Unemployment in the eurozone hit a record high at the end of last year, the Eurostat agency has said.
The jobless rate in the 17 countries that use the single currency was 10.4% in December, unchanged from November’s figure which was revised up from 10.3%.

欧州の失業率は昨年末歴史的な高さを記録した。ちなみに、統一通貨ユーロを使用する17ヶ国の失業率は11月が10.3%、12月は10.4%を記録した。

肥大化した官僚機構を野放しにし、消費税増税により実体経済を更に疲弊させれば、日本の失業率が欧州並みになる可能性は否定出来ないと思う。

山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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