縁故採用宣言をした岩波書店を厚労省が調査する件

2012年02月04日 10:31

厚労省が縁故採用宣言で岩波書店を調査するとの報道である。

老舗出版社の岩波書店(東京)が2013年度定期採用で、事実上縁故採用に限ると「宣言」していることをめぐり、小宮山洋子厚生労働相は3日、閣議後の記者会見で「早急に事実関係を把握したい」と述べ、調査に乗り出す考えを明らかにした。


岩波書店の社員数は200名程度で、例年の新卒採用数も3名程度と聞いている。従って、当然の事ながら厚労省は、他にもっとやるべき事があるだろう!という結論になる。

一方、「縁故採用」の是非に就いては、良い機会なので、実態の調査を含め検討するのも悪くないと考えている。

私の考えを言うと、今回の岩波書店を含め、「市場」と日々対峙する民間企業に就いては、縁故採用は認めれらるべきである。

仮に、この採用方式が良く無ければ、企業は衰退し、最後には破綻し、市場から退場する事になる。結局、最終採用する民間企業は皆無になると言う事である。従って、役所が要らぬお節介を焼く必要はない。

ちなみに、私は国立大学の工学部を1979年に卒業したが、学科の成績の上位の順に先ず4年生進級時(講座配属時)3名が企業の奨学金を受け、更に大学院の修士過程入学時、同様10名以上が新たに貰っていたと記憶している。

40名の学科であるが、4年進級時には30名弱に減っており(留年して医学部再受験他)、私の様に4年で就職してしまう人間や、大学に残る事を希望する人間もそれなりにいるので、結果、大学院進学時には就職希望の半分以上が企業の紐付きになっている勘定である。

勿論、卒業後は奨学金を給付した企業に就職する事になるが、大学での研究テーマも就職後を意識したものであり、その後、何か不都合があったという話を聞いた事はない。

一方、国家・地方公務員となると話は全く別である。彼らは市場に対峙する事無く、「税」に寄生している。従って、仮に問題があったとしても、隠匿し、問題が発覚した時には既に手遅れとなる。

従って、公務員の採用に際しては「縁故採用」が言語道断であるのは当然として、あらゆる「情実」は排除されねばならない。

一旦岩波書店の事を忘れ、冷静に考えれば、「縁故採用」、「情実」の最たるものは公務員の天下りと言う事になるのではないか?

他省庁は一先ず置いといて、小宮山大臣は隗より始めよで、足元厚労省の天下り実態を調査すべきである。

行政の裁量権を笠に着た、製薬企業への押し込みや、交付金を伴った独立行政法人への天下りが国民を阿鼻叫喚に追い込んでいる実態が焙り出される事であろう。

次に重篤なのは教師の裏口・縁故採用ではないか。

2008年の大分県教員採用汚職は未だ記憶に新しい。

教育委員会が外部のチェックを受ける事無く、全てお手盛りで決めているというのは何とも異常である。結局、大分の事件が示す様に、警察が乗りだし、首謀者の刑事責任が問われるまで、事が明るみに出る事はない。

腐敗の温床である、教育委員会の早期廃止を次期政権は検討すべきと提言したい

山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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