日本人の「絆」が試される日

2012年03月09日 20:00

どうやら、明後日3月11日に反原発のデモを行うという団体があるようです。内容についてや原発の賛成・反対はさておいて、ここでこのデモへの反対意見として「3月11日は鎮魂の祈りを捧げる日だ」という反論を目にしました。私は、それも同じように間違っていると思っています。

3月11日は祈りを捧げると同時に行動する日だ、そう思っているからです。


ちょうど1年前に不謹慎・自粛ムードに関する反論 – 松本孝行という投稿をアゴラでしました。「不謹慎・自粛と言ってイベントをやめたり、我慢をしたりしても被災地のためにならない。」というように主張しました。同じような主張は色々な識者の方々が行い、花見もどんどんやってほしいと被災地東北の酒蔵からの要望まであり、やはり不謹慎・自粛はよくないと確信しています。

つまり何が言いたいかというと、被災地に祈りを捧げるだけでは昨年の不謹慎・自粛ムードがあった状況とほとんど変わらないのではないでしょうか。自粛・不謹慎を声高に言う人は少なくなりましたが、だからといって祈りだけを捧げていて被災地が復興するか?というと、そんなことはありません。祈ることは大事ですし否定しませんが、それに加えて1年前も今も行動することが重要だと思っています。

3月11日にはたくさんの団体がイベントを企画し、実行する予定です。私の知人も東北大学で復興イベントを行いますし、私もそれに連携して簡単な復興企画を大阪で行います。「企画をしろ・イベントをしろ」と言うことではありません。どれだけの人が祈ることに加えて被災地支援のための行動をすることができるか、そこが試されているのです。

行動自体はあらゆる行動が考えられます。晩酌のお酒を岩手の日本酒に変えるであるとか、仕事帰りに募金をするとか、イベントに参加するとか…どんなことだって構わないのです。それらの行動が多くの日本人によって行われてこそ、年末の「絆」が本物であると言えるのだと思います。

最後に1点だけ、被災地の皆さんにお願いがあります。今後100%の確率で東日本大震災への関心は薄れていきます。メディアも3月11日以外は興味を示さなくなっていくでしょう。それは阪神大震災でも経験済みのことで、避けようがありません。復興が進もうが進むまいが、関心は薄れていくのです。

また、東日本大震災発生から1年の明後日3月11日なら、まだ多くの人が「被災地復興のため」という理由で東北の商品を購入したりするでしょう。しかしそういった「被災地のため」という消費行動はどんどん少なくなっていきます。これも避けようがないことです。

そうなることを前提で被災地の方々は関心が薄れても、支持され続けるような商品・サービスを作って欲しいと思います。「被災地の商品だから」ではなく「最高にいい商品だから」「素晴らしいサービスだから」そういったものを作っていくことが、長い目で見た被災地の復興につながっていく、そう考えています。

3月11日は日本人の「絆」が本物かどうか試される日になりそうです。

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松本 孝行
セカンドチャンス 代表

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