意味不明な世田谷新区長の主張(続編)

2012年03月18日 10:13

一年振りに、Blogosに掲載された保坂世田谷区長の記事を拝読。どうも主張したいのは、「契約期間が6月14日迄残っているにも拘わらず、4月1日から東京電力が一方的に値上げするのはけしからん」と言う事の様である。しかしながら、こんな話は結論を言ってしまえば「断れば良い!」だけの話で、問題の本質ではない。

東京電力の大口契約の値上げ予定日が迫っている。昨日は、東京電力の担当者を呼んで、不明な部分を質問して、おおよそどんな問題が起きているかを認識することが出来た。ただでさえ経営状況が苦しい中で、4月1日からの値上げを前にしている企業や商店、工場にとっても、重要な問題だと思うので続きを書いておくことにする。

それでは、問題の本質とは何であろうか?

先ず第一に、一年前の意味不明な世田谷新区長の主張で指摘した通り、保坂氏は「原発依存から自然再生エネルギーへ」を主張し当選している。

そして、その主張が通り、一年経った今、日本の全ての原発は停止を余儀なくされ様としている。結果、化石燃料追加輸入コストの増大は電力会社各社の経営を圧迫し、今回の東京電力のみならず日本の大半の電力会社は値上げに動かざるを得ない。

保坂氏自身が電力料金値上げの原因の一部である事を本人が自覚していないとしたら、「因果関係」に就いて余りに鈍感と言う事だし、世田谷新区長に当選後一年を経過して、しらっと、自分の立場を「加害者」から「被害者」にすり替えようとしているのであれば、余りに無責任、そして下品である。

今一つの問題は、6月15日以降の東京電力との契約更新に際し、値上げを拒否するか、或いは仮に値上げを認めるにしても、節電等で支払金額を従来レベルに抑制する、具体的な手立てを見出したかどうかである。

私の一年前の記事では、下記を参照している。

全国に先駆け、各家庭に電力消費の監視を行う為のスマートメーターの設置を義務付け、ディマンドレスポンスとHome Energy Managemet System(HEMS)を導入する事で可能となる確立が高い。

自然再生エネルギーの開発など、世田谷区単独で進めるのは初めから無理だと思っている。しかしながら、節電に就いては、世田谷区単位でもやろうと思えばそれなりに出来るのではないか?

政治家の仕事は「花火を打ち上げる」(ビジョンを示す)で終わりではなく、実現に向けての具体的な計画を立案し、実行、そしてその結果の検証迄やって初めて完了の筈である。

しかしながら、花火を打ち上げた後は、別の色の花火を打ち上げる事と誤解している様に見受けられる。

国政であれ、地方行政であれ、政治のオーナーは飽く迄国民である。

従って、政治に目を光らせ、注視し、政治に誤りがあれば直ちに正す事。選挙に於いて誤った選択をしない事。これらが、当たり前と言えば当たり前であるが重要と思う。

「出鱈目な政治の尻拭い」は政治のオーナーである国民の責任であるからだ。

山口巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役


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