古館キャスターが辞任すれば本当に「報道ステーション」は良くなるのか?(続編)

2012年03月26日 12:45

昨日のアゴラ記事、古館キャスターが辞任すれば本当に「報道ステーション」は良くなるのか?に対し幾つかのコメントを戴いた。

一番多かった内容は、予想した通り下記であった。

そうは言っても、地上波放送は公共性が高く、放送局は目先の利益を度外視しても報道の質を高めるべき。


これは確かにその通りと思う。

地上波が支払っている「電波使用料」が携帯電話キャリアーに比較して驚く程安いと言うのは、良く知られた事実である。

又、デジタル放送開始の為の伝送路の整備、例えば「アナアナ変換」に数千億円に登る国費が投入された事も記憶に新しい。正直に言って、民間企業のインフラ(放送用伝送路)の整備に、何故税金が使われるのか、私自身今以って理解出来ていない。

とは言え、放送局の実態、主要テレビ局の複数年に渡る視聴率推移を見る限り、「悲惨」の一語である。視聴率は右肩下がりで、一体何処で下げ止まるのかの推測さえ出来かねる。

勿論、売り上げが視聴率に連動する事は言うまでもない。

a視聴率推移gn-20120130-01

それ故、視聴者が今後どれ程熱心に「報道の質の向上」を訴えたとしても、結果、暖簾に腕押しの繰り返しになると思うのである。

それでは、最早視聴者は地上波に何も期待出来ないのであろうか?

そう決めつけるのは流石に早過ぎる。

地上波放送は、「速報性」に優れたサービスである。3.11の如き大震災に際し、即座にヘリを飛ばし現地の被災状況の「映像」を全国に配信する事が可能な唯一のサービスである。

問題は、未だに古色蒼然、自前の伝送路、詰まりは割り当てられた電波帯域経由、視聴者のテレビ端末にサービスする事に拘り過ぎている点である。

最も情報が必要な場所は被災地である。停電となりテレビ視聴は難しいのではないか?

3.11の時の東京の様に、被災地から一定の距離があり、停電は免れたにせよ交通は遮断され帰宅が困難なケースもある。

こういう状況を想定すれば、地上波が災害に際し、「ブレーキングニュース」で緊急対応するのは当然として、ニュースのネット解放を積極的に行い、被災地は当然として、国内何処でも「携帯端末」で「ライブ映像」にアクセス出来るようにすべきと思う。

問題はCDNであるが、聞く所に依ればYahoo!,Japanは3.11に際し通常業務を停止して災害対応にCDNを開放したと聞いている。

何もテレビ局が自前でサーバーを確保したり、CDNの心配をするのではなく、緊急時に備え、Yahoo!,JapanやGoogleと予め提携しておけば良いだけの話と思うが。

更に、地上波は、「ブレーキングニュース」対応アプリを無償で公開すべきと思う。

震災に際し、視聴者の携帯端末に「ブレーキングニュース」の映像を送る事で、結果、視聴者に依り添い、励まし続ける事になるのである。

山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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