沖縄の人におすすめする、すばらしい仕事について --- 田原 健央

2012年04月02日 12:43

前回の記事は大変好評で、非常に多くの賛成意見をいただきましたが、反対意見もいくつかいただきました。この反対意見の中で多かった指摘は、次のようなものです。

「安全保障面が不安です。沖縄には米軍基地を嫌っている人が多いので、沖縄州は米軍基地を減らそうとするのではないでしょうか。そうしたら中国がつけこんで沖縄を侵略・併合してくるかもしれません。最悪の場合、沖縄独立論が再燃し、日本がバラバラになることも考えられます」

心配する気持ちは私もよくわかるのですが、これは誤解です。


道州制・一国多制度でも安全保障分野は今までどおり中央政府が担当します。分権されるのはあくまで産業政策や経済関係の面が中心です。
そして、沖縄の安全保障について、日本の中央政府はざっくり次のように考えています。

「日本の周りは中国・北朝鮮・ロシアなど危ない仮想敵国だらけであり、実はものすごく危険な地域だ。用心しておく必要がある。
特に沖縄は中国に近い。中国は実質的には帝国であり、強力な軍事国家だ。いずれ沖縄周辺の資源や太平洋への海路を狙い動いてくる可能性がある。最悪、沖縄を侵略・併合してくるかもしれない。
そうなったら日本と中国のパワーバランスが崩れ国益を失うのはもちろん、何より沖縄にすむ140万人の日本人が危ない目にあう。日本人を守るのは国の最重要責務であり、しっかり対応しておかねばならない」

日本政府が米軍基地を沖縄においている理由はいくつかありますが、大きなものはこれです。
この方針は妥当なものです。昔の中国は大人しい国だったかもしれませんが、今の中国は非常に危険な国です。独裁体制をしいたり、ネット等を言論統制したり、チベット等の数々の人権問題を起こしていることを見ればわかるでしょう(「軍事力を一切持たなければ平和が維持される」と言う人は、このことがわかっていません。もしそうしたらあっという間に侵略されてしまうでしょうし、何より沖縄の人は安心して住めなくなります)。
今後もこの方針は続きます。なので、沖縄州になったとしても基地はなくなりません。中国に侵略・併合されることも、沖縄が独立して日本がバラバラになることもないでしょう。

ただ、沖縄に集中しすぎている米軍基地の数を、中国に対する抑止力を維持できる程度に多少減らすことはありえます。
沖縄県は「基地が沖縄に集まりすぎており、負担が多すぎます。基地ゼロとは言いませんが、沖縄の基地を少し減らしてもらえませんか。」と主張しています。
この主張を実現しようとするためにはいくつか手段がありますが、そのうち「自力でお金を稼ぐ力をつけ、中央と交渉する」という路線は有効でしょう。今の沖縄は単独ではお金が足りないので、中央政府から交付金や補助金などのアメが大量につぎこまれています。お金をもらう側というのは、お金をくれる人に対して頭があがりません。同じように、沖縄もお金をくれる中央政府に対し頭があがらなくなっています。

ここでもし沖縄が前回の記事で書いたような内容で、自力で食っていけるようになり経済力を上げたならば、アメに対する依存度は低くなります。そうすれば、アメをくれる中央政府に対する交渉力が上がります。「国さん、基地、多少減らしてくださいよ」と言いやすくなるのです。財政難に悩む中央政府も、沖縄に渡すアメ代が減るので助かるでしょう。
経済力をさらにつけ、発言力を増すことは、沖縄が中央の奴隷状態から抜け出すための第一歩です(とはいえ、先ほども申し上げたとおり、中国を抑止できるだけの基地は絶対に必要です。沖縄に配備する基地能力の最低ラインは、法令で国が規定してもいいでしょう)。

今、香港は軍事面では中国政府の影響下にありますが、経済面では一国二制度でかなり自由に制度を作り、強力な経済体制を作り上げています。
沖縄も、軍事面では政府の影響下におきつつ、経済的には香港同様もっともっと発展させることができるはずです。
これなら日本はばらばらになりませんし、中国に対する抑止力も維持できます。沖縄経済にとっても好影響ですし、日本の中央政府の財政にもプラスになります。

では、これを実現するためにはどうしたらいいのでしょうか。
結論から言うと、「このような考えを持つ沖縄の人たちが、有志から資金を集め、6月の沖縄県議会選挙や11月の那覇市長選挙などに出馬し当選すること。そして、大阪や名古屋あたりと力を合わせ、一国多制度を中央政府に対し訴えていくこと」です。(参考:2012年の沖縄で予定されている選挙の一覧
特にこれをおすすめするのは、沖縄に住む25歳以上の若手の人です。2008年の県議会選挙の結果を見ればわかるとおり、若手は県議会選挙に非常に強いです。沖縄の若年失業率は15%前後と全国平均をはるかに上回っているのですが、このひどい現状を変えたいと思っている沖縄の人はたくさんいると思います。

立候補にあたって必要な供託金も、県議会議員なら60万円です。これくらいならなんとか出せるという人も多いでしょう(なお、市長なら100万円、市議会議員なら30万円、町村長なら50万円です)。
詳しい情報を知りたい人や興味がある人は、沖縄県市町村選挙管理委員会一覧に聞いてみてください。

いろいろ困難もあるでしょうが、うまくいけば沖縄はこれから先、さらにすばらしい所になっていくでしょう。
私は沖縄出身ではないので沖縄政界には行けませんし行きません。ただ、政策面などは結構詳しく調べているので、相談があれば喜んでのります。沖縄が大好きなので、少しでも沖縄のために貢献できたらうれしいです。

(本文について私の認識違いや勘違いなどもあるかもしれませんし、今後ご意見をいただく中で考えが変わるかもしれません。さまざまな方から学び考えを深めたいので、ご意見、ご批判等、お気軽にご連絡いただけたら幸いです)

田原 健央
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