社会保障制度の根幹は少子化対策

2012年06月04日 07:19

読売新聞が伝える所では、小沢氏「前回と同じ平行線」…首相との再会談との事である。一体、一時間以上も話す事があったのかと思う。二回目だし、両者で左程共通の話題があるとは思えない。


一方、本日、自民党が兼ねてから要求の大臣更迭も含め、内閣改造が行われる。これで全ての準備は整い、後は特に問題もなく、消費税増税法案は可決されるのではないだろうか?何か、これ以上高いハードルがあるとはとても思えない。

さて、今、私が心配しているのは子育て世代の財布の中身である。私の自宅は横浜市都筑区センター北にある。緑、公園が多く、緑道が整備されており、自動車を気にせず生活圏の移動が可能な為、子育て世代に人気があり、人口の流入が続いている。しかしながら、引っ越して来たのは良いが、経済的な理由から第二子を断念したと言う話を時折耳にする。

こういう状況では、収入の増加は期待出来ない。寧ろ、正社員でおれる事に感謝すべきであろう。一方、逃避が叶わぬ国民負担は、今回の消費税増税を含め値上げラッシュが見込まれる。

先ずは、東電値上げ「出来レース」か 経産省が事前にシナリオである。今の時代、電気なしでの生活は不可能で、実質増税と同じ事である。

今後、製造業の海外移転が加速するので、これに伴い失業が増加する。失業保険の給付が増えるので保険料率も当然跳ね上がる。

厚生年金保険、健康保険の大幅値上げの噂も聞いている。

双方30才の夫婦で、3才と1才の二人の子供がいて(4人家族)、子供に手がかかるので、ご主人のみ働いていて年収@500万円というのは標準的な家族と思う。

出費で大きいのは矢張り家賃であろう。私の自宅から駅に続く緑道の両脇には、分譲型のマンションと一戸建ての家が続くが、一歩横道に入るとテラスハウスが多くある。コンパクトな2LDKで家賃@13万円前後との事である。水光熱費を加算すれば@15万円になる。「住」関連でざっと年間200万円の出費である。

幼稚園も決して安くない。参照するのは、私の長男が通っていた幼稚園の実例であるが、初年度は入園料として17万円支払い、保育料が月額@3万円弱。これ以外に、色んな納付金が都度徴収される。上が年長組、下が年少組で兄弟揃って通園すると保育料は月6万円程度となる。下の子の入園料や、各種納付金を加算すれば年間100万円を幼稚園に支払う事になる。

これから益々少なくなる給与の手取り金額から、住居費と幼稚園費用を差し引いた金額で親子4人が食事をしたり、必要な衣服を購入する訳である。しかしながら、正直これではとてもやって行けないと思う。消費税が増税されれば猶更である。従って、子供の為に引っ越して来たが、第二子を諦めるという残念な話になる訳である。

「子育て支援」に対し、「バラマキ」とか「ポピュリズム」と言った批判を良く聞く。しかしながら、日本の社会保障の制度設計は、働けなくなった高齢者の福祉費用を現役世代が負担する事で成り立っている。出生率の低下は若干のタイムラグを置いて、現役世代人口の減少を意味する事は説明を要しないと思う。

「治水」の特効薬が「植林」である様に、長期的には少子化対策こそが社会保障制度の根幹になると思う。消費税増税に目途が付き次第、政府は費用削減と併行して、真面目に検討すべきである。

山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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