電力会社は国に対し賠償請求すべき

2012年06月14日 09:07

中日新聞の伝える所では、独電力が脱原発で政府に賠償請求 最大手が、8千億円求めるとの事である。


「法治国家」であり、「法の支配」が確立しているのであれば、当然の対応である。寧ろ、賠償請求をしなければ株主から「株主訴訟」を起され、経営者は丸裸にされてしまう。

ドイツの電力最大手エーオンは13日、同国の脱原発政策で多額の損失を被ったとして政府に損害賠償を求めている訴訟で、請求額が80億ユーロ(約7970億円)に上ることを明らかにした。他の電力大手も提訴を検討しており、フランクフルター・アルゲマイネ紙によると、同社を含めた3社で計150億ユーロを請求する見込み。ドイツで事業を展開する電力大手4社のうち、エーオンとRWEは既に連邦憲法裁判所に提訴済み。同紙によると、RWEの請求額は20億ユーロで、バッテンフォールも提訴する見通しという。

私は以前のアゴラ記事、電力会社は生き残りを懸け自ら努力すべき で、ドイツの電力会社同様、国に対しての賠償請求を提案している。

さて、電力会社がどうやって生き残りを図るかであるが、野田政権、民主党が頼りにならぬ以上、ここ迄来たら「司法」に縋るしかないのではないか?以前のアゴラ記事、とち狂った電力行政をどうやって正常化させるか? でも提案したが、具体的には、各電力会社が国を相手取って「原発停止」に依って生じた損害に対し損害賠償を提訴すべきと思うのである。勝訴に至るか否かは、経営陣の経営判断に於ける任意性の有無と思うが、実質政府に依る強制であり、提訴の価値ありと思う。繰り返しとなるが、電力会社は野垂れ死にが嫌なら生き残りの努力をすべきである

この記事に対しては、本来A級戦犯たる電力会社が国を訴えるとは何事だとか、見せしめに先ず東京電力を破綻さすべき、といった感情的な反論が多かったと記憶している。

しかしながら、私の主張は、「責任者を特定し、この問題に白黒を付け、その上で将来に備えるべき」と言うものである。何度も繰り返して恐縮であるが、ボタンの掛け違いは菅前首相に依る恣意的な浜岡原発停止に起因している。

菅政権を継承した野田政権も、浜岡原発停止の「是非」、「得失」を検証する事無く、ずるずると今日に至っている。そして、責任感の不在は顕著である。

昨日のアゴラ記事、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会会議録が面白いで、国会事故調の正式報告書は今月末公表され、結果、菅前首相に引導を渡す事になるであろうと予言した。これが、白黒を付ける偉大な第一歩となる筈である。

電力会社もこの潮流に極自然に乗れば良いと思う。恣意的な浜岡原発停止と、それを検証し、是正しようとしない現政権に依り、実体経済は疲弊し、失業問題の重篤化等社会状況は悪化した。

電力会社に依る賠償請求は、結果、間違った道を歩む日本の軌道修正を支援する事になると思う。

山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑