FXバクチャーたちの熱い夏

2012年08月16日 16:21

僕の友人の自称投資家の男が、彼の幼なじみのギャンブラーに宛てて書いた手紙を見せてくれた。というか、メールで送ってきた。ちょっと面白いので、友人の許しを得てここに発表してみることにした。
 
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バクチャーのタイガー直人クンよ、友よ。

まだ生きているか。それともバクチで身を滅ぼしてもうこの世にはいないのか。 なんとかまだ生きているなら「残暑見舞い」を受けてくれ。


君もそろそろバクチから足を洗って清く正しく生きなさい。現代の博徒、つまりバクチャーは、大金持ちも君のような貧乏人も皆一様に暗い。君は子供時代や若い頃は明るい人間だったのに、暗いオヤジになってしまったのはバクチのせいだから、さっさとやめるように。

バクチャーはなぜ暗いか。
仕事をしないから、生産性がないから、怠け者だからなどなど・・・、世間ではいろいろと分析される。それには一理あると思うが、俺はバクチャーの暗さは刹那(せつな)的だからとスルドく見通しておるよ。刹那的とは今だけを大事にする生き方だから、ある意味ではカッコいいと言える。そう、バクチャーはカッコいい存在ではあるが、暗いのだ。

とはいえ、バクチに負けて暗いのは納得できるが、勝っても暗いのはなぜか。
それはやっぱ刹那的だからなのよ。今だけを生きているから将来もなければ過去もない。将来も過去も無い存在は、人間としてはまともじゃない。だから暗いのよ。分かるかね?

で、エラソーに分析した後で告白するが。
俺は今、はたから見たらバクチャーみたいに暗い顔をしているんじゃないかと自分で気にしておる。というのも去年一年FXで大負けをしたのだ。負けるのは仕方ないが、負け方がまずい。バクチのような相場の張り方をして負け続けたのだ。

FXは確かにバクチの要素も多いが投機や投資の要素も強い。
バクチは一度賽(さい)が振られたら丁半が出るまで何もできないが、FXは自由意志で途中でやめることができる。つまり負けを限定管理できるんだ。そこが純粋のバクチとは違う。

負けを管理し続けていればいつかは金が残る。だから投資になる・・・と十分わかっていて勉強もしているんだが、大きく勝とうとして勝った分を次々に全額投入しては負ける、の繰り返しだったのだ。つまり大いなるバクチなのよ。

だからきっと俺も、バクチャーの君のように暗い顔になっているんじゃないかと心配しておる。このまま自分をコントロールできなくなると、俺の本性は君よりももっともっと激しいバクチャーだから身の破滅だ。もうやめようかと思っている。そうするとギャルの心を買う金も稼げなくなるから悲しいが・・・

あ、ここでひと言。君は以前に「女の心は金では買えない」とノタマッタが、それを世間では負け犬、つまり貧乏人の遠吠えと呼んでおる。金さえあれば女の心もギャルの心も、この世に金で買えないものなどないのよ。体という当たり前の嬉しいものばかりではなく「お心」まで買えるのが金のすばらしさだ。

嘘だと思うなら億単位の金をバクチで稼いで、女やギャルに見せびらかしてみな。それでなびかない者がおったら、その女やギャルは心が病んでおるから二度と近づかないように。

そうやってトライしてみて、俺のスルドい分析が正しいか間違っておるか、必ず教えてくれよ。なにしろ俺は大金などつかめそうにないから、従って女やギャルに対する自分のシャープな見通しの正否について、実際に確認する術がないのよ。よろしく頼むぞ。

だがその前に、たった今言ったことと矛盾するようだが、君もどうせバクチでは大儲けできないだろうから、この際そんな仕事はやめて、幸いにも今ある持ち家を売っぱらって、その金で南の島に小さなマンションでも買って楽しく生きたらどうだ?という考えもあるな。

ところで、石垣島のダイビングショップ経営のヒロ坊が脳溢血で倒れたのは言ったっけ?彼は俺達と同い年だ。仕事ももうできないらしい。ヒロ坊に代わって君が向こうでダイビングショップでも出さない限り、俺はこのままでは石垣島ではもう海遊びもできない。

困った・・・

仲宗根雅則
テレビ屋
イタリア在住

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