対韓外交に求められるものは具体的行動と目に見える成果

2012年08月25日 13:51

読売新聞の伝える所では、首相「不退転の決意で」領土・領海の警備強化へとの事である。

野田首相は23日午後の衆院予算委員会で、沖縄県・尖閣諸島や島根県・竹島などの離島をめぐり、周辺諸国との摩擦が生じていることについて、「海洋国家である日本では遠方離島を含む領土・領海は極めて重要であり、領土・領海を巡って生じる事案には、不退転の決意をもって毅然とした対応をしていく」と述べ、警備態勢の強化などを図る考えを示した。また、竹島の領有権を巡り、日韓両国による国際司法裁判所(ICJ)への共同付託を韓国に正式提案したことに関し、「国際社会において、様々な機会を通じて我が国の立場を積極的に主張する」と語り、日本の領有権の正当性を広くアピールしていく姿勢を強調した。


率直に言って、野田首相尾十八番の「不退転の決意」と言うフレーズは聞き飽きた。現内閣が国民から求められているものは、こういう陳腐化した言葉の連呼ではなく具体的行動と、その結果としての目に見える成果の筈である。

何も難しい事ではない。韓国の度重なる無礼千万な行為に対し、両足の「アキレス腱」を合法的に叩けば済むだけの話である。何故、さっさとアクションを起こさない?

韓国アキレス腱の第一は、今回の韓国大統領竹島上陸は日韓関係リセットの好機で説明した通り、脆弱な通貨ウォンである。

従って、ウォンを波状的に叩く事で目的は達成される。今少し具体的に説明すれば、「通過スワップ協定の破棄」、「韓国国債の新規引き受け停止」、「保有韓国国債の売却」、難易度は高いが「生産財、高度戦略部品の禁輸」を波状的に実行すると言う事になる。

韓国の抱える今一つのアキレス腱は、野田政権は「国内知的財産」の韓国への流出を徹底的に防ぐべき 、で指摘した通り、殆ど全ての製造業が日本から流出した技術で支えられていると推測される事実である。

従って、これ以上の日本からの技術流出を抑制する事で韓国製造業は立ち枯れに至る。

今朝の日経新聞の伝える所では、アメリカ、地方裁判所は三星電子に依るアップルの特許侵害を認める判決を言い渡した。アップルの損害は10億ドル以上との認定である。

今後、三星電子はこの10億ドル以上の損害賠償は必然として、懲罰的損害賠償を求められる可能性が高い事から、更にこの二倍、詰まりは20億ドル強が追加される展開が予想される。合算すれば30億ドル超の支払いと成る。更には、莫大なアップルの訴訟費用の負担も求められる事になるであろう。

三星電子は当然今回の判決を不服として控訴すると思うが、その間アメリカ国内への輸入は差し止めとなり、結果、三星電子の事業計画に大きな齟齬が生じる事になる。経営の屋台骨を揺るがす結果になるかも知れない。

野田首相は「不退転の決意」、「政治生命を賭して」と言った安易なフレーズを封印し、上記の如き「知財」を巡る米韓攻防の中身と結果を精査し、対韓知財戦略を構築すべきなのである。

山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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