株価16倍!市場に昇龍拳かましたパズドラ・ガンホー @sorahikaru

2013年02月19日 16:43

パズドラを擁するガンホーの勢いが止まらない!

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巷ではパズル&ドラゴンズをもじってバブル&ドラゴンズと比喩られたりするが、バブルというより株式市場とスマホアプリ市場に一発どでかい昇龍拳をかました格好だ。

今日の終値の株価は260万円(最高値は280万円超え)
なんせ去年の今ごろ買っていれば17万円なので実に16倍!
2ch界隈では、株式投資で億の資産を作ったことを、映画「おくりびと」をもじって億り人と呼ぶらしいが、まさにこの半年で多数の億り人が出たに違いない!天にも登る気持ちだろう。それにしても億り人とはうまいこと言うなぁ。

さて、ガンホーのパズドラをあまりよく知らない人や、なぜ株価がこんなバブル&ドラゴンズになったかちんぷんかんぷんな方に多少なりとも解説をしてみたいと思う。

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パズル&ドラゴンズはラグナロクオンラインを運営しているガンホーがちょうど1年ほど前にリリースしたiPhone(iOS)アプリのパズルゲームである。ガンホーにはソフトバンクBBや孫正義氏の弟、孫泰蔵さんが運営する会社が筆頭株主でいる。こんなところにもソフトバンクのDNAが絡んでいるところはさすがである。

そのパズドラだが春くらいから爆発的に売上を伸ばし、iPhoneアプリのAppStoreのトップセールスでずっと上位を維持し、この半年ほどはずっと1位をキープしていたお化けアプリである。

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情報提供:RainbowApps ランキングサイト

まず株価に関してだが、ガンホーはこの半年どこで買っても現時点で儲けが出ているという上がりっぱなしの銘柄である。昨年11月、12月ごろから市場で騒がれはじめ、恐る恐る買った人もいるかと思うがあれよ、あれよという間に今の株価まで上がったことにになる。中には150万円で40株全力買いして現在5000万円ほど含み益を得た個人投資家もいるようだ。(本日の株価260万円相当とすると)

決算持ち越しギャンブルしたガンホー40株を全力で握り続けるとパズドラやりながらでも億れる

このような異常とも思える株価の値上がりは恐らくインターネット・バブル時代のYahoo! Japanの株価以来ではないだろうか。そういえばあの時もソフトバンク銘柄。。。

尚、このブログではガンホーの株価の動向については責任取れないので株式投資は自己責任でお願いします。

ガンホーエンターテイメント
情報提供 by Yahoo! ファイナンス

前日終値 2,374,000(02/18)
始値 2,324,000(09:00)
高値 2,825,000(13:10)
今日1日で22万円の値上がり

パズドラの何がすごいかと言う前に、その前提となるマーケットについてみてみよう。

パズドラはiPhoneアプリなのでiOS端末を持っている人たちがその市場の対象となる。iOS端末は全世界ですでに5億台流通しており、日本はソフトバンクとauでおおよそ1800~2000万台くらいなのではないかと推測される。現在パズドラのDL数は800万と言われ、これは少し前の数字なので今は1000万DLくらいかもしれない。すなわちiPhoneユーザの二人に一人はパズドラをダウンロードしたことになる。言われてみれば秋口くらいから学生や女性が電車やカフェで何しているのかなと教えてもらった時パズドラだったということが多くなった。あなたの周りにもパズドラで遊んでいる人はいないだろうか。

そしてAndroid版のパズドラである。ガンホーが満を持してAndroid版のパズドラを出し、Androidユーザが飛びついたのも大きい。

そしてこのAndroidも全世界には5億台以上出荷している巨大市場であり、国内はおおよそ2300万台~くらい普及していると思われる。

実は12月にガンホーの森下社長とお話する機会をいただき、パズドラ誕生の秘話を聞かせていただいたのだが、このAndroidの伸びが凄まじいらしい。どのくらい伸びているか表現するのは難しいが、iPhoneの時はじわじわっと来る感じだったのがAndroidでどばっと来た!という感じだったそうだ。iPhoneとAndroidの売上比率はおおよそ8対2くらいのようだったが現在は7対3とか6対4くらいにはなっているのではないかと思われる。

パズドラのゲームとしてのおもしろさは検索すればいろんな人がブログに書いてくれているのでそれを参照してほしいのだが、簡単に言ってしまえば流行りかつ問題のあるソーシャルゲームとは一線を画すゲームであるということである。2012年のAppStoreのトップセールスランキングはGREEのドリランドを筆頭とするソーシャルゲームばかりが占めていて、今もランキングトップ25の8割くらいはソーシャルゲームであることは変わらないのだけど、パズドラの登場で、ソーシャル以外でもきちんとゲームを作りこめばユーザは課金してくれるということを証明した。このことはAppStoreをずっと見てきた者にとってもゲームメーカーにとってもとても大きな意味を持つことだと思う。

日本のAppStoreのトップセールスランキングの2位がざっくりいうと1000万円/日くらいの売上があり、以下ランキングが一つ下がるごとに、50~100万円ずつ下がっていく、という感じ。1位は上限がないのでいくら売り上げているかは想像するしかないのだが、夏くらいから1位はずっとパズドラなので、1000~2000万円/日くらい売りあげているのではないかと推測していた。ところが実際は、9月くらいで15億円、12月で35億円という想像もできない売上の数字のうわさが入ってきて、いったいパズドラはどうなってしまったのかと業界では思われていたはずだ。(ランキングごとの売上は流動性が高くあくまで推測です)

そして先日の決算発表で1月の売上が85億円と発表されたので、端折って見積もってもパズドラだけで80億円くらい売り上げたのはないかと言われている。そしてガンホーはあまりに売上の伸びが凄まじいので課金への誘導を自ら絞るくらいの対策を施しているようだ。

パズドラのすごさは、売上のほとんどを日本の市場から得ていること

さて上述した通り、iOSとAndroid合わせて世界では10億台、日本は多めに見積もっても合わせて5000万台もないのに、このパズドラの売上のほとんどは日本のマーケットから来ているのである。潜在市場規模は現時点で20倍もあり、課金文化が日本ほどない海外市場だと割引いても今の2倍は行くと考えても、十分現実的な可能性と言えるのではないだろうか。

そしてiOS端末は年間1億5000万台くらい新たに出荷されるし、Androidに至っては3億台とか4億台出荷されると言われている恐ろしく巨大な成長市場である。パズドラがどこまで伸びるのかまったく想像もつかない。

ちなみに台数ベースでは10倍~20倍もの差が付いているが、アプリマーケットの課金市場規模でいうと日本マーケットはすでにUSマーケットと同等またはそれ以上の売上を記録しており、いかに日本のアプリ課金マーケットが世界と比べて圧倒的に進んでいて大きいかわかるだろう。

現在のぽちぽちやるだけのガチャ方式のソーシャルゲームの課金方法は、日本でも問題になりつつあるように世界ではなかなか展開しにくい。恐らく米国で無料を謳った後ガチャであのような課金をやってしまうと合法だったとしてもやりすぎると弁護士の餌食になるだろう。その点パズドラの課金はガチャがないとは言えないが、それに比べるとコンティニュー課金であり、非常に評判がよい。このコンティニュー課金というのはゲームの続きをやるために課金するいわゆるゲームセンターモデルに近い課金スタイルである。

パズドラは1978年に一世を風靡したスペースインベーダーの総取りモデルと言える

35歳以上の人ならあの時代のインベーダーゲームの熱狂を思い出すことができるだろう。

喫茶店やゲームセンター、銭湯にもインベーダーゲームが置かれていた時代である。100円玉を大量に積み上げて夜な夜なゲームに勤しんだ時代を懐かしむ人は多いだろう、それだ。

想像してほしい。あの時代インベーダーゲームは筐体が100万円くらいして、仮に10台置くとしても店側には1000万円の初期投資と電気代、場所代、バイト代など様々なコストがかかった。それでも日本に数千ものゲームセンターというビジネスを提供し、その一店舗一店舗がそれなりに収益を上げたであろう。多いところは30万円/日とか売り上げたのではないだろうか。1000万円投資して1ヶ月で1000万円回収できるなら安い投資である。何百万人もの大人や子どもたちが100円を握りしめてインベーダーゲームに勤しんだあの日、あの頃、そう単純に言ってしまえばそれと同じことがたったひとつのアプリによって行われているようなものだ。

iPhone(iOS)やAndroid時代にはゲームセンター時代のように多くの人にビジネスチャンスをもたらすことはない。ゲームという筐体もなければ、課金もゲームセンターのゲーム機に課金するわけではないからだ。だから駅前に土地やビルを持っていても、これからは娯楽で収益を生むようなマシンを置くこともできない。人々は手の中にあるiPhoneやAndroid端末にあらゆるゲームを手に入れることができる。課金はAppleやGoogleがやってくれる。インベーダーゲームメーカーは日本中のゲームセンター運営者に筐体を売り、ゲームそのものから売上を得ることはできなかったが、今やゲームメーカーはゲームそのものから課金収入を得ることができる。そしてそのゲームを配布するにかかる不動産コストも筐体コストも0だ!

今の時代に照らしあわせればインベーダーがパズドラで、100円積み上げて遊んでいる人たちが、そんな感じで100円をパズドラに投入しているようなものだ。しかしそれはたったひとつのアプリで1日100万人の人が100円投入すれば1億円の売上になり、月商30億円になる。24時間、365日、ゲーセンの規制もなければヤンキーに絡まれることもない、タバコの匂いに悩まされることもない、電車の待ち時間でも気軽に遊べる、それがパズドラだ。恐らくパズドラは1000万DLくらいなのでざっくり言うと1日200万人分くらいの100円課金されていると想像できる。200万人が300万人になり、100円が200円になるのはインベーダー時代よりはるかに早く気軽だ。なんともすさまじい市場であり、そんなビジネス・プロセスをAppleやGoogleはリスク0で提供しているではないか。このアプリマーケットにはプログラミングさえできればだれでも参入できるのである。

さてパズドラの月商が80億円だとすると年商約1000億円である。信じられない!

これを20世紀のクルマ社会のビジネスの雄、マクドナルド社が実現しようとすると100円のハンバーガーをなんと10億個も売らなければならず、そのためにおおよそ1500店舗、3万人ものリソースが必要になるのだ。たった10数人で運営しているパズドラがいかに凄まじい生産性を上げており、勝者総取りの、しかも圧倒的な総取り格差が付いてしまう時代が今のスマートフォンアプリ時代なのである。

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パズドラは今やアプリの世界では圧倒的ナンバーワンの地位にいるアプリであり、まるで一昔前の任天堂のマリオのようでもある。その結果、たったひとつのアプリの売上しかないにもかからずガンホーの時価総額(約3000億円)がGREE(2700億円)を抜き、DeNA(3800億円)に迫る勢いである。まるで株式市場に昇龍拳をかましたようだ。

なんしてもこれは凄まじい記録であり、10数年に1回出くわすか出くわさないかという銘柄であることに間違いない。今後ガンホーがバブル&ドラゴンで終わるのか、任天堂のように安定したゲーム会社となり、スマホ時代に一つの礎を築くのかは誰にもわからない。しかしひとつ確実に言えることはスマホ時代のアプリビジネスの成功はとんでもない勝者総取りで、またここまでいかなくてもゲーセン時代のゲームのおもしろさをもう一度提供できれば、ユーザはちゃんと課金するという事実をソーシャルゲームに破れつつあったゲームメーカーに証明したことだろう。彼らは大きな光を見たはずである。

今、新たにiPhoneやAndroidを手にする人々の多くは1980年代のゲームセンターブームを知らない人たちばかりである。折しもディズニー・アニメのシュガー・ラッシュが懐かしいゲームのキャラを使った映画を公開する予定だが、これからスマホアプリにゲーセンモデルが復活するのではないかと思う。そこに今の時代と感性をマッチさせた新しいゲームコンセプトが生まれていくのではないかと想像する。日本には伝統的にそうしたゲームを作れるクリエーターが多くいると思うし、ぜひ盛り上げていってほしいものである。

最後にもう一度。
ガンホーの株価が今後どうなるかはまったく予測もつかないし、責任持てませんので株式投資は自己責任で!

なんにしてもパズドラは伝説であり、奇跡であるからこの瞬間に立ち会えることは幸せかも。
iPhoneアプリのパズル&ドラゴンズの興味を持った人はこちらからダウンロード

※本日AppStoreのトップセールスランキングでパズドラが1位から2位に落ちているので課金を絞ったかもしれないですね。(全くの想像)

渡部薫 Twitter

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