2年目に「ネット上の311」を考える

アゴラ編集部

昨日は311でした。2年目の「この日」、マスメディアが伝える内容は復興の遅れ一色だったような気がするんだが、ネット上には個人的なさまざまな気持ちや共有すべき情報が流れていました。アゴラにも青木勇気氏の論考があった。そこで今日は気になったネット上のリンクについて紹介しましょう。「ソーシャルテレビラボ」では、あの日から「ソーシャルメディア」と「テレビ」が融合したのでは、と書いています。我々の本音や感情とそぐわなくなってきたマスメディアとしてのテレビと我々の側との間のズレを埋める役割をSNSなどが果たすようになり、さらにはテレビの影響力に匹敵する存在になっている、というわけです。


一方こっちの「ロケットニュース24」では、一年前のこの日に炎上した「つぶやき」が再び炎上し、ネット上で話題になっている、と伝えています。これは公共放送の広報ツイッターが「おめでとう」とつぶやいた、というもの。たぶん数年の間は、この日のたびに思い出され、炎上を繰り返すのかもしれません。

また、この「That’s Life -Notes-」では、先日、正式公開された国立国会図書館の「東日本大震災アーカイブ(ひなぎく)」を紹介しています。これは、東日本大震災に関する音声や動画、写真、ウェブ情報などを包括的に検索できるサイト。体験や教訓を語り継ぐためには、デジタルな蓄積も必要、というわけです。

表題のブログでは、報道内容との感情的な「ズレ」のようなものを考えています。「被災者」という集団が、この日になると報道の中で急に「個人」として迫ってくる。または、被災地以外はすでに震災前の「日常」に戻っているのに、この日になるとそれぞれの実体験としての「非日常」がよみがえってくる。普段から一人の人間としての存在として意識されていない、震災という非日常がまさに非日常になってしまっている、というようなことにギャップを感じる、というわけです。
政治学に関係するものらしきもの
マスコミの震災特集と普段とのギャップ


Test Pilots: Stealth Jet’s Blind Spot Will Get It ‘Gunned Every Time’
Wired.com
政府・防衛省が正式に次期主力戦闘機に選んだF35なんだが、いろんな問題が明らかになっているようです。そもそも開発が遅れに遅れて納期が守れないらしい。この機については日本企業も開発に参加するわけで、何やら胡散臭い話がありそうです。この記事では、ドッグファイト(空中戦)の模擬戦でF35はいつも後方から機関砲で撃たれて負ける、というテストパイロットの話を紹介。同機の写真を見るとわかるんだが、後方視界が極端に悪いせいらしい。これはヘルメットに備えられたモニターで確認するようになってるんだが、その技術開発も難航していていつ配備されるかもわからないそうです。

「アジアのベストレストラン50」に「韓国料理店」が1つも入っていない理由→審査員 「接客態度がひどい」「他国のパクリ料理ばかり」「審査に価しない」
DS PSP初心者用講座
個人的に韓国料理ってのは、美味いと感じることがあっても味が同じ傾向で飽きやすい、というシロモノです。ソウルなんかへ行くと必然的に韓国料理を食べるハメになるわけなんだが、もうずっとキムチ味です。つきだしのように大量のキムチやナムルなんかが出てくるからそうなっちゃう。でも、ちゃんとした店へ行けば、おもてなしもしてくれるし、味も満足できるレベルです。

Google Glass型端末で顔認識を使わず個人を特定する「外見認識」技術 InSight 、米大学研究者が発表
engadget 日本版
「ビジュアル指紋」なる技術を紹介してる記事です。服の色などから個人を特定するらしいんだが、特定の日に着ている服から、というだけの話です。カンファレンス会場なんかでの自己紹介や同行者を探したりするときに使われるんでしょう。Google Glassについては、これ以外にもいろんな技術が開発されそう。ウェアラブルPCという意味でも、ちょっと目が離せないITアイテムになりそうです。

New Study Links Water Pollution to Smaller Penis Size in Otters
inhabitat
環境ホルモンについて書いている記事です。英国のカワウソで、オスのペニスのサイズが小さくなっているらしい。この記事の元になったのは「Mail Online」の「Is pollution shrinking our penises? Otter study points to humans」って記事。ペニスのサイズについては、オスの胎児がどれだけテストステロンを母親の胎内で浴びたのかが重要になるわけなんだが、その量が少なくなっているのかもしれません。こうした環境ホルモンがひょっとするとヒトにも影響を与えているのかもしれず、そうした知見はまだないんだが気をつけておくに越したことはありません。

10年後も生き続けるホテルの素はごまんとあるを考える。
ブログ「まんぷく寺」ブライダル最前線
伝説のホテルマンが書いているブログです。現在はブライダル業をやってるようなんだが、その昔、山田太一脚本、田宮二郎主演のテレビドラマに『高原へいらっしゃい』というのがあって懐かしいですね。あのドラマでは経営難のホテルの再生が描かれていました。主題歌は『お早うの朝』だ。民放テレビがまだ元気だったころの話です。このブログでは、ホテルで働くことの喜びを語っています。どうやったらさりげなくもてなせるのか、なかなか興味深いエピソードでもあります。

ドミノ・ピザに「初音ミク」を注文してみたwwww
APPREVIEW
宅配ピザ屋がやってるコラボ企画のアプリらしいんだが、もちろん初音ミクがピザを届けてくれるわけじゃありません。しかし、都内限定で初音ミク仕様の宅配バイクも稼働中らしい。けっこう本腰を入れて取り組んでます。もう小中学生のカラオケ定番はボカロ系ばかり、という有様になってるわけで、コンビニなどでのコラボは珍しくもないんだが、さすがに目の付け所が違う。この記事では実際に初音ミクでピザを届けてもらったらしい。配達状況を知らせる画面やAR(拡張現実)技術を使ったピザボックスなど、いやいやスゴいことになってます。

選ばれし者しか入れない「大統領クラブ」
クーリエ・ジャポンの現場から
世界に「大統領」はたくさんいますが、その中でも最も影響力があり特別なパワーを持つ大統領、つまり米国大統領だけが入ることのできる親睦会みたいな存在を紹介している記事です。なかなか興味深いエピソードばかりなんだが、存命中の米国大統領はたった4人しかいない、と書かれています。ブッシュ親子がその中の二人というわけで、存在感を示している。しかし、いまだに米国南部の保守性というのは、映画『イージーライダー』(1969年)のころとなんら変わらないようです。

アベノミクスの成功見届けとその後の対応
tnlabo’s blog
経済的な危機に瀕した場合も含め、日本人が誇るべき行動様式や倫理観、節度などは、311のときに十二分に世界へ伝わったわけです。これが信用力になれば、日本経済や財政、金融などが破綻の危機に瀕しても大きな崩壊にはなりにくい、と書いているブログです。アベノミクスがプラセボ(ニセ薬)なら劇薬にもならないわけで、日本人は投薬されたことで過剰に反応するような体質でもなさそうです。ただ、1980年代末のバブルの狂乱が再現されれば、何かしらの悪影響が起きることは考えておかなければならないでしょう。

2012年の「家計消費状況調査」から見る通信費の支出状況
longlowの日記
先日の朝日新聞に生活保護世帯の実態を紹介した記事が掲載され、二人の子どもを女手一つで育てる女性が月に29万円、生活保護費をもらっていることでネット上でも騒ぎになってました。アゴラでも石井孝明氏が記事を書いていたんだが、その家計費で通信費が2万8千円もかかっていてネット上の住民たちも激怒していたわけです。で、このブログでは、家計費の通信費の支出状況を紹介しています。これを読むと、朝日新聞上で紹介された生活保護家庭の通信費の高さが際立っていることがよくわかる。アレはいろいろ突っ込みどころ満載の記事で、朝日記者の高給ぶりも浮き彫りにされているような気がします。


アゴラ編集部:石田 雅彦