学生のみなさんへ~どうして内定が得られないのか(前半) --- 中尾 英明

2013年05月23日 06:30

私はこれまで様々な立場から人事業界から採用の”現場”を見て、自らも実践者として多くの企業を支えてきました。また縁あって学生のビジネススクールの運営に関わっており、最近の学生の生の声に触れています。

14年入社の採用が進み、そろそろ内定をもらい始めた学生も出てきています。学生の皆さんは早く自分もと、焦りと葛藤しているのではないでしょうか。今回はそのような学生の皆さんへの参考として「どうして内定が得られないのか」をテーマに進めていきます。これまで多くの企業の採用に携わってきた経験や現在の状況、対応策を含め、考えを述べていきます。


1.偏った視点とまわりと変わらない自分

内定がもらえない理由には様々な理由があると思いますが、学生の皆さんが内定をもらう為に重要なポイントとして、情報収集と相手(企業)への対応があります。

情報収集については様々な業界、会社を知り、会社を選ぶ選択肢を増やす上で、大変重要なことですが、これがなぜかできていません。主な情報源が就職ナビ、会社のホームページ等が中心で、かつ自分が知っている範囲での検索にどうしてもなってしまいますから、得られる情報も非常に限られてきますし、ほとんどの学生の皆さんが同じ情報収集レベルになってしまっている訳です。結果、企業側からしますとどの学生さんも同じような学生さんに見えてしまっている訳です。

勇気を出して会社にお願いし、OBOG訪問などをしている学生さんはまだ良い方ですが、それまでもまだ不十分です。自分が戦うフィールドの情報を他の学生さんよりよく知ってこそ、初めて有利な戦いが出来ると思います。かつ今は自分に合っているかどうかわからないけれど、有名な会社(=一部の厳しいフィールド)に学生の皆さんが集まり、戦っている状況ですから、当然、厳しい結果になってしまうのは言うまでもありません。

また収集すべき情報としては現在の状況ではなく、今後どうなっていくかという情報が一番重要です。例えば10年前の人気就職ランキングの上位30社は一部の例外を除き、今の人気企業ランキングの上位30社とは大きく異なっているように、変化の早い時代に合わせて、その会社の今後について一番敏感になる必要があると思います。

もう1つの相手(企業)への対応ですが、これは企業側から見て、本当に驚くぐらい面接では学生の皆さんから同じような発言が続き続けるのが実情です。「御社の社風に魅力を感じまして」「学生時代にサークルのキャプテンをやってまして」「世界●●ヶ国を一人旅をしまして」といった本当に驚くように同じ回答ばかりです。

これではいくら良い発言で自分の真の想いだとしても、残念ながらなかなか相手に評価されることはありません。異性から何度も同じアプローチをされれば、皆さんもつまらなく感じてしまうのと同じではないでしょうか。

今回はその2つの問題点(情報収集・発言)に対してどのようなアクションをすることで、より効果を高めていくことが出来るか、について私の考えを述べたいと思います。

2.効果のある情報収集と差別化

まず1点目の情報収集に関してですが、ウェブサイトに出ているような公式情報は他の学生の皆さんより少しでも多く収集することは勿論のこと、社会の生の声にもっと触れることをオススメします。

今では社会人メインの勉強会や交流会にも参加しやすくなっていますから、極力参加して話を聞いたり意見をぶつけてみるのが良いと思います。経営者の会なども潜りこめればとても良いと思います。そのようにして自分の調べた情報と生の情報とが組み合わさり、精度の高い情報、幅広い情報になっていきます。

その結果、自分に本当に合っている会社選びが出来るようになってきます。その中でこれまで目につかなかったような中小企業も見つけることが出来るかもしれません。今後、将来が有望で魅力的な中小企業は世の中にたくさんあるのですが、多くの学生が見つけられていないため、そのような会社を見つけることができれば、競争相手も少ない訳ですし、有利に就職活動を進めることが出来ると思います。

私が関わっている学生向けのビジネススクールでは少しでもそのような機会が増やせればと現役の社長や社会人に自分の新規事業プランを説明し、印象を教えていただくことを仕組みに入れています。

2点目の差別化については、他の学生さんがまず考えないような変わったことを考える努力をしてみるのが良いかと思います。

大変極端な例かもしれませんが、「入社して半年間で業績が達成できなければ自分を解雇してもらっても結構です、自分にはそのぐらいの覚悟があります」のような発言もその一つかもしれません。何故、こういう例を出したかについての詳細はここでは省きますが、ただ、奇をてらった変わったことを言えばいいという訳では決してありません。ですが、上記のような発言は実は企業側の『本当の気持ちを捉えた』発言ですので、聞いた企業側は「おっ」と注意を引き、興味を持ってもらえるはずです。

ただ、上記のような発言をする為には企業の真の姿を知る必要がありますが、その辺はなかなか説明会等では説明してくれませんので、1点目で述べた「社会人の皆さんと触れて生の声を聞いたりする」ところから企業の真の姿を知ることが可能になってくる訳です。

また最近の学生の方を見ていると自己分析というワードが多く出てきますが、私から見ると自己分析のし過ぎで、結果、動けなくなっているようにも見えます。まずはどんどん動いて失敗して、それを肌で感じながら自分の道を進んでいってほしいと心から願っています。

以上、何かのご参考になれば、幸いです。

中尾 英明
クレスコ株式会社 代表取締役

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