大記録に水を差しかねない「飛ぶボール」問題

アゴラ編集部

ボールの飛距離が1m違えば、単なる凡フライもホームランになってしまいます。今、話題になっているのが、この「ボール問題」。プロ野球の日本野球機構(NPB)が、昨年のボールに比べて今年のボールの反発力を「ひそかに」より飛ぶように変えていたわけです。

実際、今年のプロ野球ではホームランが激増し、ピッチャーの防御率が明らかに上がっている。各方面からこうした変化に対して疑問の声が上がり、そのたびに同機構はボールの変更を否定し続けてきた。今回の「変更」は、機構の下田邦夫事務局長らとボールメーカーのスタッフら、ごく少数の人間しか知らなかった、というんだが本当だろうか。また、加藤良三コミッショナーも「知らなかった」と謝罪していて、そんなことでいいのか、と批判されています。


この「Passion Fruit ─情熱の果実─」というブログでは、コミッショナーの「一存」でボールを変えたのでは、と書いていて、全日本柔道連盟会長の例を出しつつ、スポーツ界では責任を取らないトップが常態化してるのか、と嘆いています。

表題のブログは、NPBが隠蔽をするはずがない、という先入主があったと反省しています。しかし、NPBがそんな体質とすれば、ストライクゾーンなどのルールなども「こっそり」変えているんじゃないか、と疑心暗鬼になる。ボールを変えたなら、それを公表すればいいだけの話。いったいどうして「口外しない」ことになってしまったのか、大いに疑問です。

今年のホームランダービーでは、横浜DeNAベイスターズのトニ・ブランコ選手がいったい何本打つのか、王貞治氏らの年間55本を越えるのか、に注目が集まっている。もし記録が塗り替えられたとして、ボール変更問題がその偉業に水を差さないか心配です。

野球の記録で話したい
NPBは使用球をこっそりと飛ぶボールに変えていた!


スマホの許容電磁波、基準強化へ ─ テザリングによる発生電磁波増加から
ガジェット速報
電磁波の影響についてはいろんなことが言われています。中には「都市伝説」めいたものもある。しかし、政府が電磁波の強さについて規制を設けているのは事実。この記事によれば日本の場合、携帯電話の電磁波は「体温を一度上昇させるエネルギー量が50分の1程度」が規制基準になっているらしい。へえ、電磁波は体温を上昇させるんだ。現代になって出現した人類が発明した様々な技術。その歴史は100年にも満たないものばかりです。何世代にもわたって我々にどんな影響をもたらすのか、まだ誰も知りません。

Horizontal vs. Vertical Identity and How Love Both Changes Us and Makes Us More Ourselves
brain pickings
米国の心理学者、アンドリュー・ソロモンの著書と考え方を紹介している記事です。我々ヒトの子どもたちは、どうやって育っていくのか、という話。両親から受け継いだ遺伝的なものは身体的な特徴や性格などに表れる。それを「垂直のアイデンティティ」と呼び、環境などの後天的に影響を受けたものを「水平のアイデンティティ」とします。ここで紹介されている古い写真が興味深い。最終的には「愛だろ、愛」という博愛主義者らしいソロモンの考え方でまとめています。

調査結果:アメリカ人の過半数はNSAのスパイ行為をプライバシーより重要と考えている
Tech Crunch 日本版
米国では政府機関による「ネット盗聴」が問題になっています。911以後、テロとの戦いで国内の統制強化を進める米国。米国人のアンケートを紹介しているこの記事によれば、2/3に近い過半数の米国人がこうした「捜査方法」を支持しているらしい。ただ、メール内容の監視については微妙だし、政権党の支持者によって支持率が変化するそう。最後に、こうした相反する価値観の問題に対するメディアの役割と立場について書いています。

Facebookでリア充になりきる簡単なやり方
More Access! More Fun!
アゴラでもFacebookの「欺まん性」については田代真人氏の的確な論考があったんだが、これはFacebookの「リア充だらけ」なんて簡単に演出可能、というブログです。しかし、こんなことをしてる人がいたとしたら虚しくないんだろうか。確かに自分を振り返ればFacebookなんて「見栄と虚栄が渦巻くSNS」だと思う。読んでる連中をうらやましがらせてナンボじゃ、というタイムラインばかりで、そりゃ廃れるわ。


アゴラ編集部:石田 雅彦