次のネット選挙はもう始まっている~その1

2013年09月04日 21:50

鈴木寛さんが本日(4日)、東京五輪招致委のメンバーとしてブエノスアイレスへ向かった。「永田町枠」からの参加者では、英語力と国際スポーツ界の人脈を見込まれての帯同であり、IOC委員への最後の働きかけに期待している。議員バッジを付けさせて大舞台に向かわせてあげられなかったことが、選挙時の広報スタッフとして改めて痛恨の思いだ。しかし、今回の五輪招致は日本にとって夏季五輪を開催する最後のチャンスだろう。先生のご健闘と招致実現を心より祈っています。


参院選後、もう選挙のお手伝いはやるまい、と思ったし、敗れた側の人間が多くを語るべきではないと自重もしていた。ただ、直接、間接で数件ご相談は受けてはきた。まあ、私が評価されているというよりも、黎明期のネット選挙を陣営内で経験した人がまだ希少ですからね。昨日も、BLOGOSのある人気ブロガーに久々に会った際、「ネット選挙の現場を知っている人はまだ少ないのだから」とアドバイスされた。かなり悩みながらではあるものの、社会的意義の面だけでも、もう少し発信していこうと思うようになりました。

※地方議員も多数参加しているBLOGOS
130904BLOGOS

●もう次の戦いは始まっている
先日紹介した産経記事にある通り、参院選終了後、共産党のキラキラ吉良たんぐらいを除くと発信量が目立って落ちている。ただ、その時も話したように、ネットの発信もリアルの政治活動の「写し絵」である。結局、当選後に発信量を極端に落とした政治家さんは、選挙区内にあるブログという名の「地区」やFacebookという名の「集落」に足を運ぶのをサボっているだけだ。逆にいえば、他の政治家が姿を現さないうちから姿を見せれば差を付けられる。

次の大型選挙は2015年4月の統一地方選だ。大半の地方議員の方にとっては初めて迎えるネット選挙になる。おそらく同年明けには、マスコミ各社だけでなく、BLOGOS、ハフィントンポストなどネットメディアが「初のネット統一地方選」特集を組んで、地方議員のブロガーをピックアップする企画も出てくるだろう。しかし候補者数は国政選と比較にならない。前回は、全国の市区町村議選だけで1万5,000近くの候補者が1万2,000の議席を争った。ネット上で知名度を高めておこうと画策するなら、直前で付け焼刃的にブログやFacebook、ツイッターを初めても意味がない。差別化をしようとも時すでに遅しだ。

●地方議員ブロガー~ある都議のケース
「ネットは票に結びつかず、意味がなかった」。参院選後、ある地方議員が青筋立てて私に力説したことがあった。ライフネットの岩瀬さんも選挙直後に「ウェブでは広まらない、深まるだけ」という出色の論評をされている。三宅洋平さんのように17万票を集める離れ業を見せる候補もあったが、超稀有な例外(三宅さんの得票分析はまた別途やります)。新しい票の開拓を劇的に成功させた人はほとんどいなかった。

しかし前述の岩瀬さんの言葉を裏返してみると、リアルの政治活動もちゃんとやって支持層を広げてしまえば、ウェブで早くからマメに発信することで関係性を深める人をさらに増やせるのではないか。もちろん、オピニオンサイトを通じてブログを発信するにも国会議員と違う工夫がいる。地方政治では、国政ほどの共通認識が広がっているネタは少ない。たとえばアゴラやBLOGOSの読者は選挙区外の有権者の方が大半であり、日頃取り組んでいる街づくりや、福祉の問題などローカルなネタを発信しても、興味をもたれない。

※ブロガーとして注目される音喜多都議(公式サイトより)
130904おときた

筆者が注目している地方議員ブロガーの1人が、BLOGOSでおなじみの音喜多(おときた)駿・都議だ。面識もないのだけど、ブログを楽しませてもらっている。「都議会議員の給料、すべて見せます!」「ずばり、選挙にはいくらかかるのか?」など徹底した情報公開の姿勢も目を引く。政務調査費や選挙経費など全国共通のネタ選びがいいし、何よりも新人議員らしく、怖いもの知らずの探究心を感じさせる。一般の有権者に馴染みのない地方議会の「初心者向けガイド」の視点もいい。

2期目以降も同じ“芸風”は続けられないだろうが、少なくても現時点では、個性的なブランディングが出来ている。60代のベテラン議員が同じことを突然発信しても、説得力がない。しかも彼がBLOGOSで早い段階でこの「ぶっちゃけ」ポジションを確保してしまったので、他の若手議員も真似しづらいだろう。自分にふさわしい立ち位置をいち早く見付けて発信するかが、アルファブロガー議員になる上で必要条件なのだ。このあたり、生存競争の激しいベンチャー市場と同じなので、自力で勝ち筋を探せないなら、ジャーナリストの友達など外部の知恵を借りるのもアリではないでしょうか。自分の強みは、意外と自覚できないものでもあります。はい。

ネット選挙のことはまた追々発信していきます。
では、そんなところで。ちゃおー(^-^ゞ

新田 哲史
Q branch
東京五輪招致が実現したら、東京タワーの下で愛を叫ぶ予定の
広報コンサルタント/コラムニスト
個人ブログ

新田 哲史
アゴラ編集長/NPO法人ICPF 情報通信政策フォーラム理事/ソーシャルアナリスト/企業広報アドバイザー

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