カルビーの4期連続最高益の原動力は「仕事の棚卸し運動」 --- 内藤 忍

2013年09月10日 11:43

毎週購読している日経ビジネス。最新号(2013.9.9号)で印象に残った記事は、カルビーの松本会長兼CEOの経営教室です。2009年に就任してから、売上高を30%伸ばし、営業利益率を2.8倍に向上させ、4期連続最高益の優良企業に育て上げました。

その原動力になった考え方が

「一利を興すは一害を除くに如かず」

というモンゴル帝国宰相の言葉です。害のあることを1つやめることは、利益になることを1つ始めるより良いという意味です。


仕事は一生懸命やっても成果が上がるとは限りません。やり方を間違えているといくら頑張っても結果が出ないのです。

そこで松本氏が就任してすぐにはじめたのが「仕事の棚卸し運動」だといいます。

これは社内の仕事を

  1. 会社にとって良いことで現在実行しているもの
  2. 会社にとって良いことなのに実行できていないもの
  3. すぐにやめた方が良いもの

の3つに分類し、1.はそのまま継続、2.はすぐに始める、3.はやめるという至ってシンプルなものです。これを年に2回集まって、仕事を細かく棚卸ししていく。業績という目標に向かっている仕事かどうかというのは棚卸しのポイントです。

仕事というのは始めるのは簡単ですが、やめるのは難しいというのが現実です。本当にやめてしまった良いのか不安になりますし、今までの仕事を否定することにもなりますから、メンツの上からも止めにくいのです。

自分の仕事を見回してみても、不必要な仕事は意外に簡単に見つけることができます。時間がかかっている割にあまり成果につながらない、あるいは社会に対する貢献が小さい仕事と思ってやっている仕事です。効率が悪いとわかっているのですが、もせっかくやっている仕事だからと、なかなか切ってしまうことはできないものです。

しかし、そのような仕事は思い切ってやめてしまう。そして、もっと自分にとって必要な社会に貢献できる大きな仕事にシフトさせることに時間を使えば、成果を高めることができるような気がします。

例えば、自分のやっている仕事を100とした場合、定期的に優先度の低いと思う仕事を2割カットし、そこに新しい仕事を2割入れる。そんな発想で、現状を常に改善していく姿勢を持ち続けなければ、気が付かないうちに成長が止まってしまう。

カルビーの「仕事の棚卸し」は改めて、人間が無意識に現状維持志向になってしまう怖さを思い知らせてくれました。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2013年9月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


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