利害相反では常に相手へ圧力を加え続けろ

2013年10月04日 17:30

「利害が相反する」ことは、我々の日常でもよく起きます。自分は寿司を食べたいのに連れ合いは焼肉を食べたがる、とか、夫婦どちらの実家を優先させるか、とか。食べ物や親戚づきあい程度なら、問題はそう大きくならないし、真剣度合いも低いでしょう。会社同士の争いにしたって、たかがしれています。

しかし、命のやり取りや莫大な金が絡んでくれば話は別です。政治的な対立や国家観の争い、宗教的な軋轢なんかはその典型で、相手の立場を尊重し、いったん譲ってしまえば、未来永劫、虐げられ、命まで取られて暮らさなければならなくなる。シリアで起きていることは、まさにそれ。アサド政権は、国内のイスラムでは少数派の宗派に属しています。主に多数派の側が反政府の立場にいます。

アサド政権はこれまで、少数派の利権を守るため、反政府側へかなり過激な弾圧を続けてきたようです。国内外で怨嗟の声が高まり、シリアでの反政府攻撃が巻き起こっている。もし、アサド側が折れて多数派へ権力を渡せば、これまでのいきさつから多数派による少数派への「復讐」めいた仕返しが起きるでしょう。だからこそ、アサド側は必死になって反政府側を攻撃し続け、挙げ句の果てに化学兵器を振りかざす、という暴挙に出てしまったわけです。

アサド政権を支援するロシアとプーチン大統領にしても、軍事行動を起こそうとした米国を牽制し、イスラエルを抑え込み、シリア問題と化学兵器の管理を国連の裁定にゆだねよう、という主張をしているのも、あくまで自分たちの利害のためです。シリアを欧米に握られてしまえば、ロシアの地中海における活動は大きく制限されかねない。

命のやり取りにつながるような利害対立では、常に声を上げ続け、圧力を加え続けなければ、パワーバランスを維持できず、力を弱めれば押し込まれてしまいます。性善説のお人好しのままでは、利害が相反したときに煮え湯を飲まされてしまうでしょう。負ければ殺される、という状況ではなおさら。あの世から恨み辛みを嘆いても仕方ありません。

政治学に関係するものらしきもの
ロシアのプーチン大統領とシリアとノーベル平和賞


英科学誌「ニュー・サイエンティスト」が報じたシリア情勢
クーリエ・ジャポンの現場から
シリアのアサド政権が、サリンなどの化学兵器の備蓄や使用をほぼ認めたことで、国連を中心にして、これから化学兵器をどうする、という段階になっているようです。米国による武力行使は、当面、回避されたようなんだが、イスラエルはまだどうしても戦争を起こしたがっています。シリアを焦点にした国際紛争の危機は遠のいたかに見える反面、イラン情勢もからみ、中東はまだまだ予断を許さない状態のままです。イスラエル、という存在が常にキーワードになる。この記事によると、シリアに必要なのは武力による攻撃などではなく、今や化学兵器被害への治療を含めた市民への援助が喫緊の課題になっているようです。

中小企業の“CSRをすべき理由”をまとめた冊子「CSRチェックリスト」
CSRのその先へ
CSRとはいったい何か、について考えさせてくれる記事です。必ずしもCSRの活動などをホームページで紹介したり、CSR報告書を作る必要はありません。CSRとは企業の「概念」や「理念」であり、具体的な「形」として現れなくてもいいのでは、と思います。「よし、我が社もCSR的な企業活動をしよう」と経営者が考え、自分たちができること、やりたいことに具体的に惹き付け、日常的に何らかの行動を始めれば、それがすなわちCSRである、というわけです。簡単なようで、これがなかなか難しい。しかし、今の時代、規模の大小にかかわらず、企業が取り組まなければならない重要なことの一つであるのは間違いありません。

さあ、mixiの話をしよう!~ここいらで、mixiが衰退した理由をおさらいしておこう~
とある青二才の斜方前進
今の若い世代にはmixiを知らない、という人が増えているようです。十代前半はLINE、それ以降はFacebookやTwitterなどをやるようになっているらしい。個人的にも、もう何ヶ月もmixi開いていない。自分のマイミクさんたち、どうしてるんだろう。元気かな。というか、そのほとんどはFacebook友だちに移行しています。どうしてこんなことになってしまったのか、といえば、巡回ポリスが異常過ぎるGreeのように、援助交際などの不正使用に過度に反応し、足跡機能を一時的に止めたり、コミュでの会話を監視したり、といったことがユーザーから嫌われた、ということがあります。LINEも同じ状況なんだが、こっちのほうはまだ野放し状態。いずれ規約が強化されるでしょう。SNSやネットサービスは、悪意を持って利用しようとする連中との戦いです。話題になりユーザーが増えれば、その場を悪用しようとする人間が必ず現れる。社会問題化すれば、行政からの指導も強化され、マスメディアからの攻撃も激化するでしょう。もちろん、反社会的な連中の好き放題にさせておくことはないんだが、諸刃の剣、というわけです。

Math explains history: Simulation accurately captures the evolution of ancient complex societies
PHYS.ORG
人類ほど「好戦的」な生物はほかにいません。この記事では、数学的なアプローチからの歴史研究を紹介しています。とりわけ「戦争」や軍事を数学でモデル予想するらしい。過去の歴史から未来を定量予想することが可能になるんでしょうか。


アゴラ編集部:石田 雅彦


アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!

関連記事

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑