男性看護師を増やせば看護師不足は解消される

2013年10月18日 06:17

看護師労働問題とは、女性労働問題である。看護師の95%が女性だからだ。


140万人の看護師のうちで、55万人が看護師の仕事をしていない。これを潜在看護職員と呼ぶ。
https://www.nurse-center.net/NCCS/html/pdf/h18/S1801_3.pdf
…離職理由は、「妊娠出産」や「結婚」が上位であり、ライフイベントと勤務とを両立できないということだ。

看護師の年齢別就労率は、一般女性の就労率と大差ない。出産育児年齢になると落ち込んで、育児が終わると再就職する、いわゆるM字カーヴを描く。
http://www.itec.doshisha-u.jp/03_publication/03_policy/08-08-Miyazaki-itecpb.pdf

急性期病院の看護師が忙しいのは事実だが、そういう施設では、医師はもっと長時間仕事をしている。しかし、医師の就労率は9割もある。看護師は7割だ。この差は、男女比率の差で説明できる。医師も、女性の場合は就労率が低く、年齢別でグラフを描くと、M字カーヴになる。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/043/siryo/__icsFiles/afieldfile/2011/01/18/1300372_2.pdf

激務だから看護師を辞めるのではなくて、女性だから仕事を続けられないのだ。

妊娠出産は女性にしかできないし、女性に家事がおしつけられる現状はすぐには変えようがない。家事をアウトソースするには膨大な政策費用がかかる。よって、看護師不足を解消するには、男性が看護師になればいい。

看護師以下の賃金(500万円以下)で働いている男性が多いのだから、男性が看護師になれば、所得は増加する。

産婦人科では、男性看護師は若干問題があるが、他の診療科や職場では、男性看護師は喜ばれている。

しかし、看護学校は、男性受け入れには消極的だ。一部の看護学校では、男性が入学時に排除されている。女性教員が、若い女性を徒弟制度的に指導するのがやりやすいということはわかるが、男性を排除していたら、いつまでたっても、看護師不足は解消されないし、水準も高くならない。

男性の看護学校入学者を増やすための逆アファマティブアクションが必要ではないかと思う。

井上晃宏(医師)

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