車の「知能化」を急げ

アゴラ編集部

バッテリーのイノベーションが打開されず、EV技術が頭打ちの間に「自動運転」技術が脚光を浴びています。これは車をロボット化する技術。Googleの研究開発が各方面へ衝撃を与え、焦燥感を抱いた車メーカーを始め、あちこちで競争が激化しつつあります。日本の場合、表題ブログが嘆いているように、国交省や警察など行政の縛りがきつく、技術開発やリアル世界での公道実験がなかなか進みません。


日本は長く「ロボット技術」で世界をリードしてきました。特に、自動車や船舶、工作機械などを作る産業用ロボットの分野では、他国の追随を許さなかった。一方、こうした産業用ロボットは、工場内という限定された環境でのみ、作動するように仕様が決められ、行政的にも厳しく管理されてきました。高速で振り回されるアームや高圧プレス機などと組み合わされ、人の手が必要ない代わり、人の立ち入れない範囲が定められ、床に固定された重たい産業用ロボットがその環境の中だけで活躍してきたわけです。

しかし、産業用ロボットの分野もご多分に漏れず、欧米や後発国の追い上げを受け、日本メーカーは受け身に回るようになっています。日本がリードしてきたロボット技術は、これからホンダのASIMOや医療介護用ロボットなどに代表されるような「汎用ロボット」の分野に活路を見出すほかはありません。こうした汎用ロボットは、工場内という限定された環境から出て、我々の日常生活に密着するような存在になります。しかし、産業用ロボットのように重たいマシンでは、一般家庭の床が抜けてしまう。人の存在を感知し、自動的に危険を回避できる機能を備えなければ、我々の横で動き回るロボットは不可能でしょう。

ロボットの定義とは何か。基本的には、アクチュエーターと呼ばれる動作系、内界や外界を検知するセンサー、そしてICなどマシン全体を動かすための「頭脳」の三つがあればそれをロボットと呼ぶことが可能です。しかし、我々が日常的に使い勝手のいいロボットでは、基本の三つ以外に欠かせないものがある。

  1. ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
  2. ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
  3. ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

これはアイザック・アシモフの有名な「ロボット三原則」なんだが、こうしたロボットが実現するためには何はなくとも「人工知能」技術の進歩進化が重要です。人間とその他の物体の区別をつけ、人間に親和性の高いインターフェースを備え、人間の感情や言動を読み解いて理解し、それに対して的確に反応し、内界と外界のセンシングから状況を判断して適正な行動をとる。こんなことは人間でさえ難しいですな。しかし、これからのロボット技術にとって絶対に乗り越えなければならないハードルです。

人工知能でもこれまで日本が先行していたんだが、今では軍用を含んだMIT系などの米国の研究がすでに抜き去っている、と言われています。さらに、頭の硬い行政が、研究開発を疎外し続けるようだと、この分野でも日本や日本のメーカーは他国他社にお株を奪われ、煮え湯を飲むことになりかねません。自動車産業は日本に残った唯一といっていいモノ作りの分野です。車の「知能化」により、今のうちに後発をはるかに引き離しておくべきでしょう。

自動車評論家 国沢光宏のホームページ
トヨタが手放し運転


This Is The First Xerox Copy Ever Made
BUSINESS INSIDER
コピー取りもマシンが進化して便利になりました。今では街のコンビニに高性能のコピー機がある時代です。これは、ゼロックス(Haloid)が1938年に発明した乾式複写(ゼログラフィー)、つまり「コピー」について書いている記事。75周年、というわけです。炭の粉末に電気を帯びさせ、紙に付着させる。この原理を発明したのが米国の発明家、チェスター・カールソン。初の汎用コピー機「Xerox 914」が1959年に発売され、大ヒット。カールソンは大金持ちになり慈善事業に資産を使ったらしい。どこかの誰かのようです。

ゆるキャラ投票をPRすることが県の仕事?
政治学に関係するものらしきもの
これね、個人的にもひじょうに違和感をおぼえました。どうも市民への行政サービスと「おもねる」ということをはき違えているとしか思えない。ゆるキャラPRに似てるのに、AKB48の『恋するフォーチュンクッキー』を佐賀県や神奈川県で県知事を含めた職員らが踊る、というのもある。自治体PRもよくわかるし野暮なことは言いたくないんだが、ナニやっとるんじゃ、と感じる人も多いんじゃないでしょうか。しかし、黒岩知事、妙にひょうきんにハジけてますな。

今回、睡眠の新しい効果が発見された。それによると脳は神経活動などによって生じた老廃物を睡眠中に排出していることが明らかになった。
株式日記と経済展望
睡眠不足は万病の元です。基本的には8時間以上、睡眠を取るべき。そうなれば人生の1/3は寝ている、ということになります。それくらいじゃないと、この巨大な脳を健全に保つことはできません。ナポレオンの睡眠時間が3時間だとか短かったのは有名な話なんだが、昼寝したり馬上で居眠りしたり、ちょこちょこ眠ってたんじゃないかと考えられています。レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが1.5時間、というのも個人差や体調などによって変わってくる。よく眠らないといい仕事もできません。ただでさえ現代人は夜型になり、睡眠時間を削りながら生産活動をするようになっている。健康にいいわきゃありません。

過専門な医師の『木を診て森を診ず』?
FREE NURSE  働くと、休むと。
外科医と内科医は別人種、という表現もあるように、まあいろんな医師がいるもんです。自分の専門の治療をしたいとしか思えない動機や言動で患者に接している、とか、マジありえませんね。こんな医師ばかりじゃないのはわかってますが、医師といっても人間です。現世的な出世欲もあれば、自己顕示欲もある。こちらは俎板の上の鯉状態です。


アゴラ編集部:石田 雅彦