オンカロ最終処分場を建設的に分析してみる --- かわにし のりひろ

2013年11月11日 06:00

トイレなきマンションなどと揶揄される原子力発電で、最終処分をどうするかということを非常に問題にする人たちもいます。そんな中、小泉元首相がフィンランドのオンカロ見学をした後、核反対に回ったりして色々な話題を振りまいていますが、地層処分を小泉元首相が見に行ったツアーの同行者は、原発推進者の企業から来ていたそうです。

小泉元首相は、「10万年だよ。300年後に考える(見直す)っていうのだけど、みんな死んでるよ。日本の場合、そもそも捨て場所がない。原発ゼロしかないよ」と言ったとネットに出ている。推進者が説明しても納得しないものは何かなども非常に興味があったのと、地層処分に関しては日本学術会議も無理と回答がしたり、どう処分するのか不思議であるので、小泉元首相が見学したオンカロを少し建設的に考えてみることにした。


オンカロをネット検索すると、100年分のフィンランドから出る核の最終処分が出来るとなっている。フィンランドは、原発4基で人口は500万人程度、考えると日本の大体1/20となります。単純に考えるとオンカロと同じものが日本には、10~20ヶ所必要になります。

オンカロの坑道の長さは、最終的には、40kmとなるとの数字がありましたので、40kmの坑道、トンネルで人の管理、安全が必要になると考えると、下水道坑道ではないので、鉄道トンネルとなる。青函トンネルが53kmなので、考え方によっては、青函トンネルと同等と考える。

青函トンネルは、工事期間25年でオンカロの工事期間30年ともよく似た数字であります。四半世紀にわたるプロジェクトであることが良くわかる。青函トンネルでは工事での犠牲者もあり、国家的な大プロジェクトであることはよくわかっています。工事費は、6900億円もかかりました。維持費も工事費の1~2%と考えると年間約100億円は必要となります。

上記数字を単純に10ヶ所の最終処分場が必要で、建設費が7兆円、維持費1000億円が今の電気代にプラスされることになります。電力会社の売り上げが、年間11兆円程度なのでこの負担が非常に大きいものだと想像は出来ます。

面積は、出てないのですが、1kmで100メートル下がるとか、アメリカの資料から、2km四方の面積は必要になると思われる。安全を考えると5km四方は、イメージは牧草地とか山林になるとは思うのですが、メッシュコード地図を使うとその大きさ感が非常に理解しやすいので、その大きさが必要になると考えると、日本でその大きさを10ヶ所確保するのは非常に苦しいという理解が地図から理解できる。

フィンランドやアメリカなどの国家は、安定した土地があるが、日本ではこのような土地の確保は難しい。現在の日本で5kmメッシュ地図を見て人が住んでいなく、活断層などがない場所を探すのが難しいのは誰が考えてもわかる。今の災害予想などの最小メッシュは1kmだが、ほとんどは5kmメッシュであるので、非常に災害予知に関してもデータが少ない。学術会議の先生方が無理と回答したくなるのもよくわかる。データがない上に予想を10万年するというのであるから。

建設プロジェクト的に考えると、結論的には、青函トンネル規模を10~20ヶ所国家プロジェクトとしてやっていくというのは、大変だと思うのは一つであり、大きさや規模感を見学すれば、小泉元首相の意見はよくわかる。

しかし日本はトンネル掘削においては、最新技術をもつ国家であり、このビジネスは別の意味で国家の別収入を上げるチャンスであることも理解できる。シールドトンネル工法は世界中で日本の技術で行なわれていて、このマシーンは日本からの輸出。技術者としては、無理といわれれば研究したいですよね。

かわにし のりひろ
会社員 コラムニスト 
マルハビ日記

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