来年の大河ドラマ「軍師官兵衛」とはどんな人物か

2013年12月11日 12:54

大磯の国道一号線沿いを歩くと、新島襄が亡くなった場所、という碑があります。日本三大俳諧道場の一つ「鴫立庵」のちょっと東京寄り。こんなところで最期の刻を迎えたんだ、と感慨深い。一方、NHKの大河ドラマ『八重の桜』も京都の一私学の創立物語になって視聴者が離反したんじゃないかと思うんだが、新島襄が死んでから日本が帝国主義戦争へ突入し、少し様相が変わってきたようです。


そんな大河ドラマ、来年は戦国時代に舞台を移します。主人公は「黒田如水」こと「黒田官兵衛」こと「黒田孝高」。筑前福岡黒田藩の初代藩主である黒田長政の父親で、豊臣秀吉の参謀として竹中重治(半兵衛)と並び称される智将です。オッサン世代には司馬遼太郎の描く『播磨灘物語』が有名。戦国時代が終わり天下統一時代へ移行する過程で、多くの戦国武将がモチベーションを失って迷走するわけななんだが、石田三成や本多正信といった「能吏」が徴用される一方、官兵衛のような才能は能力を発揮する場もなく枯れ果ててしまう。そんなフィクションになっています。

彼の正確な人物像については「播磨黒田氏 黒田官兵衛」というサイトが詳しいようです。200年以上も前に黒田藩の家臣、山口武乕という武士が改めて黒田氏の家祖や官兵衛について調べ、研究したらしい。それらを元に現代によみがえらせ、まだ研究途中ながら新たに検証し直しているサイトです。

また、官兵衛と言えば、織田信長に叛旗を翻した荒木村重の居城の牢獄に約1年、幽閉されていたことが有名です。表題ブログによれば、その後、官兵衛が村重に送った手紙が新たに発見されたらしい。紹介の元記事では「恨みの感情はない」というような書き方になっているんだが、ブログ主は「そんなに甘いもんじゃない」と首を傾げている。なぜなら、この書状は官兵衛からのものを村重がコピーし、領地争議で世話になった寺院が保管していたものであり、村重がコピーする際に表現を変えたことは充分に考えられるからだそうです。

ようするに、官兵衛の人品骨柄については諸説紛々としている、ということです。それは、残存資料のほとんどが、このようなコピーだったり、黒田家の「正史」だったりすることが大きい。たとえば、官兵衛は最初に小寺政職という武将に仕えていたんだが、その後、政職は荒木村重に同心し、織田信長へ刃向かう。当然、小寺家は断絶するはずだったのを、官兵衛が零落していた政職の子孫を探し出し、秀吉に願い出て彼らを養育させてもらったらしい。実際、黒田家の家紋は、官兵衛の父親が小寺氏に仕えていたときに与えられたものだそうです。

しかし、この話も黒田家の「正史」に書かれているわけで、秀吉亡き後、福岡からいろいろと画策し、家康もその知謀に怯えていたという官兵衛の「臭み」は消えません。牢獄への幽閉で片脚が不自由になったのもウソだった、という話があり、知恵が回りすぎるとかえって嫌味になるという好例。来年の大河ドラマ、このへんの人物像を丁寧に描くとおもしろいものになりそうです。ちなみに、東京一ツ橋にある如水会館は「君子の交わりは淡きこと水の如し」から取られ、黒田如水とはまったく関係ありません。

BUSHOO!JAPAN
軍師官兵衛から憎き荒木村重への手紙見つかるも遺恨なし?


『あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。』という本を書きました
脱社畜ブログ
もう「ブラック企業」という言葉、巷間に流布しつくした感があります。とりわけ「カリスマ創業者」によって急激に伸びた企業に共通するのは、社員を創業者の「理念」に心酔させ、劣悪な労働環境で馬車馬の如く働かせる、というものが多い。一種の「カルト洗脳」みたいなもんで、これに冒された社員は自分の状況を客観的に理解できず「できない自分が悪い」と感じなくてもいい責任を感じてしまいがちです。こうした企業や創業者に共通する言葉が「やりがい」です。このブログでは、そんな呪文に惑わされず、自分をちゃんと保って仕事しようよ、と書いている。しかし、景気が良かろうが悪かろうが、自分から「考えない」環境へ飛び込みたがる若者は絶えません。エーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』じゃないが、モノゴトを人に決めてもらいたいマジョリティがいる以上、何度、都知事選をやっても同じような人間を選んじゃうんだろうな。

コメントが欲しいだけなら、ブログの記事は不完全な方がよい
赤目無冠のぶろぐ
ほほう、というブログです。突っ込みどころをワザと残しておく、というわけ。誰だってブログ上で不毛な論争などしたくありません。コメントする側も、単に突っ込みたいだけ、というパターンも多い。突っ込みやすいタイトル、というのもありそうです。しかし、このブログでも書いているんだが、この「ネット」という世界には何かもう一歩先へ進む、段階を上がる何かが必要なのかもしれません。

“きかんしゃトーマス”がSkyrim地方を蹂躙する「TESV: Skyrim」のトラウマMOD“Really Useful Dragons”が物凄い
dooope!
ドラゴンの代わりにきかんしゃトーマスが出てくる、という動画です。ゲームに限らず、映画『ブレイブ・ハート』とか、こうした中世ヨーロッパを舞台にした画像を見ると、連中ってのは本当に「野蛮」ですね。同じ頃の中国や日本も基本的には似たような殺戮が行われていたんだが、少なくともこんなに「野蛮」じゃなかったんじゃないかと思います。ちなみに「MOD(モッド、Modification)」というのは、ファンが作って配布するパソコンゲームの簡易拡張パックのこと。PC版ゲームで行われていたものが、今では家庭用ゲーム機でも出現するようになっているようです。

生活保護法案「改正」、だから個人攻撃報道には気をつけろって……
戦後史の激動
ちょっと前なら生活保護を受けることは「恥」だったんで、需給者が激増することはありませんでした。生活保護の「旨み」は、反社会的な連中なんかが「悪用」し、ほとんどはやむにやまれぬ事情で受給していた。しかし、芸人の不正受給騒動などがきっかけになり、昨今この「旨み」が広く知られるようになりました。さらに、日本人の「恥」の概念も変質したので、かなりの数が新たに受給申請するようになっています。受け入れる行政側の審査がそれに追いつかない、という状況で、政治家の中には「生活保護需給者を減らしたい」と考える連中も出てくる。そうした政治家がいったい誰の味方で何を動機にしてるのか、よくわからないんだが、おそらく生活保護など受ける必要がないと考える「一般市民」からこの「手柄」によって支持を受けられる、と勘違いしてるんでしょう。このブログでは、マスメディアが個人攻撃を繰り返しているときは、その背景に要注意、と書いています。ちょっと前は、みのもんた、今は東京都知事でしょうか。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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