日経平均16000円台で、リスクにさらされる「リスクを取らない人」 --- 内藤 忍

2013年12月24日 18:00

世界的な株価の上昇が続いています。日経平均は本日6年ぶりに16000円台を回復したようです。マーケットの先高期待はまだ高く、円安が進めばさらに高値をつけていく展開も充分考えられます。

私個人の資産運用は、今年円貨から外貨に大きくシフトしました。金融資産のうち米ドルが占める割合が半分以上で、他の外貨を含めるとかなりの割合が円以外の通貨(あるいはそれに連動する投資対象)になっています。


日本株については、5月までの上昇過程でかなりの割合を売却してしまい、その資金を海外不動産投資に回してしまいました。今年出版した「貯金が1000万円になったら資産運用を考えなさい」で提案している資産運用の方法を自ら実践している状態です。

不動産の場合、リアルタイムの時価評価が難しいですから、日本株と海外不動産のどちらが良かったかは簡単には比較できません。減価償却などの税金の問題もありますから、実質的に投資対象としてどちらが良かったかは、数年経たないとわからないと思っています。

しかし、今のマーケット環境において、考えるべきことはどちらのリスクを取るべきかではないと思います。資産運用をやらないことによって

「リスクを取らないリスク」

を無意識に取ってしまうことです。日本株なのか、不動産なのか、あるいは米ドルなのかユーロなのかを考える前に、自分の資産全体でどの程度のリスクを取っているのか、そしてこれから取るべきなのかを知ることが重要なのです。何に投資するかは、その次のステップです。

今更投資を始めてももう遅いと思っている人もいるかもしれません。しかし、これから日経平均が2万円、ドル円の為替レートが120円になる可能性と、日経平均が再び12000円、ドル円の為替レートが80円台に戻る可能性とどちらが高いのでしょうか?

将来の予想をするのは、「投資のプロ」であっても簡単ではないことは歴史が証明していますが、可能性が五分五分だとしたら、すべての資産をリスク回避の円預金に集中させておく理由はありません。

円預金100%で資産を保有すべき人は「これから円高になって、株価も下落する」と思っている人だけです。上がるか下がるかわからないのであれば、資産を分散させて投資すべきなのです。

日本国内の景気は良くなっているようですが、株高、円安による資産効果がそのドライバーになっています。資産運用を考えずに、コツコツ仕事をしている人には、恩恵が回ってきていない状態です。

だから「自分が働くことによる収入」と「お金に働いてもらうことによる収入」。2つの収入のバランスを考えて、お金と付き合っていく。そんなマネーリテラシーがますます重要になっていくのです。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2013年12月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


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