今年の株式市場に過剰な期待は禁物だ --- 岡本 裕明

2014年01月06日 16:30

私はある雑誌に2014年10大予想を寄稿しているのですが、その中で株.為替については日経平均が18000円、為替が115円と書かせていただいています。数字的には多くの専門家が語っているレンジの中だと思いますのでさほどびっくりすることもないでしょう。

ただ、この数字は年末の数字ではなく、今年のピーク(為替は円安のピーク)という意図で案外、それは今年の春から初夏までの話ではないかと思っています。つまり、その後は足踏みをすると見ています。


もともと株式は4月から10月は動きにくい時期とされてます。これは世界的に共通の事項。これにいくつかの事象を当てはめていくとなるほど、という気がしてきます。まず、国内は消費税引き上げですが、上がるまでにはさまざまな思惑が入り乱れるのが株式市場で、喉元過ぎれば何とやら、ということは大いにあるのです。次にNISAによる買いのエネルギーもその頃にはひと段落するでしょう。

一方、海外をみるとアメリカ中間選挙が11月4日ですからそれまでにさまざまな噂でアメリカ株式市場も右往左往することがありえそうなのです。特にレームダック化しているオバマ大統領としては起死回生のホームランを3本ぐらい打たないと中間選挙は非常に厳しい戦いになります。仮に民主党の苦戦が取りざたされれば今後、法案や改革が遅行ないし停滞してしまう不安を掻き立てることになり、回復傾向にあるアメリカ経済に水を差すことになります。

次に、いまひとつはっきりしないシェールガスの行方。エネルギー革命と称されていたこのガスに最近、あまりぱっとした話題が出てきません。大阪ガスがアメリカで投資したシェール開発は330億円の投資で290億の特損を計上することを発表するといった具合にシェール関連のビジネスに倒産を含めた悪い話が後を立たないのです。

更にもうひとつ挙げればアメリカの10年もの国債の行方。現在、3%ちょうどあたりですが、これは2011年夏以来の高い水準(2013年にも一時的にその水準になりましたが)で今しばらく上に向かう公算があります。その場合、長期固定住宅ローンに響いてきますのでアメリカ住宅業界には芳しい話ではなくなってくるのであります。

多分ですが、今年あたりは日本では個人投資家が昨年と打って変わって買いに出る気がしております。それは特別減税が終わり、売り圧力がなくなること、「アベノミクスは買い」とご本人が営業トークしていることでそれに釣られるということでしょう。株式市場には格言があり、主婦が市場に参入してきたら終わり、といわれています。この意味は誰が買っても儲かる相場は最後の華であるということです。

そのあたりのことをよく踏まえて投資に望まれる方がよろしいかと思います。くれぐれもアベノミクスでは為替以外はまだ実態が何もないことは肝に銘じるべきでしょう。山高ければ谷深し、というのも株式の有名な格言です。年の初め、NISAに多大な期待をしたいからこそ戒めたいということです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2014年1月4日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人をご覧ください。

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