成人式って何?(パロディ版)

2014年01月13日 07:00

●成人式って何?
良い子のみなさん、こんにちは(^_^;) きょうは成人の日ですね。学校がお休みになっているのは、元日(1月1日)、こどもの日(5月5日)などと同じく祝日だからです。祝日は、国が「国民の祝日に関する法律」という法律で定められています。


この法律では、成人の日は毎年1月の第2月曜日と決めていて、「おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」という意味をこめています。日本では、20歳になると一応「大人(おとな)」として扱われ、毎年この日は全国各地で成人式を行います。参加すると地元の市長さん等のエライ人からありがたい(と本人は思っている)話を聞かされたりします。新成人のお兄さんがスーツでビシッと決め、お姉さんがキレイな着物を着た様子がテレビで流れているのを見たことがあるでしょう。

ところが新成人にも色々な人がいます。
オシャレな白いはかまを着ているのですが、茶髪のロン毛をリーゼントで固め、耳にはピアスという、まるで「氣志團(きしだん)」の綾小路翔さんみたいな外見のお兄さんがいたりします。同じような格好のお友達と久々に再会しては、「ハタチになったから健康のためにタバコを辞めたわ~」といった不思議な会話をかわしています。もちろんタバコは法律により、20歳からしか吸ってはいけませんので、良い子のみなさんはマネしてはいけません。ちなみに彼らは世間では「ヤンキー」と呼ばれています。「2ちゃんねる」というインターネットの掲示板では「DQN」とも言われていますが、ちょっと難しいのでもう少し大きくなってから学んでもいいでしょう。

▼警官に警戒されるヤンキー風の新成人たち(沖縄県浦添市、YouTubeより)
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●「成人式」って荒れてるの?
仲間たちとちょっと騒ぐ程度なら害はありませんし、「こいつイタいな」と思うぐらいで済むでしょう。でもこの十数年、式の最中にステージの上で話をしているエライ人に対してクラッカーを発射したり、野次を飛ばしたりするなど図に乗る連中が目立っています。違法改造した自動車で式に駆けつけ、道路を反対方向に逆走する元暴走族もいます。もちろん、野次以外のこういう行為は犯罪です。当然、警察の人につかまってしまいますが、彼らは「遵法意識」(じゅんぽういしき)といってルールを守る気持ちがないので、自分が何をしているのか分かっていないのでしょう。

最近は、こういう困ったお兄さんたちの様子をテレビや新聞で取り上げて、「荒れる成人式」という言葉が定着してしまいました。もちろん、警察のお世話になる人たちは一部の人たちです。ところがテレビは、ごく一部の荒れた様子の映像を全国各地から集めて流しますので、少し「作られた」情報になっています。すべての成人式がそういうものだと視聴者は思わされてしまいそうですが、最近成人したお兄さんやお姉さんが身近にいれば、地元の成人式が実際どんな様子だったか確認してみましょう。意外に普通だったりします。これを機にメディアリテラシー(テレビや新聞の見方)を身に着けるといいでしょう。

●成人式をやる理由
ところで成人式はなぜやるのでしょうか?先祖代々、行われている印象がありますが、その歴史は意外に古くはありません。現在のような形で最初に行われたのは1946年11月、埼玉県蕨町(現在の蕨市)で行われた「青年祭」が始まりと言われます。その前の年に太平洋戦争が終わり、日本の多くが焼け野原だった時代。未来を担う若者たちへの期待を込めた行事でした。平和で豊かになった現代とはまるで様子が違います。

その後も、最初の方でも説明したように「青年を祝いはげます」という意味で成人式が行われ、全国に広がりました。地元の中学時代の同級生との再会を楽しみに同窓会もよく行われますが、東京や大阪などの都会だと、成績の良い小学生は開成や灘などの私立中学に進学してしまいます。そのまま成人して東大や早稲田、慶応などの大学に入ると、「地元に友達がいないから」という理由で成人式に行かない人もいます。アゴラを読んでいる小学生のみなさんは勉強ができる人が多いはずなので、有名中学に進む方もいらっしゃるでしょう。大学生になったら同じように成人式出席の意味を見いだせなくなるかもしれません。

一方、都会から離れた地方では、1月の年明けすぐに式を行う地域もあります。これは大学入学などで故郷を離れた新成人が正月休みに帰省したタイミングに合わせ、早めに実施します。式を開催する自治体(市町村)にとっては、故郷の仲間であることを再確認してもらい、郷土への愛情をもってもらう意味もありそうです。

ところが「成人式をアピールするチャンスにしよう」と悪乗りして、マスコミの前で目立つことをしようとする自治体もあります。千葉県浦安市は、たまたま地元にディズニーランドがあるのをいいことに、毎年成人式の会場にするというおいしい思いをしています。

▼「夢の国」(?)が成人式会場の浦安市(市の広報誌より)
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それだけなら、ミッキーマウスに祝ってもらった新成人が喜んでくれますが、熊本県阿蘇市にいたっては市長さんが毎年、AKB48などの流行の歌をアカペラで歌って、お兄さん、お姉さんの失笑を買っています。マスコミの人たちもバカらしいとは分かっているのですが、「絵」や「ネタ」になるので毎年取材に来ます。そうすると、市長は選挙のアピールにもなるので、ますます図に乗るという悪循環になっています。こうなると、成人式というのは、自治体や政治家の宣伝になっているのが実状です。

▼“熱唱”が定番となった阿蘇市長のパフォーマンス(YouTubeより)
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●何歳から「大人」なの?
長くなりましたが最後に「いくつで大人になるか」を考えましょう。
近年、ヨーロッパの国々のように日本でも18歳から成人にした方がいいという考えが議論されています。日本の法律で一番重要な「憲法」を改正するかを決めるため、国民が投票する法律ができ、投票年齢が18歳以上と定められた影響です。人材コンサルタントの常見陽平先生が言う「意識の高い」高校生や大学生がよくそういう主張をして、昨日もNHKニュースで取り上げられていました。



しかし、あまり過剰な期待はしてはいけません。18歳といえば高校3年生です。高校を出た後ですら、成人式を荒らす人が少なくないわけですから、国の将来を決める大事な選択を任せていいのか考えさせられます。去年の参議院選挙の東京選挙区で山本太郎さんに投票したような人を増やすだけかもしれません。

▼今でこそ国会議員の山本さんだけど昔はメロリンQって言われていたんだよ(YouTubeより)
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さて、ここまでお読みいただいて、ありがとう。
だけど、良い子の皆さんは池田信夫先生の「こども版」の方が勉強になりますので、マジメにとらえないでくださいね。そんなところで、ちゃおー(^-^ゞ

新田 哲史
Q branch
広報コンサルタント/コラムニスト
個人ブログ

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新田 哲史
アゴラ編集長/株式会社ソーシャルラボ代表取締役社長/NPO法人ICPF 情報通信政策フォーラム理事

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