バロンズ誌、著名投資家が選ぶ!2014年の推奨銘柄 --- 安田 佐和子

2014年02月03日 17:00

バロンズ誌は、金融界の重鎮10名を勢揃いさせたラウンド・テーブル最終回を配信しました。今回は前週版の続きで、推奨銘柄に焦点を当てております。

前週の内容は、こちらをご参照下さい。

まずは米連邦公開市場委員界(FOMC)の粛々としたテーパリング、エマージング通貨安、米債利回りの低下、再び輝きを増す金相場——と2013年とは打って変わった展開をみせるなか、相場の達人はどんな銘柄に注目しているのでしょうか?

まずはギャムコ・インベスターズのマリオ・ガベリ会長兼最高経営責任者(CEO)。

「米経済の道のりは路面が悪化しつつあるとはいえ成長の過程にあり、米債務上限引き上げ交渉では民主党と共和党の対立を想定しておらず、企業と消費者のセンチメントは改善し続ける。企業利益は5%近い増加となり、キャッシュフローも年金向け費用の縮小で上向く期待がある。金利は上昇し続けるだろうが、株価収益率(PER)には織り込み済みで現状水準を維持するとみられ、相場全体は3—6%上昇する見通しだ。

セクターでは、インドと中国の中所得者層の増加から航空、一戸建て需要の回復から住宅、自然食品志向の高まりからオーガニック食品、シェール・ガスの水圧破砕に注目する。なお、FRBはバブルのガス抜きをねらい信用取引における借入額の委託証拠金を現状の50%から引き上げるのではないか。」

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T・ロウ・プライスのブライアン・ロジャーズ会長兼最高投資責任者(CIO)

「推奨銘柄で注目した点は、低い期待値だ。今年は株式相場、および債券相場で大もうけするのは難しいと見込む。フレッド(フレッド・ヒッキー氏、ハイテク・ストラジテスト編集長)は以前に『根拠なき熱狂のポケット』としてビットコインやツイッターなどを挙げたが、良識ある人々はそこから我々が何を見越しているかを議論していくだろう。大いに不透明性が高まった環境では、本物の投資家に本物の銘柄を推奨したい。このうち1つは我が社の投信で、2銘柄は移行期にあり、3つは出遅れ割安銘柄となっている。」

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ハイテク・ストラテジスト誌のフレッド・ヒッキー編集長

「不美人投票の側面から説明しよう。今年は、ハイテク推奨銘柄選びに苦労したものだ。なぜなら2013年は全般バラ色だったものの、終盤はハイテク・セクターを中心に散々だった。PC販売台数が前年比10%減と最大の落ち込みをみせ、クラウド・ストレージが需要をけん引したもののサーバー、ストレージ、ネットワーク銘柄はすべて下落した。IBMは6期連続で売上が減少している。同社中国部門の売上は第3四半期に22%減、ハードウェア売上は40%減だった。

国家安全保障局(NSA)との関係も、痛手となっている。ハイテク企業はスパイ監視プログラム問題の関与を背景に、ビジネスを失っているためだ。シスコ・システムズは決算後のカンファレンス・コールにて売上見通し8—10%減、カギを握るエマージング諸国でも2桁の減少を予想するなど目も当てられない内容だった。アップルも、四半期ごとに利益率が2桁減少を示す。こうした伝統的なハイテク企業の問題は一部、『根拠のないポケット』の逆風だろう。すなわち、ツイッターのようなソーシャルネットワークやオンライン視聴サービスのネットフリックス、3Dプリンティング企業、テスラなどの台頭の反動とみられる。」

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デルファイ・マネジメントのスコット・ブラック創立者兼社長

「当方は健全な企業銘柄を取得する主義で、お粗末な経営体制の銘柄を割安で買い上げたりしない。今年はS&P500構成銘柄のPERが前年比で寛容にみて8%程度の上昇を見込むなか、2桁増収を予想する企業に注目している。健全な企業のカギとなるのは、フリーキャッシュフローを生み出し成長を維持できるかどうかだ。」

black

以上、いかがだったでしょうか?今年は、エネルギ—関連をはじめ電力、金鉱株が集中しました。手堅く攻めたいスタンスが現れてますね。

筆者が特に目を引いたのは、CNBCでスーパーマリオとの異名をもつマリオ・ガベリ氏のコメントです。上記の同氏コメントの最後に、「FRBはバブルのガス抜きをねらい、信用取引における借入額の委託証拠金を現状の50%から引き上げるのではないか」と予想していましたね。現状のマーケットはリスク・オフで今すぐにどうこうということはないのでしょうが、2013年12月分のFOMC議事録でもバブル懸念を盛り込んだように「根拠なき熱狂」ムードが漂ったときには注意したいです。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年2月3日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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