詐欺にもマーケティングにも便利なLED照明

アゴラ編集部

世の中にはダマされるために生まれてきたような「奇特なヒト」がたくさんいます。いったいどこにそんな大金を貯め込んでいるのか、オレオレ詐欺にあった高齢者の被害額を知ると愕然とする。ことほどさように世代間で資産が隔絶している、というわけです。

まだよく知られていない「イノベーション」も詐欺の手口によく使われます。2月7日には「LED詐欺」の犯人と目されるグループが逮捕されました。彼らは広告大手、電通系の子会社を騙し、LED照明の名目で約8億円を詐取したらしい。架空の発注だったわけなんだが、過去の取引実績により信用されていたそうです。


省エネ長寿命のうたい文句に惹かれ、既存の照明をLEDに切り替える企業が多くなってきました。初期投資が多少かかったとしても、照明電気代が半分以下になり交換の手間暇が激減すれば、こんなにいいことはない。信号機がLED化したのは、ほんの10数年前からだったんだが、やはり「青色LED」の実用化により、光の三原色が擬似的にもそろったことが大きいでしょう。

「LED詐欺」に引っかかった電通子会社は、不動産やビル管理をやっていたようです。しかし、納品もされない取り引きで代金を支払っていた、というのは、欺されるほうもそうとう抜けていたんじゃないでしょうか。もちろん、LEDに罪はないんだが、新しい技術なり革新的な製品が出てくれば、実態のない商売も出現しがちです。

LEDについては、まだまだ改良の余地がある発展途上技術。あまり安い製品の中には、LEDの利点である省エネ長寿命の特徴が活かされず、すぐに寿命がきたり、放熱できず熱を持つためエネルギーロスになっているものもあります。詐取したグループには、大量のLEDを生産できるだけの能力はなかったようです。そうしたこともわからず、発注して前払い金まで払う、というのは、やはり電通というガリバーの子会社だからでしょうか。

ところで、青色LEDができて「擬似的」に白色照明が実現したんだが、本当の光の三原色は「RGB」です。これまでは「RBB」でグリーンの「G」は発光体などに反射させて擬似的に発色させていた。高輝度のグリーンLEDは、まだ高く実用化は目前とはいえ、我々が気軽に使える製品には使われていません。

表題の記事では、店舗用の照明をLEDを使って何万色ものバリエーションに変え、マーケティング調査として実験してみた、というものです。オーストリアの照明ブランド「ZUMTOBEL」が行ったもの。光の三原色を自在に調整できるLEDだから可能になった実験です。置いてある商品の色やカタチ、大きさ、客の種類などから時間帯、その日の天候に応じて照明を変えることができるんでしょう。照明が購買行動にどう影響するかわかったら何かと便利、というわけです。

dezeen
Analysing shoppers’ brains waves will lead to “a new era of shop lighting”


仮想現実が現実になる。見てもまだ「我が目を疑う」目の最先端CGのクオリティが衝撃的
DDN JAPAN
少々リアルなCGには驚かなくなっている我々も、これを見たらやはりスゴいと思わざるを得ません。まったくホンモノと見分けがつきません。逆に考えれば、我々の視力、なんてのはけっこういい加減なのかもしれない。テレビや映画のフレームもfps(frames per second)で言えば秒間30フレームの偽60フレーム。ハイビジョンで真60フレームです。その間は端折られている。我々の動体視認能力なんてそんな程度。コンピュータの性能がドンドン高まり、データ量の容量がどんどん多くなれば、こうしたCGがすぐ簡単に作れるようになるかもしれません。そうして作られた画像世界をニセモノだと見破れるほど、我々の語感は鋭くない。むしろ、ダマされたがっているんじゃないか、と思えるほど穴だらけです。

スカーレット・ヨハンソンが出演するSodaStreamのスーパーボウル用CMが、FOXから却下されてしまった「Sorry, Coke and Pepsi.(ごめんね、コーラとペプシ)」
坂井直樹のデザインの深読み
なんとも人騒がせなCMなんだが、これについては当コーナーで既報のとおり、イスラエルの人種差別問題が背景にあるようです。セリフが問題、というのはカモフラージュでしょう。「陰謀論」めいているんだが、20世紀フォックスは非ユダヤ資本だからか。ちなみにスカーレット・ヨハンソンは、民主党支持のいちおうユダヤ系です。いずれにせよ、米国ではひそかにイスラエル・ロビーと非ユダヤ系の鍔迫り合いが繰り広げられつつあるようです。オバマ政権の迷走ぶりも、案外こうしたことが背景にあるのかもしれません。

Googleが「内容薄い」サイトに警告、2chまとめよりピンチなサイトとは?
東京BREAKING NEWS
いわゆる「まとめサイト」への警告で、単に掲示板のログをまる写しにするようなサイトは少なくなりました。しかし、ロボットやマクロを使えば、自動的に大量のデータを上げ続けるサイトの構築は可能です。ネット上の情報は、ミソもクソも一緒、大量に出ているところほど閲覧者を集められる。とにかく常時、新しい情報を更新し続けることが重要。それが「エロ」なら鉄板です。というわけで、意味不明で何の価値もないサイトがアフィリエイト目的で乱立するようになります。Googleも広告クライアントへの対応もあるんだろうが、ムダな広告配信をして機会損失もしたくないでしょう。今後は新サイトへのアフィリエイト配信基準は、より厳しくなっていくと思います。

都民のみなさまへ。雪道攻略法を道産子が伝授しよう
レールを外れてもまだ生きる – 派遣OLブログ
週末になると雪が降る首都圏なんだが、雪道になれていないと滑って転んだり、足腰で踏ん張った結果、あちこちが筋肉痛になったりします。一見、雪解けのように見えるアスファルト道も凍っていると危険きわまりない。このブログでは、雪国出身ブログ主が雪道の歩き方を教えてくれています。今ではすっかり熱も醒めちゃったんだが、当方も昔はよく苗場あたりへスキーに出かけていました。チェーンやスタッドレスを装着しているクルマも、アイスバーンに乗ってしまうと途端にコントロールが効かなくなります。アレは怖い。車内で携帯電話なんかが飛び回り、凶器になったりします。首都圏で雪が積もったら極力、クルマの運転はしないほうがいいでしょう。


アゴラ編集部:石田 雅彦