ウォルマート決算に見え隠れする、暗くて深い闇 --- 安田 佐和子

2014年02月22日 21:00

ウォルマートの決算、振るわずです。以下をご覧下さい。

11~1月(第4四半期)決算では、純利益が前年同期比21%減の44億3000万ドル。ブラジルや中国などリストラ費用が一因で、一部項目を除く1株当たり利益は1.60ドルと市場予想の1.59ドルを上回った。売上高は1.5%増の1297億ドルとなり、市場予想の1302億ドルより弱い。既存店売上高は米国で0.4%減。給与税の負担、賃金伸び悩みに加え、2013年11月から低所得者層向けの食料補助であるフードスタンプの支給額削減が消費者の財布を直撃し、既存店売上高に影響が及んだ。海外もカナダや英国などで弱含んだ。

2~5月期の1株当たり利益は、1.10~1.20ドルとなり市場予想の1.24ドル以下にとどまった。来年度(2015年1月末終了)の1株当たり利益は、5.10~5.45ドルを予想。アナリスト予想平均の5.55ドルを下回った。売上高も、3~5%増のレンジ下限を見込む。寒波と積雪の余波が続いており、既存店売上高は2月第2週までで減少を報告。寒波と積雪の影響から、200店舗閉鎖したことを一因に挙げた。

ウォルマートは今年度、小型店舗を270~300店オープンさせると発表。従来の120~150店舗から上方修正していいる。小型店舗の既存店売上高が5%増だった背景から、消費者の買い物トレンドの変更に合わせた業績改善を目指し、設備投資には6億ドルを投じる計画だ。

ホリデー商戦開幕の11月は悪くなかったものの、厳しい冬を迎えました。

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(出所 : Businessinsider)

以上、小売業界の巨人ですら敗走の憂き目に遭いました。フードスタンプ支給額の縮小もさることながら、個人的には口を酸っぱくして申し上げますが極渦の余波を受けて光熱費も打撃になったと推測します。オンライン小売をはじめとした競争激化も、もちろん挙げられるでしょう。

もうひとつ、ウォルマートには暗くて深い闇があるんです。

ウォルマートといえば、まずい顧客サービスで悪名が高い。なぜ、サービスが悪いのでしょうか?ホリデー商戦中に賃上げストが展開されるように、不満がうず高く積もっていることは明白です。

こちらによると、低賃金以外にその驚くべきカラクリが明らかになっていました。

ウォルマートの支店長および副支店長のボーナスは、いかに時間当たり賃金を前年比で抑えたかが決定の一因を担っているというんです。どおりでストが頻発するわけで、他社との競争激化に伴い顧客離れが進むはずです。同社にしてみれば従業員待遇の改善は消費者にブーメランとして跳ね返ってくるという主張もあるのでしょうが、店舗従業員が不親切なのはこういう事情が潜んでいました。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年2月21日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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