「有機EL」で巻き返せ

2014年03月05日 12:03

「有機EL」技術の研究開発といえば、日本の山形大が強いと言われています。白色の有機ELを発明した城戸淳二教授が陣頭指揮を執って「山形大学有機エレクトロニクス研究センター」という専門研究機関まで持っている。一時期、発光効率などの面から有機ELの限界がささやかれていたりしたんだが、テレビなどの大型ディスプレイに使われ始め、再び注目が集まっています。


この「有機EL」、汎用の照明機器で広く利用されつつあるLEDが無機物を使うのに対し、プラスチックなどの有機物を使った発光現象のことです。前述したように、有機ELは、テレビなどで従来の液晶ディスプレイに取って代わりつつある。また、面発光の大きな一般照明としても製品化が進められています。一方、LEDも点発光の利点を活かし、これから大型ディスプレイの分野でも使われてくるでしょう。

大型有機ELディスプレイの技術分野では、韓国系企業が実用化の面で一歩先を行く、と言われています。ここでも日本企業は後塵を拝してしまうんでしょうか。表題のリリースでは、九州大学の「最先端有機光エレクトロニクス研究センター(OPERA)」が高効率の「青色発光有機EL」素子の開発に成功した、と発表しています。九大にも有機ELの研究機関があるんですね。

有機ELは、蛍光材料を使う第一世代からイリジウムなどを含んだリン材料を使う第二世代を経て、今では特殊な蛍光有機材料を使う第三世代に移行しつつあるようです。第二世代はイリジウムなどの稀少金属を使うため、資源面や安定性でデメリットが大きかった。九大は、安価で安定性の高い第三世代の「TADF(Thermally Activated Delayed Fluorescence)材料」「熱活性化遅延蛍光材料」と呼ばれる素材を開発したようです。

この研究には、内閣府のオープンイノベーションで民間13社が参画した産学リエゾン(内閣府最先端研究開発支援プログラムFIRST)が入っているそうです。これも2014年3月で終了。ただ、知財系はすべて九大が抑えているようで、13社に限らず今回の成果を製品化につなげていくらしい。

今回、ブルーで電子結合時に100%の高効率を実現したことで、光の三原色であるRGBを「熱活性化遅延蛍光材料」で発光させる可能性が高まりました。RGBについていえば、グリーンはすでに九大が100%のものを開発済み。レッドも近いうちに発表されるでしょう。色の再現性が問われる有機ELディスプレイで、日本発の画期的デバイスが登場するかもしれません。

九州大学
高効率青色熱活性化遅延蛍光有機EL素子の開発に成功


Someone Created A Music Video For Beyonce’s ‘Drunk In Love’ Using Only Emoji
BUSINESS INSIDER
ビヨンセが「EMOJI」を使ってPVを作った、という記事です。日本発の「EMOJI」はすでに世界的に認知されているらしい。画像アイコンで表現したりコミュニケーションしたりする、というのは表意文字である「漢字文化」だからでしょうか。こうした視覚的に直感的なコミュニケーション手段は、携帯端末が世界中に広がるにつれ、共通言語化しつつある。このPVをみると、言葉がわからない人同士も何を伝えたいのか、よくわかります。かつては同じ漢字文化圏だったのに、表音文字であるハングルには残念ながらこうした機能性はなさそうです。

麻布十番で違法クラブ摘発、ヌードスタジオやAV撮影会でも逮捕者相次ぐ
東京BREAKING NEWS
一言で「風俗」といってもいろいろあります。「風俗習慣」という意味なら際限ない。ここに法律や倫理、道徳さらに「ホンネ」と「タテマエ」がからんでくると、やっかいです。営利で「風俗」を利用しようとすれば、国家は盛んに厳しく容喙してくる。国家というものは、なぜか国民の「風俗」が気になって仕方ないようです。今、自民党議員を中心にして「リベンジポルノ」規制法案を成立させようと躍起になってるんだが、どうも動機が疑わしく、彼らには何か後ろめたいことでもあるんでしょうか。

Toshiba launches next generation 15,000 RPM enterprise performance HDDs
PHYS.ORG
新しい東芝の2.5インチハードディスクが出る、というんだが、不揮発性メモリのSSD全盛と思いきや、物理的な回転系記録媒体でもイノベーションが少しずつ進められているようです。両者の価格差も縮まり、SSDの欠点であった大容量も克服されつつあるんだが、データの長期保存ではまだやはりHDDのほうに安心感があるようです。このへん、何か大きな発明があると大逆転もありえる技術世界。日本発の画期的製品が出て来ることを期待したいです。

5 things to know about how Tesla’s huge battery factory will affect the power grid
GIGAON
米国では「テスラモーターズ(Tesla Motors, Inc.)」の電気自動車が売れているようです。日本でも買えるんだが、2000万円近くします。この記事では、ステラが米国に大規模な電池工場を作る、という話から車載バッテリーから蓄電技術、電池の将来性などについて書いています。我々の生活は電気エネルギーに大きく依存してるんだが、悩ましいのは大量の電気を溜めておく技術がまだないことです。揚水発電は苦慮した末に考え出された方策の一つ。しかし、アレは単に夜間などに余った電気を位置エネルギーに変えているだけで、電気そのものを大量に蓄えているわけじゃない。一方、大量の鉛電池が寿命を終えて廃棄され、その環境負荷も大きい。使われた蓄電池を集め、グリッドにまとめ、直流交流変換の際に電気を蓄えることに使えないか、と考える人もいます。記事で、ステラの巨大電池工場は、こうした蓄電の規模拡大になるのでは、と書いています。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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