高齢者市場を意識すればスマホはもっと売れる --- 岡本 裕明

2014年04月19日 19:54

日本でスマホの普及率が5割を超えたようです。携帯先進国の日本はスマホの普及率に関しては他国から相当引き離されているのですが、それでも着実に使う人は増えてきています。たまに日本に行く立場の私だからこそ気がつきやすい部分でもありますが、電車に乗っていると最近、ガラケーでメールしている人はすっかり減った気がしています。


先日、日本で私の母親が「そろそろ今のガラケーの機種変をしたいけどスマホにしようかね?」というので「どうせ電話とメール機能しか使わないのならば今のガラケーで十分だけどどうしてもスマホにしたいのならもう少し待てば多分、かなり安いのが登場すると思うから待った方がよい」と返事をしておきました。

事実、先日のイオンの2980円スマホに続き、ビックカメラから2830円スマホを、ヨドバシも近々発売の予定とのことです。私の予想では日本企業の価格競争の特性から今から1年程度で2500円以下に落ちるとみています。ビックの場合は端末をコヴィアという中堅の会社の製品にしていることが低価格のキーのようであり、海外でいわれる低価格端末が日本にもいよいよ登場ということになります。また、仕方なく大手三社の高いプランに入っていた人たちが契約満了時に乗り換える可能性はあり、日本のスマホ市場はいよいよ戦国時代を迎えそうです。

さて、日本でスマホの普及率を上げるには高齢者市場でいかにアピールするかが勝負ではないでしょうか? その高齢者市場、電話とメールしか使わない人たちにこれがあれば確実に高齢者マーケットを崩せるというソフトを持ってきたらどうでしょうか? 高齢の親を持つ子供たちは親のそばに必ずしも住んでいません。それこそ安否確認が必要なのです。今まではセコムのような見守りサービス、各種訪問サービスから水道メーカーの安否確認システムといったものもありました。

私なら、例えばスマホを持ち歩く振動で生存確認するソフトであるとか、緊急時にスマホの画面のあるボタンを一回押せば子供につながる、更には登録している子供たちが電話に出ない場合、優先順位で出る人のところまで自動でかけ続けるといった簡単なソフトの妙案はあると思うのです。つまり、高齢者がこれがあれば安心というソフトを作り、それをスマホ本体の普及に繋げることが可能になると思うのです。

さらには徘徊してしまう可能性のある人にはGPS機能を付けたスマホを身に着けていただき、徘徊者を見つけた人がそのスマホを通じてご家族の人と簡単に交信できる機能をつけるといったこともアイディアとして面白いと思います。こんな風にいくらでもアイディアはわいてくるのですが、多分、ソフトを作る人たちはお若い方が多いからか、こういう発想が出てこないのかもしれません。

高齢者のスマホに対するイメージは「難しそう」。その理由はあの画面に小さなアイコンがずらっと並んでいて高齢者の目には優しくないし、はっきり言って不必要なソフトも前に出ていたりするのです。ならば、まず、アイコンを今の2倍ぐらいの大きさにしてトップページのソフトは本当に必要な4つから6つ程度のソフトに抑え、それ以外のアイコンは次のページ以降にしてしまうぐらいの発想があったらよいと思います。

また、案外気がつかないかもしれませんが、昔の電話に慣れている人は音が出てくるスピーカーとしゃべるところがデザイン的にはっきりしていた方がよいと思います。それでないとやけにでかい声でしゃべる人が増えることになります。

私が高齢者にこだわるのはなんといっても高齢化社会を迎えた日本においてその市場の原動力となるばかりか、金銭的余力もあるという潜在市場性であります。またメカに弱い女性でも簡単に使えるようにするという工夫が日本のマーケティングで欠如している部分かと思います。

低価格スマホが投入され、いよいよ日本でもスマホ普及期に入ってきます。より使いやすく、なるほど、と思わせるアイディアをぜひとも見せてもらいたいものです。

今日はこのぐらいにしておきましょう。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2014年4月19日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人をご覧ください。

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