全て女性が引越し作業?“佐川女子”を増やす理由

2014年05月04日 00:15

(1)一人暮らしの女性がターゲット
日本経済新聞(5月1日)によると、佐川急便を傘下に持つSGホールディングスが女性作業員だけの引越しサービスをスタートさせたという。始めたのはグループ会社のSGムービングだ。一般に男性の引越しスタッフは「佐川男子」、女性は「佐川女子」と表現される

SGホールディングスは、男性のイメージの強い運輸業界でも女性を積極登用する企業でも知られている。同社のサイトによるとグループ企業の事業の30%を女性が担う体制を目標としている。就職サイトDODAのデータによると、女性役員比率は25%と高い。

また、傘下の佐川急便も女性従業員数は2003年は2656人(全体の8%)だったが、2012年は8352人(16.8%)に達し約3倍以上増えたと日テレのnews everyで報道されていた。重労働である運輸業務の中でも、同社は軽い荷物を配達する宅配スタッフに女性を大量採用してきた。今回は重い荷物も当然運ばなくてはならない引越し業務も女性を活用していく取り組みである。

なぜ、運輸業務に女性を活用するのか?それは近年増加する一人暮らしの若い女性への宅配や、一人暮らしの女性からの引越しニーズの掘り起こしが一つにあろう。


(2)女性スタッフなら化粧してなくても安心というイメージ戦略も
たとえば、小荷物を届ける宅配業務において女性配達員へのニーズは高まっている。インターネット通販を利用する女性が増えたためである。

日本通信販売協会が2012年に行った実態調査によると、インターネット通販を利用する20代女性の利用頻度、利用金額が増加しているという。その背景にはスマートフォンの普及が大きいのではないかと指摘している。ネット通販でのスマートフォン利用者は37.4%だったが、そのうちの66.0%が20代の女性が利用していたようだ。

そういった若い女性の中にも一人暮らしがおり、防犯などの観点から女性ドライバーに配達してほしいというニーズが高まっているのだろう。また、急に配達が来て、その時に化粧していなくても女性配達員なら荷物を受け取れるなら精神的に楽だ。

今回の女性スタッフだけの引越しサービスもそういった精神的な安心感を提供するというイメージ戦略と差別化戦略もあるのだろう。確かに私が女性なら、男性が多いイメージがある他社よりも同社を選ぶ気がする。

(3)本来、女性が活躍しやすいのはRがつく4つの部署
とはいえ、一般に女性が活躍しやすいのはRがつく4つの部署だと言われている。PR(広報)、IR(投資家向け広報)、HR(人事)、CSR(企業の社会的責任に関する業務)だ。引越しを英語にするとMOVING、配達はDELIVERなので、Rがついておらず、配達や宅配と違って重労働である引越し業務に携わるのは一見難しいように思われるが、今後のSGホールディングスの挑戦に注目である。

東猴 史紘
元国会議員秘書
http://ameblo.jp/toukou-fm

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