バカが好き --- うさみ のりや

アゴラ

相変わらず結構人生相談を受けます。その中で多いのが、

「現在AとBで迷っているのですがどちらが正しいのでしょうか?」

というパターンのものです。「会社や学校を辞める、辞めない」「留学をする、しない」「起業する、しない」「男(又は女)を追いかけるのを辞める、辞めない」ま、こんな感じ。でもまぁ、いきなり私のところに相談をしにくるような奇特な人はいないわけで、既に周りの人に対しては色々相談済みの状況でいらっしゃいます。


でもって皆さん問いつめるとほぼ口を揃えて、「自分はしたいことがあるのだけれど、周りから反対されている。そしてよくよく考えると周りの意見の方が正しいとも感じる。でも自分は~ということがしたい。」というようなことを言うわけです……。「何て馬鹿げた相談を。結論が出ているなら周りが反対しようとやりたいようにやればいいじゃないか。」と笑うかもしれませんが、現実はそんな単純なようにはいかないわけです。

何故かって言うとほとんどの人は「自分は(世間的に)正しい選択をしなければいけない」と思ってるからなんですよね。「学校を辞めたいのだけれど、学校を辞めたら将来の可能性の芽を摘む」「起業したいけれど、起業なんて上手く行く可能性も低いし、安定も失う」そんな感じです……。ええおっしゃることは全く正しいですよ、本当に。だから人はなかなか自分のやりたいように生きられないし、そのまま「本当はこうしたかったのに」ってストレスを溜め込んで年を食って歪んでいく。僕もそうでしたよ。

でも、どうしてもそこから抜けたいなら「世間的に正しい選択をしなければならない」というテーゼから抜け出すことが必要なんですよ。より大事なことは「正しいか間違っているか」ということよりも「その道が自分の可能性を広げるような道かどうか」ってことなんですよ。例えば普通に考えれば独立起業なんてバカらしいですよ……。上手く行かない人が大半ですし……。失敗したら惨めですし……。ただ例え世間的に失敗と烙印を押されるような結果になったとしても、本人が懸命にあがいていれば周りの人がその人が可哀想になって何だか助けたてやりたくなって、でもってなんとかなるものなんですよ。そうして始めて本当の友人・師匠・恩人・弟子というものができていくんですよ。

初めから「オレは上手くやってやろう」なんて都合のいいこと思っている奴に、人は近寄りませんわな。損得抜きにして、自分に正直に前に進むバカになってこそ、人は愛してくれるし、そういう奴なら自分も愛せるんじゃなかろうかと。いつまでも仮面被ってるうちは孤独ですよ、人は。と偉そうなことを言ってしまいましたが、人生間違えることも必要だし、それで笑われたってまぁしょうがないから、それを恐れずに前を向いて歩くことを大切にした方がいいんじゃ無いかという話でした。

ではでは今回はこの辺で。


編集部より:このブログは「うさみのりやのブログ」2014年5月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はうさみのりやのブログをご覧ください。