どっちつかずの国軍が象徴的なタイの混乱

2014年05月21日 12:15

混乱が続くタイで、とうとう戒厳令が敷かれたようです。タイの戒厳令は2006年以来、とのことで何度目か調べようとして断念しました。クーデターの数は1930年代以降で19回目らしんだが、とりあえず軍部は「これはクーデターではない」と否定しています。もちろん、今回の戒厳令を軍部によるクーデーターと批判する人も多い。


戒厳令下では、軍部が政治行政司法マスメディアを掌握し、完全なる支配者になります。なにしろ警察力とは比べものにならない軍備を持っている。いくらバリケードを築いて市民がデモしようが、戦車が出てきたらもう終わりです。タイの軍部は表向き、タクシン派にも反タクシン派にもつかない、と表明し、中立を保っている。これはエジプトの事例と似ています。

1973年、チリのアジェンデ政権がピノチェト将軍に倒されたときにも戒厳令が施行され、軍部と秘密警察による反体制派の徹底的な弾圧がひそかに行われました。このクーデターの際もチリ軍部には、軍は政治的に中立を守るべき、という幹部が多数いたんだが、反アジェンデ派の圧力に抗しきれなかった。軍、というのは、そのレゾンデートルから世界中どこでも基本的に体制寄りです。

で、タイの軍部がいまだに中立を保っているのは、タクシン派と反タクシン派のどっちも体制側ではないからじゃないかと思います。エジプトの軍部も同じ。体制派VS反体制派なら軍部がどちらにつくのか自明。しかし、タイの真の体制派は、漁夫の利を得ようとしているわけで、このあたりがタイの不幸というわけです。むしろ、体制派が両派の衝突を煽っているような気配すらある。いったい誰得なのか、といえば、少なくともタイ国民は損をしているんでしょう。

タイの国軍には将軍と呼ばれる階級の人間だけで、かなりの数がいます。彼らの中には刻苦勉励して昇級した者もいれば、出自階級の利権を背景に階級を獲得した者もいる。ただ、自国民の不幸については真剣に考えている人間も多く、王室には忠誠を誓うものの政治家の暗闘には距離をおきたがる雰囲気があります。

当方が以前、仕事の際にタイで面倒ごとの処理を頼んだのもある将軍だったんだが、貧しいタイ東北部の問題解決についてボランティアで活動していました。揉めてるのが体制とは無関係の「政治屋」どもなんだから静観する、しかしこれ以上の混乱は望まない、というのがタイ国軍のスタンスでしょう。

碧空
タイ  軍が戒厳令発動  政治混乱の収拾へ向けた道筋は不明瞭


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せと弘幸BLOG『日本よ何処へ』
この問題、マンガというフィクションの枠を大きく逸脱し、世間を騒がせ続けています。原作者は連載休止で逃げている。出版社や編集部の不手際も出てきて、たかがマンガだからとは看過できないことになりつつあります。このブログでは、福島からの瓦礫ではないものが大阪市で処理されているのにもかかわらず、あたかも他地域の瓦礫も汚染されているかのような表現について糾弾しています。日本のマンガ表現は、長い歴史でかなり洗練され、意図すれば読者を巧みに誘導できるほどになっている。その表現を通して頭の中に醸成されたイメージがいつしか固定化され、いかにも常識のようになっていく過程がよくわかります。

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アゴラ編集部:石田 雅彦


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