「D-Day」70周年で旧連合国の紐帯は強まるか

2014年05月29日 10:10

今年は1944年の第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦からちょうど70年、ということで、上陸日であるいわゆる「D-Day」の6月6日にはフランスで公式式典が開かれるようです。これは連合国である米国、英国、フランスが主催、オバマ米大統領、エリザベス女王、オランド仏大統領らが出席、少し冷え込んでいる米仏首脳の関係修復外交などが行われる予定です。


ドイツ軍の電撃戦でフランスがまたたくまに占領され、英軍はダンケルクから屈辱的な撤退を強いられたのが1940年6月4日、ということで、この上陸作戦、まさに捲土重来「I shall return」な大反攻だったわけです。

上陸地点を決めきれず、ドイツ軍側の戦力が分散されていたとか、防衛軍指揮官のロンメルは上陸地点がわかっていたとか、上陸時にヒトラーが寝てたとか、いろんなドラマがあるのもこの作戦。そのへんはこれまで映画『史上最大の作戦(The Longest Day)』(1962年)や映画『プライベート・ライアン(Saving Private Ryan)』(1998年)などでも様々に描かれています。

表題の記事では、当時、米軍の第82空挺旅団をノルマンディー後方へ落下傘降下させたC-47という輸送機が、ドイツのラムシュタイン空軍基地に降り立った、と書いている。この基地、もともと航空機も離着陸できるアウトバーンで、日本の在日米空軍の多くが既存の飛行場を使用しているのとは違い、第二次世界大戦後に新たに建設されたらしい。今ではNATO空軍の司令部が置かれています。

また、ラムシュタインといえば、1988年に起きた航空ショー事故を記憶している人もいるかもしれません。イタリア空軍のアクロバット飛行隊が墜落し、観客67人とパイロット3名が死亡しました。

ところで、ノルマンディー後方へ降下した第82空挺旅団は、映画『遠すぎた橋(A bridge too far)』(1977年)でも描かれた連合軍の大失敗オペレーション「マーケットガーデン作戦」にも参加しています。この旅団、今もアフガニスタンで戦っているらしい。

ウクライナをめぐり、ロシアと対決姿勢を強める米国とEU諸国なんだが、ノルマンディー上陸作戦記念式典は関係諸国の紐帯を強める効果があるんでしょうか。それとも、メルケル独首相やドイツ国民が苦虫を噛んだような心持ちになって逆効果になるんでしょうか。

Stars and Stripes
D-Day C-47 stops at Ramstein en route to Normandy for invasion anniversary


West attempts to diminish Russia’s role in WWII
RT
欧米など旧西側諸国が、第二次世界大戦における旧ソ連、ロシアの役割を少なくさせるよう試みているとロシア国防大臣が批難した、いう記事です。ウクライナでは、旧ソ連の対独戦勝記念碑が右派によって引き倒される、ということになっています。というより、ロシアから脱した旧ソ連圏の国々ではウクライナに限らず、こうした記念碑が壊されることは少なくないらしい。ウクライナを巡る米EUとロシアの対立構造を考えれば、ロシアの国防大臣がそう感じるのも当然なのかもしれないんだが、第二次世界大戦で米英とロシアが連携してドイツと戦った事実は変わりありません。

The Odd Tale of the Hollywood Bison and the Quest to Save It
io9
米国カリフォルニアのロサンゼルス沖、約35キロのところにカタリナ島というのがあるんだが、ロングビーチからフェリーも出ています。この島に、ハリウッドの映画産業華やかなりしころ、バッファローが運ばれたらしい。バッファローはその後、野生化し、天敵がいない島で繁殖を続け、今では400頭以上、おそらく600頭くらい棲息しているんだそうです。ただ、近親交配や疫病など、離島に棲息する生物特有の問題が起きているらしい。この記事では、彼らの避妊や遺伝子の多様性を保つための施策などを行っているNPOの活動を紹介しています。

Tobiiの新しいメガネは、視線追跡研究を進歩させる
TechCrunch Japan
研究者向けに、視線追跡機能付きのメガネとソフトウエアが開発された、と言う記事です。我々がいったい何を見ているか、いったい何を見ないのか、マーケティングのみならず様々な研究分野で求められている技術なのかもしれません。開発したのはスウェーデン発の「tobii」という視線追跡技術では定評のある企業。日本にもサテライトがあるらしい。研究用だからか、お値段がけっこういたしまして、約1万5000ドルから3万ドルくらいします。いかがでしょうか。

Does A Wine’s ‘Terroir’ Really Matter? Study Says Yes
POPULAR SCIENCE
どんな農作物でも同じ品種が異なる地域、土地の違いで風味や味が変わってきます。フランス語では、こうした育成環境のことを「テロワール」というんだが、特にワインの「テロワール」について論じられることが多い。この記事では、化学反応を使って2キロ離れた畑で作られた同じ品種のワインを同定した、と書いています。ワインも化学的に調べられる時代になってるんですね。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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