年間20万人ずつ外国人労働者が増えるとどうなるか

2014年06月03日 12:25

政府が「本気」で年間20万人の外国人労働者の受け入れを検討し始めたようです。まず、国家戦略特区で試験的に外国人労働者を増やし、全国へ広げる算段らしい。本来、投資家や高度な技術を持つ各分野の専門家など、日本にとって「有益」な人材だけ受け入れてきたわけなんだが、その枠を建設業界やサービス業などで働く「単純労働者」へ広げよう、という話です。


休店店舗がなくならない牛丼チェーンや居酒屋チェーン店の店舗縮小などのように、いわゆる「ブラック認定」された職場で働き手がどんどん少なくなっています。今の日本で何も「ブラック企業」でわざわざ働かなくてもほかにたくさん仕事がある、というわけでしょう。派遣業界でも人手不足が続き、各社が合同で登録会を作ったりしています。

ただ、産業界は、非正規社員、バイトやパート、派遣社員の労働環境を改善するつもりはまったくないようです。2000年代から派遣法などが変えられることで、労働者の賃金が下がりデフレが起きました。非正規労働者が相対的に増えることで全体の賃下げが行われ、その結果として内需が低迷し、デフレスパイラルになった。しかし、産業界はすでに収益構造がデフレ経済に特化したものになってしまい、低賃金状態を修正することができなくなっているらしい。一方で、資本主義のレゾンデートルである「拡大再生産」にも限界がみえてきています。

いったい今の日本に外国人はどれくらいいるんでしょう。法務省の平成25年末における在留外国人数についてによれば、中長期と特別永住者を合わせた在留外国人の数は「206万6445人」にもなります。在留外国人数は、前年末に比べ、3万2789人(1.6%)の増、ということになるんだが、内訳として、中国や韓国などからの中長期在留者が減少し、ベトナムやネパール、台湾、フィリピンからの流入が増えているらしい。この中にはアジアからの留学生が多く含まれているようです。

これに加え、政府や自民党は産業界からの要請で単純労働「移民」を増やす、という考えなんでしょう。外国人はすでに200万人以上もいるわけで、これから年間20万人ずつ増えるとどうなるか、不安要素がかなり大きいわけです。富裕な投資家や高度な知識や技術を持った人材ばかりが日本へやってくる可能性は低い。母国でも貧困層である単純労働しかできない外国人が増えれば、治安維持に社会的負担が増え、学校教育は崩壊し、生活保護世帯の急増などで日本のインフラが食い尽くされることになりかねません。

安倍首相は、日本の人口1億人を維持する、と言っています。しかし、そもそも日本の「適正な人口」とはいったい何人なのか、大いに議論のあるところ。産業規模や内需にもよるんだろうが、江戸期の鎖国時代では3000万人から4000万人程度だったわけで、その倍くらいでちょうどいいのかもしれません。こうした乱暴な適正人口がもしも正しいとすれば、しっかりした少子化対策を前提に30年後の日本の人口をバランスの取れる状態にすることは難しいことではないでしょう。

異常な日々の異常な雑記
氷河期世代=ロスジェネ考察


Using ‘Internal Soft Power’ to Fight Terrorism in China
THE DIPLOMAT
中国でテロが頻発し、政治的な不安定要因になっています。昨今の南シナ海での中国の強硬的な行動は、こうした国内治安からの反動、という側面もありそうです。急速に経済発展を遂げた中国では、反日運動に代表されるように「中国民族の輝かしい歴史と誇るべき文化」というようなナショナリスティックな主張が目立つようになっている。しかし、中国には漢民族以外の多種多様な「少数民族」がいて、彼らはこうした流れから疎外され、実際に経済的な恩恵も受けられない、という不満が強くなっているわけです。この記事では、中国政府が対テロを考えるのなら「中華」的言動を見直さねばならない、と書いています。

ハニートラップは今も?
どーか誰にも見つかりませんようにブログ
最近になってメディアに出たりして再び話題になっているエドワード・スノーデン氏なんだが、そもそも中国系メディアを含む各メディアに米国国家安全保障局(NSA)の「違法」な個人情報取得の方法をリークしたわけで、性格的に目立ちたがり屋さんなんでしょう。彼についての本『暴露』によれば、国家権力は都合の悪い人物を情報操作で「消し去る」ことも可能だとか。こうした手段の一つにはいまだに「ハニートラップ」があるそうなんだが、当方は国家機密なんか握ってないので美女スパイが接近してくることもないでしょう。ただ、政財界では女性問題のスキャンダルで失脚した話には事欠かない。とはいえ、こないだ薬物中毒で逮捕された芸能人のルートから、政財界へ司直の手が伸びる、なんてことは不思議にマスメディアも騒がなくなったし、どうもありそうもありません。

The hidden dangers of going gluten-free – here’s how to avoid the pitfalls
Natural News
「グルテンフリー」という食事法が米国などで流行っているようです。日本でも糖質制限ダイエットなどが話題になっているのと同じか。「グルテン」というのは、小麦粉をこねると粘りけが出てくるんだが、あれ。主に小麦類の胚乳から作られるタンパク質の一種です。グルテンを食べると小腸の壁を破壊するセリアック病などのアレルギー反応が出たりすることがあるらしい。この記事では、遺伝子組み換え作物とグルテンアレルギーの関係を紹介し、小麦ではなく米や蕎麦などの代替穀物を食べるなどの解決法について書いています。

British student jailed for nine years in UAE for possessing cocaine worth £3
the guardian
映画『ミッドナイト・エクスプレス』(1978年)みたいは話です。英国人の学生が3ポンド相当のコカインを所持していたことで、アラブ首長国連邦で9年間の刑を言い渡されたらしい。彼は自白書類に署名したんだが、その理由が拷問と脅迫だった、ということで英国メディアが騒いでいる。執行猶予が付いたそうで、どうも国連が動いたようです。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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