日本の政治的マジョリティは「ヤンキー」である

アゴラ編集部

日本のマジョリティは「ヤンキー」である、というのは最近よく耳にするテーマです。彼ら「ヤンキー」は、総じて自民党支持者であり、読売新聞を取り、巨人を応援し、地元地域で一定の影響力を行使する勢力になっていたりする。昔の特定郵便局長とか自治会のボス、農協や漁協の役員、小中学校の校長、といった人たちからも「ヤンキー臭」が漂ってきます。別にクルマやバイクで暴走しなくたって、矢沢永吉のファンじゃなくたって、日本には潜在「ヤンキー」もたくさんいる。


その対極に位置するアンチテーゼなのが「オタク」というわけです。しかし、この対比、どうなんでしょうか。両者は、社会的な立ち位置や存在理由、位相が違うと思うんだが、いずれにせよ「オタク」はあくまでマイノリティです。台頭し睥睨する「ヤンキー」に並び立つことはできない。となると、今の政界における自民党一極支配、というのも理解できます。

「ヤンキー」大日本帝国が太平洋戦争で「ヤンキーぶり」を発揮し、玉砕しつつ、依然としてその「根源的ヤンキー精神」を脈々と伝えている、という説にも首肯できるものがあり、幕末維新の連中からも「ヤンキー臭」が芬々と漂ってきます。こうした「ヤンキー文化」は日本人の精神性に深く強く影響しているわけなんだが、太平洋戦争のようなことも起こしかねず、ちょっと厄介な存在であるのは確かです。

しかし、日本における「ヤンキー」の源流は、いったいどこにあるんでしょうか。江戸時代の武士階級でしょうか。庄屋や地主など農村支配階級でしょうか。それとも「縄文」vs「弥生」にまでさかのぼらなきゃならないのか。厄介な存在でもあり、悩ましい話でもあります。

夜間飛行
ヤンキーとオタク


FDA Calculates How Much Pleasure Americans Lose By Not Smoking
POPULAR SCIENCE
こないだとある地方の三十代四十代の男性たち十数人と飲んだんだが、喫煙率の高さに驚きました。東京で同じ年代の男性が集まれば、これほどタバコを吸う人はいない。都市にはすでに喫煙場所がない、ということも大きいのかもしれません。当方の地元もとある地方都市です。たまに会う同級生たちもけっこうな喫煙率。日本では都市と地方の喫煙率の違いがかなりあるようです。この記事では米国の食品医薬品局(FDA)が、喫煙しないことによって人間がどれくらい「喜び」を失うか、調べてみたらしい。米国では急速に電子タバコが増えているようで、その費用対効果を考えた、というわけ。しかし「喜び」の価値なんて数量化できるんでしょうか。

Crabeater Seals Look Like They Have Buzzsaws For Teeth
io9
これちょっと驚きです。こないだ事故死したハンス・ルドルフ・ギーガーの作品か、と思ってしまうような自然創造物。カニクイアザラシ(Crabeater Seals)という海獣の頭蓋骨なんだが、実際にはカニはあまり食わないらしい。主にオキアミを食べている。そのため、こんな面妖な歯になっている、というわけ。米国シカゴにあるフィールド自然史博物館の研究者が持っているそうです。

「好き」なんだけど、「苦手」な人
いつか電池がきれるまで
人間関係で「苦手」というのは便利な言葉です。「嫌い」というと角が立つ。「苦手」なタイプ、ってのはあるようで、間に立った人間にとって二人とも仲良くて相性もいいのに、その二人がどうもそれぞれを「苦手」と感じているらしい、という状況もありがちです。別に取り持つつもりもないんだが、間に立っているだけにどうも具合の悪い気分がする。人間って不思議ですな。

幻の城郭「維新の会」が分裂へ
『永田町時評』NewsSUN
「野合」と言われ続けた日本維新の会なんだが、結いの党との合流で齟齬が生じ、結局、石原慎太郎氏一派が袂を分かつ、ということになりました。消費期限切れの橋下徹大阪市長から離れ、野党再編の軸に、という石原氏の戦術的思惑があるのかないのか、民主党の一部が揺さぶりをかけた、という話もあり、相変わらず石原氏の妄動ぶりには旧太陽の党所属の周囲も困惑しているようです。自民党へ帰りたくても先方は受け入れてくれないでしょう。その一方で、この国の有権者はすでに「巨大野党」を見限っている。しょせん日本に二大政党制は根付かなかった、という流れは動きようもありません。


アゴラ編集部:石田 雅彦