還ってきたホタルたち

2014年06月12日 05:00

熊本県の北東部に位置する菊池市では、家畜伝染病の予防の観点から恒例の「ホタルフェスタ」を今年は中止するようです。これは残念な話なんだが、下水道の完備や生活排水の浄化、環境保護の意識の高まりなどの成果が出て全国各地でホタルが戻ってきた、というニュースが目を惹きます。

埼玉県の熊谷市でもゲンジボタルが戻ってきた、と報じられ、都心でも新宿区下落合の「おとめ山公園」などでホタルが自然発生しています。また、文京区のホテル椿山荘東京では庭園内にホタルが現れ、同ホテルの夏の名物にもなっています。


ところで、ホタルくらい不思議な生態の昆虫も珍しいでしょう。成虫はほとんど餌をとらず、腹部を光らせて一生を終えますが、幼虫はどう猛でほかの生物を捕食して大きくなります。

日本の代表的なホタルは、ゲンジボタルとヘイケボタルで、これらの幼虫は水の中で暮らしているんだが、カワニナやタニシなどの淡水性の巻き貝を食べています。幼虫が水棲のホタル類は少なく、ほとんどが陸上で大きくなります。その場合、カタツムリやミミズなどを捕らえ、消化液を注ぎ込んで身を液状にして吸いこみます。

幼虫も光ることが多く、成虫で光るものは全て幼虫でも光り、これを「草蛍(くさぼたる)」といいます。ホタルの発光の仕組みは、ルシフェラーゼという光る酵素とルシフェリン、そして我々人間ももっているアデノシン三リン酸の反応です。これは非常に効率のいい発光システムで、エネルギー効率でいうと約98%が光になります。人工的な光源と比べてみると、白熱電球の効率は5~10%。蛍光灯では性能のいいものでも約40%に過ぎません。

ルシフェラーゼ酵素を使うと、ばい菌による食器や食品などの汚染度を調べることができ、以前はホタルからしかルシフェラーゼがとれないため、たくさんのホタルが犠牲になっていました。一グラムのルシフェラーゼを抽出するには約十万匹のホタルが必要だったんだが、最近では遺伝子操作によるバイオテクノロジーにより、このルシフェラーゼの大量生産に成功し、ホタルを利用しなくてもよくなっています。

徒然随想録
東京のホタル


8 Tips To Help You Live To Be 100
MindBodyGreen
100歳まで元気に生き続けるための8つのヒント、という記事です。我々の遺伝子には「テロメア」という一種の細胞分裂カウンターが備え付けられ、そのカウンターの残量がなくなると細胞分裂できなくなって老化していく、と言われています。このテロメアをいかに短くしないようにするのか、というわけなんだが、抗酸化物質を摂取するとかストレスレスの生活を送るとか植物性食品を食べるとか、いろいろ書いてあります。この中では「お茶を飲む」というのが重要な一つらしい。英文サイトなんだが緑茶のほうが紅茶より多くのポリフェノールを含んでいる、と書いている。日本茶ってスゴいんですな。

未来館でアンドロイドの常設展、女児型「コドモロイド」や「オトナロイド」。石黒教授監修
engadget 日本版
自分そっくりのロボットを作った大阪大学の石黒浩教授が監修するアンドロイドの世界、という展示が東京お台場にある日本科学未来館で開かれます。あまりにも人間に似過ぎているロボットを我々は不気味に感じる「不気味の谷」という感情があるんだが、これを回避するため、わざとロボットめいたインターフェースにする、という話もあり、逆に「いったい人間とは何か」という問いかけも含む深いものがあります。展示は6月25日から。ちょっと覗いてみたくなります。

マリア・シャラポワの5つの事実
ロシアNOW
全仏の男子はラファエル・ナダルが優勝したんだが、女子では27歳になるマリア・シャラポワが二度目の全仏制覇を達成して話題になっています。この記事ではシャラポワのキャラが伝わってくる逸話を紹介。シベリアのニャーガニという小さな街の出身というのは意外です。ただ、シベリアといってもウラル山脈の東側に位置し、シベリアの西端、といったところ。ニャーガニは2002年の人口が5万2610人。東京都で言えば羽村市くらいです。

The First Vertebrate Sexual Organs Evolved as an Extra Pair of Legs
livescience
性的二型と考えられていた古生代の後期デボン紀、約3億年前くらい、の脊椎動物、サメに似た「板皮類」プラコデルムが、我々のようなセックスをした最初の導入者だったんじゃないか、という記事です。ようするに、オスがメスを保持してペニスを挿入し、授精させる、という方法をとっていた可能性がある。動画は現在のサメの交尾の様子。両腹ビレを使ってメスを保持しています。こうした生命の営みが数億年も続いてきたというわけ。大変です。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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