米7月耐久財受注は過去最高の伸び、GDPを押し上げへ --- 安田 佐和子

アゴラ

米6月耐久財受注は前月比22.6%増となり、市場予想の2.7%増をゆうに超える強い結果となった。前月の0.7%増に続き2ヵ月連続で増加しただけでなく、過去最高の伸び率を達成している。特に変動の大きい輸送用機器が74.2%増と前月の2.1%増を含め2ヵ月連続で強含み、こちらも統計開始以来で最大に。変動の大きい民間航空機が318.0%増と2ヵ月連続で増加し、2011年1月以来の高水準を示す。ボーイングがエミレーツ航空から約150機を含む324機受注し、全体を押し上げた。自動車も10.2%増と、前月の1.3%減から大幅増加に転じた。

ボーイングの受注機数も、過去最高。
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(出所: tomtdowling.wordpress.com)

輸送機器を除いた場合は0.8%減と、前月の3.0%増から減少に転じた。防衛材が15.3%減と落ち込み、押し下げている。コア資本財(企業の設備投資を示す航空機を除いた非防衛財)は0.5%減と、前月の5.4%増を下回り過去4ヵ月間で3回目の減少を示した。コア資本財のなかでは機械が1.6%減と前月の4.9%増、コンピューターも1.2%減と前月の4.0%増からそろってマイナスに反転。電子機器も3.7%減と、前月の5.9%増から沈んだ。一次金属も0.3%減と7ヵ月ぶりに減少したほか、加工金属も0.4%減と足元で久々に減少した。

耐久財出荷は前月比3.3%増と、前月の1.2%増より強い伸びを示した。国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財は1.5%増と、前月の0.9%増を含め3ヵ月連続で増加している。耐久財在庫は前月に続き0.5%増となり、14ヵ月連続で増加した。在庫相当は出荷の伸びが在庫を上回ったため、前月の1.66ヵ月から1.61ヵ月へ短縮した。

バークレイズのマイケル・ギャピン米エコノミストは、今回の結果を受け「新規受注のコア資本財が減少したとはいえ四半期の最初の月は3ヵ月間で最も減少する傾向が高く、かつ前月分は上方修正されている」と指摘。さらにGDPに反映される「コア資本財の出荷は3ヵ月比年率で7%増」で、企業の設備投資がGDPを支える可能性を示した。米4~6月期GDP改定値は6月分の上方修正を踏まえ「3.8%から3.9%」を見込み、速報値に近い水準にとどまる見通し。米7~9月期GDP予想は「2.4%から2.7%」へ引き上げた。

なおゴールドマン・サックスも、6月分の上方修正を受けて米4-6月期GDP改定値の予想を3.7%から3.8%に引き上げた。BNPパリバは、4.1%を掲げている。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年8月26日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。