SNSは、なぜリテラシーの啓蒙が必要なのか

2014年09月09日 00:41

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いまや、SNSは、社会に深く浸透しています。一般の人たちが、簡単に世界に向けて発信できるようになり、生活に大きな影響を与えていることも多く、SNSはもはや社会から切り離せない存在になっています。

このように市民権を得てきたSNSですが、使い方を間違えると大きなリスクにつながることがあります。今回は、ネット事情に詳しいNPO法人Layer Box理事長でフォトグラファーの月森砂名氏に、 SNSのリスクについて話を聞きました。


●SNS利用には、周囲への配慮が必要

–Facebookで投稿した写真が、まったく知らない第三者に勝手に流用されていたことがありますね。

月森砂名氏(以下、月森) 流用した人にすれば「素敵な写真だから使わせてもらおう」といった軽い気持ちかもしれませんが、これは著作権違反になる可能性があります。たまに有名人が何気なくアップロードした写真を投稿していて問題になることありますが、有名人だと思わぬ誤解を招くことがあります。グループ写真や集合写真を許可なく公開することは、トラブルの元になります。特に、勝手にタグ付けすれば、個人名のみならず、場合によっては撮影した日時や場所なども公開することにもなるので、プライベートな情報の公開を望まない人がいることを十分に配慮すべきでしょう。

–相手に了承を得てからアップするなど、コミュニケーションを十分に取る必要がありますね。

月森 SNSはリアルに知人たちと対面しているわけではありませんから、気持ちが伝わりにくく、コミュニケーションロスが発生しやすいツールです。すれ違いから、エキサイトしてしまい事件につながるようなケースもよく耳にします。SNSは使い勝手が良く手軽ですが、実名登録が一般的なFacebookは、扱いに細心の注意を要するツールです。また、Facebookのセキュリティレベルは必ずしも高いわけではありません。十分にリスクを考慮しなくてはいけないでしょう。

●乗っ取りなどのリスク対応

月森 例えば、知人を装って友達申請し、登録してある情報を読み取り、そのプライベート情報に合わせて悪意のあるサイトへ誘導するという手口が確認されています。ほかにも、「アカウントの乗っ取り」「スパム」「なりすまし」など、数多くの迷惑行為が存在するようです。

–SNS特有のリスクといえますね。

月森 FacebookであればログインIDは、メールアドレスや携帯電話番号など、初期の簡易な設定なままにしている人が多いようです。一般公開しているアカウントは、簡単に個人情報やパスワードが盗まれて、アカウントが乗っ取られたりするなどの危険もあります。

–特に気をつけるべき点はどのようなことでしょうか?

月森 最近では就職・転職時に、人事担当者が就活学生のFacebookをチェックしていることもあります。不適切な投稿があれば、採用に大きな影響を及ぼします。発言や自分に関する情報をどのように守っていくのかという視点を常に持ち続けていなければなりません。

●アプリから情報流出の可能性も

–個人情報を見られるのは、友人だけではないのでしょうか?

月森 設定の仕方によっては、あまり親しくない人や見ず知らずの人にも、誕生日などの個人情報が筒抜けになっています。スマートフォンのアプリを通してSNSを利用している場合、そのアプリから個人情報が漏れることもあります。アプリをダウンロードしたらスパムメールが増えたとの報告が多数あり、アプリ提供者が個人情報を他の業者などに横流ししている可能性があることを物語っています。Facebookでは、興味をそそるような文章がタイムラインに流れてくることがありますが、その続きを読もうとすると、自分自身のウォールに「○○さんがシェアしました」などと勝手に投稿されてしまい、趣味嗜好が暴かれる現象が最近は増えています。

–悪質なマーケティング活動かもしれませんね。

月森 出身地、居住地、生年月日、出身校、資格、趣味や好きな映画・音楽まで登録するFacebookは、特に注意が必要です。情報を欲する企業からすれば、とても貴重なデータです。これらを集めようとする人も少なくありません。世界最大のSNSといわれるFacebookは、悪意ある事業者の格好の標的ともなっています。Facebookは実名で登録することによって安全性を高めていると主張していますが、企業視点ではマーケティング価値の高い媒体といえ、情報を集めて、より効果的な広告を出そうと狙っています。

–有難うございました。

●読者への示唆

Facebookが7月23日に発表した第2・四半期決算は、モバイル広告事業が好調だったことで、61%の増収となりました。時間外取引で株価は約4%高の74.10ドルに上昇、最高値を更新。シェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)はロイターとのインタビューで、広告主が1500万社に達したと表明。第2・四半期はすべての地域で広告事業が大幅に拡大したことを明らかにしています。

SNSを使う際には、つながっている人たちへの配慮をすることと、自分の情報が常に広く公開される可能性があることを意識することが不可欠である。

尾藤克之
経営コンサルタント

【参考記事】
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尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

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